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GDPで世界2位に位置し、そう遠くない未来にアメリカを抜くとも言われている中国。その経済発展とは裏腹に、都市部での環境汚染が深刻な問題になっています。比較的裕福な層が集まる都会はまだよいものの、広大すぎて管理が行き届かない地方農村部などはさらに深刻で、生きるために必要な食べ物を摂取するだけで身体が衰弱していってしまう人もいるんだとか。
そんな中国では環境汚染に対抗するため新たな都市計画が進行中。ベトナムとの国境付近に位置する広西チワン族自治区の柳州市では、約4万本の樹木と100万本の植物を植えた中国初の試みとなる都市『LIUZHOU FOREST CITY(柳州 森林都市)』を開発中で、2020年に完成を目指しているそう。
SF映画に出てきそうな見た目がインパクトあるこちらの街は、イタリアミラノに拠点を構える建築会社Stefano Boeri Architettiと柳州市都市計画局が共同で開発。175ヘクタールの敷地は電気自動車を使った鉄道と都心部でつながり、豊富な樹木が年間約10,000トンのCO2と57トンの汚染物質を吸収し、約900トンの酸素を生み出し穏やかな環境下での生活を保証してくれるよう。
植物が張り巡らされた建物は地熱システムと屋上ソーラーパネルにより自家発電を行い、エネルギー自給率を高めることで環境に配慮。オフィス、住宅、病院、学校を備えるほか、ホテルも建設予定で中国各地や世界中からの視察や観光も視野に入れているようです。
この都市計画は南京、上海、深圳でも計画されており、その成果次第では世界各国で取り入れられるようになるのかも。
SF映画のロケ地に使われそうな最先端の都市、完成が楽しみですね。