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—jin (@jinn_n) 2019年1月17日
過去最大級にインフルエンザが大流行している今年。感染予防を考えると気になる咳やくしゃみ。うつされないように、うつさないようにマスクをしている人も多いと思いますが、中には気にせず大きな咳やくしゃみをする人も。しかも気のせいか、それってオジサンが多いような気が……? 言われてみれば、なぜオジサンの咳やくしゃみの音は大きいのでしょうか? 単にデリカシーに欠けるだけなのか、それとも……。そこで内科医の山村聡先生にお話を聞いてみたところ、
たしかにデリカシーがなくなるからという意見もあるのですが、加齢によって咳やくしゃみが大きくなる生理学的な理由があります。
とのこと。
そもそも、咳やくしゃみは鼻や喉に入ってきた異物が気管に入って来ないように追い出す反応。一気に肺の中の空気を排出することで、その風の勢いで上気道(鼻や喉)の異物を追い出すことができるという仕組みです。
勢いよく肺の中の空気を押し出し、上気道に突風を起こすには、筋肉の力が必要です。肋骨のあいだの筋肉(肋間筋)、横隔膜、腹筋といった呼吸に関わる筋肉(まとめて呼吸筋と呼びます)に首や背中の筋肉も協調して、エイヤーっと肺の空気を押し出すわけですね。
山村先生によると、年齢とともにこの筋肉の力が弱くなり、神経が衰えてくることで、すべての筋肉が協調してタイミングを合わせて動くことがむずかしくなるのだとか。
咳、くしゃみに関わる筋肉の筋力やが十分にあれば、小さな動き、少ない空気の排出で気管内に十分な突風を起こして異物を追い出すことができます。排出する空気が少なければ、声帯や口の中を通過する空気の量も少ないので音も小さくて済みます。
しかし、筋力が衰えてくると咳やくしゃみを起こすために、助走をつけて、かつたくさんの空気を準備する必要があります。くしゃみや咳のまえに振りかぶるようにたくさんの空気を肺の中に吸って、衰えつつある呼吸筋たちを総動員して、一気に吸った空気を追い出さなければならなくなります。
排出する空気が多い分、音もうるさくなりますし、一気に吸って一気に吐く動きを加勢するために、背を少し反らして、一気に前かがみになるような大げさな動きが付け加わるというわけです。
なるほど、オジサンの咳やくしゃみが大げさでうるさくなるのには理由があったのですね。ちなみに、予防法はあるのでしょうか?
まずは鼻やのどに異物が入ってこないようにマスクを付けましょう。たばこもやめましょう。電子タバコもだめです。
そして、呼吸筋のトレーニングです。意識的に深呼吸をしたり、歌を歌う、管楽器を吹くのもいいでしょう。ただ、たまにやるのではなく、日常的に胸、お腹を意識して呼吸することが大切です。
うっかり大きな咳やくしゃみをしてしまっているオジサンたちも、加齢のせいだと諦めることなく、できる努力はしたいものですね。