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ジャンプ力を上げるために筋肉を鍛えることは有効です。ただし、それだけでは十分とはいえません。ジャンプ力が発揮されるのは、筋肉の両端についている腱が重要な役割を果たします。バネ作用のある腱に弾性エネルギーを溜めるために、タイミングよく筋肉を収縮させることが大切です。
バスケットボールの選手がゴムまりが弾むように飛ぶジャンプ力は、まるで体にバネが入っているのかと思うほど。じつは、私たちの筋肉には本当にバネがあるのです。そのバネがジャンプ力のカギを握っています。
バネの正体は、筋肉の両端にある腱。私たちが体を動かす仕組みは、筋肉が収縮することで、腱を介してその両端の骨を引っ張って関節を動かすことによっておこります。
腱はおもにコラーゲンというタンパク質でできた硬いゴムのような結合組織。これが筋肉の両端に付いて、バネのような動きをするのです。このバネとしての腱がとくに発達しているのがアキレス腱です。
アキレス腱は、跳んだり跳ねたりといった動作で活躍するもの。まさにジャンプ力の源というわけです。このアキレス腱のバネ作用を上手に使っている動物がカンガルーとなります。
よくバネのある筋肉といわれますが、これは筋肉そのものがバネのように動くという意味ではありません。筋肉がタイミングよく収縮することで腱のバネ作用をうまくコントロールしているものです。
このため、ジャンプ力は筋肉を鍛えるだけで上がるものではありません。弾力性があって長い腱が必要になります。加えて、ジャンプする前に反動を利用して腱に弾性エネルギーを溜め込む動作スキルが必要になるのです。
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