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■“ウイダー”が消えてるって知ってた!?
「10秒チャージ、2時間キープ」というキャッチフレーズとともに、木村拓哉さんの出演するCMが人気となり大ヒットした「ウイダーinゼリー」。ゼリー飲料の先駆け的な存在としてそのブランドが定着すると、“ウイダー”という略称で親しまれる商品となりました。
そんな“ウイダー”が、実はもう商品名に入っていないことが大きな話題となったのは昨年6月のこと。一般の方による「旧姓で呼ばないで」というツイッター投稿がバズり、3万件を超える“いいね”を集めたのです。
というのも、2018年3月出荷分の商品から“ウイダー”の文字が削除され、現在は「inゼリー」として売られているのですが、上記の投稿を見て初めて“ウイダー”ではなくなっていたことに気がついた人も少なくなかった様子。それだけ、“ウイダー”という名称は世間に浸透していたのですね。
■“ウイダー”って、そもそもどういう意味?
「そもそも“ウイダー”って何?」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。この言葉は、著名なボディビルダーであるジョー・ウイダーと、彼が1936年に創業した企業が由来となっています。
製造元である森永製菓は、健康分野の事業へと参入する際、アメリカ・アリゾナ州に本社を置き、サプリメントやプロテインなどの商品の販売を行っていたウイダー社と提携しました。そして、日本における健康・栄養食品の製造・販売権を得たのです。
「ウイダーinゼリー」の販売を開始した当初は、主にアスリートやボディビルダーを対象として事業を行っていたため、森永が持たれていたお菓子メーカーのイメージに邪魔されないよう、“ウイダー”ブランドを使っていたようです。
■“ウイダー”が消えたワケ
それでは、なぜ「ウイダーinゼリー」から“ウイダー”が消えることになったのでしょうか。その背景には、健康志向の高まりから売上を伸ばし続けてきた「ウイダーinゼリー」に森永のエンゼルマークをつけることで、森永ブランドの認知度をさらに向上したいという思いがあるようです。
また、もともと「inゼリー」の中身自体は森永が独自に開発したものであり、“ウイダー”のロゴを外すことで、ライセンス料の負担がなくなるというのも大きなメリット。ブランドを切り替えることで、アスリート志向の商品から、健康に気をつかう一般消費者向けの商品へ路線変更を図りたいという考えもあったようです。つまり、時代の流れに合わせた決断だったといえそうですね。