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■“富士丸系”の真髄は、野菜の茹で加減と別皿あぶらにアリ!?
男たちを惹きつけるガッツリ系ラーメンの元祖といえば、首都圏を中心に約40店舗を構える『ラーメン二郎』。
何を隠そう、筆者も二郎に魅了され、全店舗を毎年最低1回は巡礼している“ジロリアン”の一人だ。
そんな筆者だが、実際のところは「ラーメンは絶対に二郎しか食べない」というわけではなく、二郎をマネした“インスパイア系”の店舗に行き、気分転換していることもしばしば……。
しかし、職場の近くにある『もみじ屋』(東京都杉並区)は、二郎系やインスパイア系といった言葉では簡単に片付けられない存在で、年に数回は利用している。
というのも、もみじ屋の店主さんは、もともと『ラーメン富士丸』の出身らしいのだ。ラーメン富士丸とは、本家二郎から独立し、現在は都内に『神谷本店』(東京都北区)と『明治通り都電梶原店』(同)と『西新井大師店』(東京都足立区)の3店舗を構えている一大勢力。二郎とは(いい意味で)似て非なるラーメンを提供しているため、もみじ屋も、二郎系ではなく“富士丸系”と呼んだほうがふさわしいかもしれない。
そんなもみじ屋は、京王線の明大前駅から5分ちょっと歩いた路地裏にある。筆者は今回、2月の平日の夜の部開店前に訪れたが、明治大学の学生と思われる若者3名が先に並んでいた。大学の春休みシーズンだから空いていると予想していたのに、彼らにはサークル活動でもあったのだろうか。
ほぼ定刻通りにオープンし、一人ずつ店内に入って食券を購入。メニューは「ラーメン」(麺300g、850円)と「ミニラーメン」(麺200g、750円)が軸で、それぞれ+350円するとブタが増量となる。また、「生卵」(50円)も売られていた。
筆者はミニラーメンのボタンを押し、カウンターに着席。これはいつ来ても感じることだが、もみじ屋はカウンター4席に、2人がけと5人がけのテーブルが1卓ずつという、ラーメン店らしからぬ歪な内装だ。ネット情報によると、そば屋か何かの居抜き物件なのだそうで、そう聞くと納得できる。
しばらくして筆者のラーメンが完成し、「にんにく」「野菜」「あぶら」の無料トッピングについて尋ねられたので、あぶらだけお願いした。富士丸系のあぶらは別皿提供で、濃いめに味付けされており絶品。そのまま食べても、食事途中でラーメンに投入してもOKだから、これを頼まないという選択肢はない。
また、柔らかく茹でられたモヤシとキャベツも富士丸系の特徴といえるだろう。これを、小麦粉の風味たっぷりな太麺と一緒に頬張るのがウマいのだ。筆者は“シャキ野菜”よりも断然、“クタ野菜”派である。
――この日はミニラーメンだったので、やや余裕を残して完食。そういや以前、裏メニューの「汁なし」(追加料金ナシ)を食べた記憶があるのだが、今でも作ってくれるのだろうか。次の来店時には、店員さんに確認してみたい。
※本記事の情報は2020年2月下旬時点のものです