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■『タイタニック』:世界的超絶大ヒット作。薄幸の美少年役が大人気に!!
ディカプリオを語るうえで避けて通れないのが、『アバター』に抜かれるまで世界で最も儲けた映画としてギネスブックにも載っていた1997年の大作ロマンス映画『タイタニック』だ。
1912年。処女航海に出た豪華客船タイタニック号に乗る、上流階級出身の令嬢ローズと、裕福な未来を夢見て乗り込んだ貧しい青年ジャックは、船内で禁断の恋に落ちる。しかし、船は予期せぬ氷山激突事故を起こし、沈没の危機に瀕してしまう……というストーリー。
93年の『ギルバート・グレイプ』や、96年の『ロミオ+ジュリエット』での美少年・美青年ぶりで世界中をメロメロにしていたディカプリオ熱は、本作で頂点に達したといっても過言ではないだろう。以後、ダーティーな役どころにも果敢に挑んでいくことになる彼の転機ともいえる一作だ。
■『ジャンゴ 繋がれざる者』:タランティーノ監督の西部劇で、最低の悪漢を怪演!!
『タイタニック』以後、2004年の『アビエイター』での大富豪役や、2006年『ブラッド・ダイヤモンド』でのハードな社会派アクションへの出演など、自身の“王子様キャラ”からの脱却を図っていたディカプリオ。そんな彼が、最悪の“悪役”を熱演したのが本作だ。
舞台は、南北戦争寸前のアメリカ南部。黒人奴隷として売られていた男・ジャンゴは、賞金稼ぎだという初老の紳士・シュルツに救われる。旅を経ていくなかで成長したジャンゴ一行は、自身の妻を奴隷として酷使する、南部の巨大農園“キャンディランド”のオーナー・カルビンのもとに身分を偽って潜入するのだが……というあらすじだ。
自信過剰、成金、残虐、すぐにブチギレる……。本作でディカプリオは、1分1秒もそばにいたくない極悪農園主を怪演。演技の最中にアドリブで叩き割った頭蓋骨が手に刺さって出血するも、カットをかけずに演じ切った激昂シーンは必見だ!!
■『レヴェナント:蘇りし者』:苦節11年…念願のアカデミー主演男優賞を勝ち取った伝記映画
2002年に巨匠マーティン・スコセッシ監督と組んで以降、監督と通じ合い、幾度となく出演作で主役を演じてきたディカプリオ。しかし、最大の映画賞「アカデミー賞」においては、栄光の主演男優賞は奇しくもノミネートで終わってばかり。だが本作で、彼は念願の主演男優賞を受賞することになった。
極寒のアメリカ北西部、1823年。毛皮ハンターたちのガイドを務めていた男・グラスは、先住民の襲撃、仲間の裏切り、そして襲い来る巨大な熊と、身も凍る寒さに打ちのめされてゆく。しかしグラスは屈することなく、生きる意志を燃やし続けていた……。
ディカプリオは9ヶ月にも及ぶ過酷な撮影のなかで、ボロボロになりながら生肉にかじりつき、動物の死体とともに眠るといった、身を削るハードな演技を断行。その甲斐あって、本作は見る者の心を鷲づかみにする、迫真の快作に仕上がっている。