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自彊術が考案されたのは大正5年。ラジオ体操がスタートするよりも早く誕生した日本生まれの健康体操です。手技療法士として多くの患者を治療していた中井房五郎氏が、現代でいう指圧や整体などさまざまな治療法を元に創案しました
現在でも全国に自彊術の教室があり、何歳になっても簡単にできることから、とくに高齢の人たちを中心に人気です。この自彊術には硬くなった関節をほぐし、ゆがんだ骨格を改善、血流もよくする効果もあります。
自彊術は全身の関節や筋肉をゆっくり伸ばしてくれるので、高齢者でも安心してできます。というのも、自彊術は医療制度がまだ十分でなかった時代に誰でも手軽にできる体操として作られたからです。
自彊術は31の動作からなり、ぜんぶで20分ほどかかります。そこで、自彊術の3つの簡単バージョンを紹介しましょう。まずは肩甲骨まわりの運動。両手を頭の後ろで組み、腕を4秒かけて前に閉じ、同じように4秒かけて開きます。肩甲骨まわりの筋肉は大きいため、小さな動きでも筋肉を刺激できるのです。
続いては、背中からお尻にかけての運動。床にうつ伏せになって両手を伸ばし、体を4秒かけておこして、そのあと再び4秒かけておろします。どこまで腕を伸ばすかはその人次第。体が固ければ5センチ体を上げるだけでも十分です。
最後は下半身の運動。足を肩幅に開いたら腰を4秒かけておろして、4秒かけて上げてください。ポイントは背中の一部を壁につけて行うこと。寄りかかれる壁の近くに立ったら一歩程度離れて、背中に壁を預けた状態で行います。