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メンズファッションのブロガーとして凄まじい影響力を持つMB氏を迎えた特別企画を、前後編にわけてお届けします。同氏が提唱する絶対普遍、超実用的、誰でもおしゃれになれる“MB理論”を、私の“着こなし工学”的観点でアラフォー世代の着こなしにフォーカスします。前編のビジネススタイルにつづく後編は“恋愛に効く”コーディネートについて。
■アラフォー男の普段着に求められるものって…
“きちんと収入のある社会人”を表現するのが基本
~MBの至言・その1~
平:アラフォーが恋愛……というと不倫を想像されるかもしれませんが、2015年の国勢調査によると日本の男性は生涯未婚率が23.4%。1990年が5.6%だったのと比較するとけっこうな問題だと思うんですよね。現在はもっと高いかも知れませんし。結婚すべきと言いたいわけではなく、したいのにできない人が多いなら問題という意味です。もし服装が理由で恋愛の生まれる数が減っているとしたら、どうにか改善ができないかと。
MB:服装を整えることは有効でしょうね。
平:ちょっと懸念していることがあるんですが、今のアラフォー世代は学生時代に、雑誌『Hot-Dog PRESS』などでデートのマニュアルを読んで勉強していた人も少なくないんです。案外、従順というか。MBさんの本を読んで、お腹が出ているのに無理矢理スキニーパンツを穿いてしまわないか心配です。私も今より10kg太っていた時期があったのでわかるのですが、中年太りの人がスキニーパンツを穿きこなすのはかなり難しくないですか?
MB:そういう質問はたまにあります(笑)。もちろん、誰にでもスキニーパンツを勧めているわけではありません。体型をセグメントせずにわかりやすい例として挙げていただけです。当然、人によっては裾にかけて細くなるシルエットのテーパードパンツでもいいと思います。裾がシャープなだけでスッキリして上品に見えますから。
平:そういう風にパンツの裾だけでも気にしてみて、できる範囲で外見を整えることは重要ですよね。目的を恋愛に絞るとして、気にすべきことや役に立つオシャレってありますか?
MB:いつも根本的なところから考えるようにしているので……人間がまだ狩りをしていた時代に遡ってもいいですか? 狩猟時代にどんな男性が評価されていたかと想像すると、狩りの上手い人ではないでしょうか。狩りで獲物が獲れなかったら生きていけませんから。本能的に生命や生活を守ってくれる人を選ぶわけです。
平:現代に置き換えると“生活力がある”という感じですかね。
MB:そうです。少しいやらしい言い方をすれば“収入がある人”“社会的な地位がある人”と言い換えることもできます。
平:結婚を意識するなら、なおさらそういう人が選ばれるでしょうね。
MB:では、いかにもお金持ちや成金といったギラギラした服装をすれば良いかというと、それがオシャレなわけではありません。仕事をしている社会人、多少は余裕のある大人をさりげなく服装で表現すればいいんです。
平:なるほど。それをアラフォーが実践するなら、前回解説したようなビジネススタイルに近い格好が最適ですかね。
MB:そうですね。きちんとした印象の服装に、ひとつ大人のアクセントを。表現しやすいのはやはり、バッグなどの小物づかいです。
■服装から恋愛のきっかけをつくるには…
袖をまくって色気を醸せ
~MBの至言・その2~
平:シャツやジャケットできちんとした社会人を表現するとして、目的を“恋愛”に絞るとき、工夫できることはありますか?
MB:袖をまくることですね。首、手首、足首は“3首”と言って、くびれが存在する場所。人間は直線的なものではなく曲線的なものに色気を感じやすいので、くびれを見せたほうがいいんです。ウエストやヒップも曲線的ですよね。
平:たしかにバストも曲線ですね(笑)。手首や3首を見せるのは錯視でいう“視覚的補完”の効果でスリムに見えるのがメリットだと思っていましたが、色気も出るんですね。私は学生のころ、何冊かの本を読んで女性にモテるためには“共感、官能、褒め殺し”を意識するのが大切だと自分の中で集約したことがあります。官能とは色気を感じさせるということ。色気がゼロになると恋愛対象ではなくなってしまうので、重要ですよね。
MB:手首を見せるべき理由は他にもあって、着席した状態で目につくからです。合コンや飲み会、食事会でもいいんですが、ほとんど座って話しますよね? その状態で常に見えるのが手首です。さらに、褒めてもらえるポイントを作ることも重要で、小物を着けるのが効果的。小物は評価軸が男女で共通しているので、お互いに褒めやすいポイントなんです。
■モテる色とか、ありますか…?
女性は「赤」を身に着ける男性を“社会的地位が高い”と認識する
~MBの至言・その3~
平:MBさんは「目に付きやすい手首には何でもいいからアクセサリーなどを着けたほうがおしゃれに見える」とおっしゃっていますよね。手首に着ける小物、しかも余裕のある社会人であることを表現できるとすると、高級時計はかなり効果的と言えるんじゃないですか?
MB:それは女性次第でしょうね。時計の価値がすぐにわかる人には効果があるかもしれません。夜の仕事をしている女性とか。でもそれ以前に、高級な時計はコスパが悪い。費用対効果の面でも私がもっともオススメしたいのはブレスレットです。色は“赤”。
■アラフォー男のキーアイテム『赤いブレスレット』■
MB:私は色彩心理学を信奉しているわけではありませんが、アメリカの大学で行われた有名な実証実験があります。“どの色が異性にモテるのか”を検証するために服、髪、アクセサリーや小物などで色による効果を比較したところ、どのケースでも赤がもっとも有効という結果が出ました。より具体的な結果として、女性は赤を身に着けている男性に対して“社会的な地位が高い”と認識すると立証されました。
平:アメリカの大統領が赤いネクタイを着けているのとも関係があるのでしょうか。情熱的でエネルギッシュなイメージが演出できると言われていますが。
MB:パワータイも関係あるかもしれませんね。とにかく、赤を身に着けるとモテるということです。袖をまくって手首に赤いブレスレットを着ければ、色気が出て、褒められるポイントも作れて、一石三鳥でモテるということですね。総括すると、こんな感じ。
平:オフでもドレス感のあるシャツ、袖をまくったとき目につく華奢な赤いブレスレット。安心感と色気が同居する大人の男性のコーディネートですね。ちなみにMBさん自身は、今まで赤いブレスレットを活用してきたんですか?
MB:まあ、そうですね(笑)。でも、これはオフレコで。