朝日新聞DIGITALによると、大分県由布市湯布院町で宿泊施設を営む男性が3月8日、ツイッター上で、公衆温泉で若い女性と混浴できたことを良い想い出とした男性客の話題とともに、女性蔑視とも受け取られる投稿をして炎上。業界団体をも巻き込んだかたちで、謝罪へと追い込まれる騒ぎとなってしまった……らしい。



 



男性は観光地・湯布院温泉からほど近いユースホステルの経営者。その炎上した問題の投稿とは、以下のとおりである。



 




昨日宿泊の男子大学生4人組に湯布院の良かった所を聞くと「下の湯です!」と即答。そこは町で唯一の公衆混浴温泉。彼らが入浴中に若い女性が入ってきたそうです。一生の想(おも)い出になったとか。世界の女性陣には知って欲しい。皆さんには特大の魅力が備わっているという事を!




すると、同ツイートを発見した人たちから「女性は観光資源ではない」「明かなセクハラ」……などの批判が殺到。投稿者は3月17日に「軽い気持ちで書き込んでしまった」「女性蔑視や性的な思いで書き込んだつもりは決してありません」と釈明。翌18日には「至らなさを痛感し、深く反省しております」とツイッター上であらためて謝罪し、発端となった投稿を削除。さらには日本ユースホステル協会でも職員が17日付けで「不快な思いをされた皆様に、深くおわび申し上げます」と謝罪文を公表したという。



 



さて。本記事下にあるコメント欄をザッと眺めてみれば、



 




これは批判するような内容ですか? 本当に問題あるようなことであれば批判すべきだと思いますが手当たり次第批判するのはどうかと思います。




 




今日もフェミニズムとハラスメントの厳しい取り締まり、お疲れさまです。



誰も幸せにならない社会になりつつありますが…。




……ほか、いくらなんでもちょっとヒステリックすぎるのでは、的な「批判に対する批判」の声が多く上がっている印象がある。たしかに私も、重箱の隅を突くかのごとく、こんな“裾野”に点在する素人サンのツイートまでを穿り出してヤリ玉にする過敏な攻撃性自体には「そこまでせんでも…」といった辟易さを感じてやまない。しかし、原則として、この手の#MeTooチックな糾弾を背景とする案件に関しては、やや否定的なスタンスを取りがちなワタクシ山田ゴメスではあるけれど、こと今回のツイートに関しては……「こりゃあ突っ込まれてもしょうがないわな…」と、いつもとは逆のスタンスを取らざるを得ない“急所”が見え隠れしているとジャッジしたい。



 



ウブな男子大学生が公衆混浴温泉に行って、たまたま若い女性が入ってきたからウハウハ状態に……ってとこは別にかまわない。混浴なんだから女性側もヌードを見られる覚悟で臨むのは当然で、稀な確率で拝めたヌードに若い男子が「ありがたや〜」と両手を合わせるのも当たり前。また、その感動をイイ話風に仕立て上げてツイートするのも、むしろ微笑ましい行為だと言えよう。



 



ただ、「世界の女性陣には知って欲しい。皆さんには特大の魅力が備わっている」って箇所は、さすがにいただけない。同ツイートへの批判にもあったように、日本語として「女性は観光資源ではありません」と女性側から不快の意を示されてもしょうがない、あまりに不用心な“問いかけ”なのでは……と一文筆業者は考える。



 



これが仮に「世界の男性陣には知って欲しい。湯布院には特大の魅力が備わっている」だったら、全然平気だったはず……。それでも攻撃してくる急進的なフェミニストが湧いてくるなら、私は全力を上げて、そんなヒトたちに反論する。が、たとえ1ミリの恣意も悪意もなく「軽い気持ちで書き込んでしまった」とはいえ、昨今は「“裾野”に点在する素人サン」でも、コンプライアンス云々に触れかねないデリケイトは表現には、万全の注意を払わねば、容赦なく炎上の火種となるケースは十分にありうる……と肝に銘じておくべきなのではなかろうか。それにしても、#MeToo運動って……(少なくともここ日本にかぎれば)浸透しているのは、まだまだごく一部の都心圏内だけなのかもしれませんね〜?


情報提供元: citrus
記事名:「 プロライターが考える「混浴投稿」炎上のワケ