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8月1日に放送された『有吉反省会』(日本テレビ系)で、MCを務める有吉弘行(46)が、元WBA世界ミドル級王者でタレントの竹原慎二(48)に「見損ないましたよ!」とツッコんだ。
あと少しだけ詳細を付け加えよう。広島県出身の竹原が「東京に出てきて32年、本当は無理して広島弁を使っていたこと」を反省するため、同番組に登場。「〜じゃ」「〜けぇのお」など、特徴的な広島弁をトレードマークにしていたが、最近は標準語に。一人称も「ワシ」から「オレ」「ボク」へと変化したそうで「忘れちゃったんですよね。どう広島弁を使ってたかなって」と告白した。すると、やはり広島県出身の有吉が、すかさず「見損ないましたよ! 暴力と広島弁を売りにやってたじゃないですか!」とコメントした……と、おおよそはそんな感じの流れであった。
さて。ワタクシ山田ゴメスも今年満58歳。大阪から東京に出てきて35年──東京生活が大阪に在住していた年月をすでに12年も上回っている。まだ若かったころに覚えたからか、関西弁を忘れてしまった……なんてことはさすがにないけれど、普段しゃべる言葉は100%標準語だ。不思議と水商売の女性とかには、たまに「もしかして関西のヒト?」と見破られるケースはあるものの、私が「じつは大阪出身」だとカミングアウトすれば、たいがいは驚かれる。まあ、ほぼほぼ完璧な標準語を使いこなしている、逆に言えば「関西弁のイントネーションや語尾がきれいサッパリ抜けきっている」ってことだろう。
関西弁を使うのは、大阪時代に知り合った同郷の友
竹原は、いくら「広島弁を忘れてしまった」とはいえ、「愛はある。広島は大好き」と(番組上で)主張していた。その心情は痛いほどよくわかる。私だって、関西弁がしゃべれなく(しゃべらなく)なったからといって、大阪が嫌いになったわけでは決してない。それなりの愛着は今でもある(正確には、私は大阪より京都のほうが好きなんだがw)。ただ、長年同じ場所に住み、活動していると、そこの方言(※東京だったら標準語)に合わせたほうが、コミュニケーションも円滑にすすむ……単にそれだけの話なのだ。
異国の地に来て、たとえば頑なまでに関西弁を “崩さない”ヒトを批判する気はない。関西出身で東京への進出を果たしたお笑い芸人は、明石家さんまもダウンタウンも……皆、関西弁に固執し続けている。だけど、 “自然”に関西弁が標準語へと矯正されてしまった我々のような関西人を「地元への愛が無くなった」と批判するのは、どうかカンベンしてほしい。言葉遣いだけで、そのヒトの “内に秘めたる想い”をジャッジしてしまうのは、あまりにせっかちで、誤解を生みやすいモノの考え方……なのではなかろうか?