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速く走るコツが「手と足を早く動かせばよい」と誤解している人は多いはず。手や足という部位をいくら速く動かしても、人間は速く走ることはできません。速く走るコツは、決まった時間の間に自分の体をできるだけ遠い距離に移動させるイメージを持つことです。
速く走るコツがイメージトレーニングにあるといわれると、とかく勝ったときの自分を思い描くことを想像しがち。しかし、スポーツを上達させるイメージトレーニングはもっと具体的です。
そして、速く走るコツは、時間内に自分の体をいかに遠い距離を移動させるイメージを持つことにあります。しかも、そのイメージは具体的でなければなりません。かかとに重心がある人なら、首の付け根と股関節が前に出て行くというイメージをもって走る必要があるのです。
もしコーナーを曲がるような距離を走るのであれば、自分の体のどの部分から入っていけばうまく回れるかをイメージ。具体的な体の使い方まで思い描かなければならないのです。
体の動きを具体的にイメージすることの重要性は、鉄棒の逆上がりの練習で顕著に現れます。鉄棒の逆上がりというのは、じつは鉄棒のまわりを回る「バック宙」の動きです。
これを鉄棒にぶら下がって、足を上げて…と1つ1つの動きにこだわってしまうと、体をなめらかに動かすことができません。鉄棒のまわりをバック宙するというイメージを持つことこそが大切なのです。
実際、子どものころから一度も逆上がりができなかった人が、このイメージトレーニングを行うことで逆上がりができたという事例もあるほど。速く走るコツも、いかに自分の体を遠い距離に移動させるかのイメージを持つことが戴せうなのです。
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