じつは足の指の力が弱いことで、かかとの痛みを引き起こすことがあります。かかとの痛みの原因は足裏の骨にできるトゲ。足底腱膜炎という病気です。足の指の力が弱いと、かかとの骨にトゲができやすくなります。かかとの痛みが足の指の力が弱いことでおこるメカニズムを見ていきましょう。



かかとの痛みを引き起こすトゲ


足の指の力とは足指力測定器で測るもの。親指と人差し指のあいだに測定器の突起をはさんで計測します。実際、ふだんから足が疲れやすい40~50代の男女の方の足指力を測定してみると、平均よりも低い数値でした。


足の指を動かす筋肉は足裏の筋肉。足底腱膜と足の骨との間にあります。この筋肉は足のアーチを支える重要な役目も担っています。ここで足裏の筋肉が弱ってくると、足底腱膜に負担をかけることになるのです。


こうなると、足底腱膜に常に負荷がかかった状態となります。そして、一番弱い部分がかかとと足底腱膜の接合部分。ここで足底腱膜を守るために骨が伸びてきてトゲが発生します。こうしてかかとの痛みが引き起こされるのです。


かかとの痛みを訴える患者が増加


かかとにトゲができる病気は足底腱膜炎といいます。足底腱膜と骨をつなぐ軟骨に強い衝撃が加わると、トゲのように硬く伸びてきてしまうのです。このため、激しいかかとの痛みを伴います。


アメリカでは200万人もの患者がすでに足底腱膜炎を発症。そのデータを日本の人口で換算すると、毎年90万人が足底腱膜炎にかかっていると考えられます。


もともと日本人は畳など低い位置から立ち上がることが多い和式の生活を営んでいました。このため、足の指をよく使う環境にあったのです。現代は筋力が弱っているため、かかとの痛みを訴える足底腱膜炎の患者が増加しています。


情報提供元: インナーマッスル
記事名:「 かかとの痛みは足の指の力が弱いことが原因かも