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カズノコは、ニシンの魚卵および、ニシンの卵巣をそのまま塩漬けまたは乾燥させたもののことです。製品としては、「干しカズノコ」、「塩カズノコ」、「生腹だしカズノコ」、「塩抜きカズノコ」、「味付けカズノコ」などがあります。
日本では「干しカズノコ」が室町時代の書物に初めて登場し、江戸時代には庶民の食べ物として広く出回っていたそうです。
カズノコの産地
カズノコの産地は、カナダ太平洋・アラスカ・北海道・ロシア・カナダ大西洋・ヨーロッパ大西洋といろいろで、それぞれ特徴があります。
今回使用したカナダ産のカズノコは、カナダ政府と漁業関係者により環境を整え、漁獲量などもきちんと調整されているカナダ西海岸のバンクーバー島でとれたニシンから製造されています。水揚げされたニシンにはロットナンバーが割り当てられ、カズノコになるまで厳しい品質管理がされているため安心して食べられます。
カズノコは縁起物?
カズノコは、日本では室町時代の書物に登場し、武将の宴では勝負に「勝つ」の子などと珍重され、8代目将軍の徳川吉宗がお節料理に入れてお正月を迎えるようにと勧めたそうです。お節料理には、子孫繁栄の縁起物。またニシンは春を告げる魚であることから春への希望も感じる縁起物なのです。
カズノコの栄養
カズノコには、ニシンが育つための栄養成分が豊富に含まれています。中性脂肪が少なく健康効果が高いEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)、抗酸化成分のCoQ10(コエンザイムQ10)も豊富。そのほか、健康や美容に良いとされる成分が含まれています。
よく誤解されるのが、魚卵であるゆえに「コレステロールが多いのでは」「プリン体が多いのでは」ということです。しかし、コレステロールは鶏卵の約半分、プリン体は極めて少ないのだそうです。
塩カズノコの塩抜きと聞くと面倒に感じますがペットボトルを使えば簡単です。
塩水の濃度さえ間違わなければ適当で大丈夫な気がします。塩水濃度は、海水と同じ0.5%です。水1000ccに5g(塩小さじ1)なので、500ccのペットボトルに水を入れ、塩を小さじ1/に入れてシェイクしたものを作っておくと便利です。
画像のようにゆったり浸る感じにして冷蔵庫に入れ、3~5時間おきに水を変えること数回、薄い塩味になればOK。塩を抜くと日持ちしにくくなるので、半分だけ使いたかったら、残りは少し塩分が高い目にしておけばよいのです。
塩抜きをしたカズノコはうまみがあまりないので、めんつゆで下味をつけるのがコツです。
味付けカズノコをシンプルにそのまま食べるほか、海苔(のり)で巻いておすしやおにぎりに。こちらはお餅にのせてみました。
シーフードとしてサラダに入れたり、市販の珍味と合わせて食べるのもおすすめ。
今回のレシピの中で一番良かったのは「だし茶づけ」です。カズノコは熱を加えると食感も見た目も変わってしまうので、お茶や出汁つゆは直接かけないようにして、なるべく早く召し上がると良いでしょう。
いかがでしたか?栄養価も高く美容効果も期待できる縁起物のカズノコを、簡単でズボラなメニューにて、お正月だけでなく普段の食事にもぜひ取り入れてみてください。