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分泌された一酸化窒素は血管の平滑筋に作用して、血管を拡張させてしなやかにするのです。それとともに一酸化窒素は腎臓に働いて、尿の中に塩分を排出する働きも持っています。
すなわち、血管の拡張と塩分の排出というダブル効果で、一酸化窒素は高血圧予防に役立つのです。しかも、一酸化窒素は男女問わず血管から分泌され、血管を守ってくれるありがたい物質でもあります。
そして、お風呂の入り方をちょっと変えるだけで、一酸化窒素の分泌量が増えることが近年の研究で明らかになってきました。そのお風呂の入り方とは、深部体温を1度上げるというものです。
お風呂に入って深部体温が1度上がると、全身の血流量が増えて流れもスピードアップ。すると、血管の内側の壁にある内皮細胞が血流の刺激を受けて活性化します。すると、さかんに一酸化窒素を分泌するようになるのです。
そして、深部体温が1度上昇する入浴法が、自分が一番いい湯だなと思う温度に約10分間入ること。つまり、41度くらいの快適な温度で5~10分ほど肩まで浸かることで、深部体温を1度上げることができます。
あくまで自分が気持ちいいと思える温度がポイント。そのお湯に肩まで浸かって5~10分しっかり温まれば、深部体温を1度上げられるのです。そして、深部体温が1度上がったことを示す目印となるのが顔に汗をかくこと。よく温まって顔に汗をかくころになって初めて、一酸化窒素の分泌が促進されるのです。