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今年、日本初の大ヒットゲーム『モンスターハンター』の実写版公開が控えている、ハリウッド随一の“戦うヒロイン女優”こと、ミラ・ジョヴォヴィッチ。抜群のスタイルと顔立ちが自慢の彼女の代表作を振り返る。
■『フィフス・エレメント』[1997年]:世界を救う、純真無垢な人造人間を演じて世界を魅了
ミラの出世作となったのが、ヒロインを務めた1997年公開のSF超大作『フィフス・エレメント』だろう。11歳からモデルとして活躍していた彼女だが、本作で本格的なハリウッドデビューを飾ったのである。
予言されていた反生命体“ミスター・シャドー”襲来による地球滅亡が、目前に迫る2263年。存亡には善の宇宙人モンドシャワン星人が残した古代兵器と、その起動を握る人造美女リー・ルー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)が不可欠だった…。そんななか、元軍人のしがないタクシー運転手コーベンは、期せずして世界の命運を握る騒動に巻き込まれてしまう…というのがあらすじ。
気鋭の監督リュック・ベッソンが長年温めていたストーリーを、飛ぶ鳥を落とす勢いだったブルース・ウィリスを主演に迎えて映像化した本作。ジャン=ポール・ゴルチエがデザインした有機的な圧巻の美術に加え、本作を比類なき個性的作品に押し上げてくれたのは、クールかつイノセントなビジュアルと演技を披露したミラによるところが大きいだろう。
■『ジャンヌ・ダルク』[1999年]:戦の女神ともてはやされた無垢な少女の悲しき一生
『フィフス・エレメント』のヒットに続き、当時の夫でもあったリュック・ベッソンと再びタッグを組んだのが、1999年の歴史映画『ジャンヌ・ダルク』だ。フランスの英雄である少女を等身大に描いた本作で、ミラの名は揺るぎないものになっていった。
百年戦争時代のフランス。片田舎に住む信心深い少女ジャンヌ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、家族をイングランド軍に虐殺されてしまう。自分を神の使者と信じるようになった彼女は成長し、数奇な運命によりフランス軍を率いるプロパガンダに利用され、戦場を駆けるようになっていく…。
屈強な男たちの中で奮戦する、か細いショートカット姿のミラは、伝説的逸話を持つジャンヌ・ダルクを、周りに利用される無垢な少女として見事に演じている。魔女として処刑されてしまうラストは心に焼きつく物悲しさだ…。
■『バイオハザード』[2002年]:日本発のゲームを実写化した大ヒットアクションスリラー
ミラのキャリアにおいて新たな転機となったのが、2002年公開の大ヒットシリーズ第一弾『バイオハザード』だ。本作で見せた華麗なアクションは、どちらかというとアート寄りの作品傾向が強かったミラを、ポップでワイルドなアクション女優として印象付けた。
世界的製薬会社であるアンブレラは、裏の顔として行なっていた細菌兵器開発の地下研究施設ハイヴで、人間を凶暴な性質に変えてしまうT-ウイルスの漏洩事故を起こしてしまう。その頃、ハイヴへの入り口がある地上の洋館で、記憶喪失の美女アリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)が目を覚ます…というストーリー。
迫り来る感染者を華麗に退け、シリーズが増すごとにド派手なアクションに挑戦していくミラは実にクール。実は本作の監督であるポール・W・S・アンダーソン監督とは、今も続くおしどり夫婦であるミラ。その互いのベタ惚れぶりは映画ファンの間では有名で、本シリーズもファンからは愛を持って「バカップル映画」と呼ばれているとかいないとか…。