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いきなりではあるけれど、citrus編集部からこんな質問が私のもとへと届いた。
「最近下半身の脱毛をする男性が増えていると聞きます。清潔にしたいので…みたいな声を聞きますが、本当のところハイジニーナな男たちはナニを求めてパイパンになるのでしょうか?」
「なんでオレ!?」と思わず問いただしたくなる、あまりに唐突なクエスチョンだが、まあ私が某男性専門美容外科とズブズブの関係であるのをご存じだから……ってことなんだろう。さっそく、その「某男性専門美容外科」──『ゴリラクリニック』へ「ハイジニーナ男子についての詳細をお聞かせください」と、メールしたところ、ホンの数分後に膨大なデータが返信されてきた。とりあえずは、ゴリラクリニック総院長の稲見文彦先生による解説と、citrus編集部殿の“素朴な疑問”にお答えできる、役に立ちそうな箇所をいくつかピックアップしてみよう。
まず、「ハイジニーナ」とは「衛生」を意味する「Hygiene(ハイジーン)」が由来の造語であるらしい。アンダーヘアの毛量や密度を減らし減毛程度に留める人もいれば、ここ数年は一本も残らずツルツルにしてしまう人も珍しくはない……のだそう。
ゴリラクリニックが、アンダーヘア脱毛中の男性を調査(2018年春)したところ、全体の約3割(29.1%)が「パイパン(無毛)にしたい」と回答し、残り7割(70.9%)も「デザイン脱毛(形を整える)」を希望しており、さらに、20代は2人に1人、全世代(20代~40代)は3人に1人が「(自分でも)アンダーヘアをケアしている」と回答した……とも聞く。アンダーヘア脱毛のニーズは確実に増えているわけだ。
「ハイジニーナ」を略した「ハイジ男子」なる可愛らしくてキャッチーなワードが世に出回りつつあるのも大きな要因の一つなのかもしれない。ちなみに「ハイジ男子急増」の理由は以下の3つが挙げられるという。
(1) アンダーヘア脱毛の快適さを実感した恋人や妻から勧められた
(2) 欧米のプロスポーツ選手やアッパークラスのビジネスマンがアンダーヘア処理を当然のマナーとして行なっているから
(3) 「とくに美容には興味はない」と断言する層が、意外にもアンダーヘア脱毛の日常的利便性を主張しているから
ならば、(3)にある「アンダーヘア脱毛の日常的利便性」とは、具体的にはどういう点なのか? なんと! 一番多いのは
「床に陰毛が落ちない」
……から。それに
・ 用を足すとき紙を無駄遣いしなくて済む
・ 海外転勤になったとき、ウォシュレットがなくて困った
・ 自身の老後の介護時に第三者に迷惑をかけたくない
……などの理由で、肛門周囲(Oライン)ついでにアンダーヘア脱毛を行なう人も少なからず……なんだとか。「肛門と陰部は別の部位ではなく一繋がり」といった発想である。
私は、とある20代の女性から「その長い腕毛キモい」と言われ、それ以降、両上腕部をブラジリアンワックス脱毛(※特殊なワックスを腕に塗り、その上にガーゼを敷いてベリッと剥がす、激しい痛みを伴う原始的な脱毛法。永久脱毛ではない)を3ヶ月に一度行っている、いわゆる「脱毛初心者」なんだが、たしかにツルンツルンになった腕を見ていると、「じゃあ他のムダ毛の脱毛も…」みたいな気分に……チョッピリではあるが、なってくる。そう。脱毛とは、一度やったらやめられない、ある種の麻薬のような“副作用”を秘めている、甘くてデンジャラスな“誘惑”なのだ。