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「ライフ」「ビジネス」「エンタメ」の3カテゴリーで元気と笑いをお届けすることをモットーとし、それらの情報を漫画で伝える手法も積極的に取り入れている総合ライフスタイル&ニュースサイト『大人んサー(オトナンサー)』が、『“左利き”の苦労を右利きとの比較で解説したイラスト 「共感できる」「例はキリがない」と反響』なるタイトルのイラストコラムを配信していた。
「生来は生粋の左利きだったが、我々昭和世代では常識だった“親による幼少時代の強制矯正”によって、お箸とペンと鋏だけは右利きに変えられ、スポーツは左利きのまんま」
……といった、どっちつかずな“両刀遣い”と成り果てた先天性の左利き・レフティ・ギッチョである私からしてもなかなか身につまされる内容で、とても楽しく拝読させてもらった。
ちなみに私は「中途半端な右利き教育が、結果として左脳と右脳のバランス感覚を均一化してしまい、そのせいで芸術家としてはさほど大成できなかった」などと、今でも両親を逆恨みしている。脳科学的根拠はかぎりなく薄かったりするのだけれど……。一度、こんなゴメス理論(=愚痴)を、現在citrusにて連載中の『LOVE BRAIN』で私の相方を務めていただいている脳神経外科医の菅原道仁先生にぶつけてみたところ、「う〜ん、そういったこともあり得なくはないかもしれませんね…」と煮え切らないリアクションでお茶を濁されてしまった。しかし、私の場合「消しゴムかけ」までは右利きに矯正されなかったため、「右で書いた(描いた)ものを左で消せる」のはじつに便利で(普通の右利き人って、鉛筆をいったん手放してからいちいち右で消しゴムかけするんですね。あ〜めんどくさ!)、そこは両親に感謝している。
さて。作者のパプリカ学習帳さんは、「ノートやホワイトボードを使うと手が黒くなったり、書いた(描いた)ものが消えたりする」「しずく型のおたまでスープを盛ると変な角度になってしまう」「キャラクター入りのマグカップとかだと、飲むときにそのキャラクターとキスするかたちになってしまう」……ほか、比較的身近な“不遇さ”をライトタッチなイラストで紹介しているが、私がなによりも左利きをハンディと感じてやまないケースは、ズバリ「ゴルフ」だったりする。
バットやラケットは右利き・左利きを問わないのに、ゴルフクラブは(当たり前の話)左利きだと左用を使用しなければならない。ゆえに、これまで何度もあった「ゴメちゃんもゴルフやりなよ。オレの古いセットあげるからさ」という誘いに、ず〜っと乗り損なってしまった。「じゃあ、やってみっか」と気軽に始めるには、ゴルフクラブセットは高額すぎる。だから、私は事あるごとに「ゴルフ」を「自己満足だけのオナニー的スポーツ」「もしオレが総理大臣だったらゴルフ場を全部イモ畑にしてやる」……なんて風に徹底攻撃してきた。その動機は途轍もなく浅い部分に、単なる「しょぼい極私的な左利きのコンプレックス」にあったのだ。
たしかに、ここ最近は世間の「左利きへの理解」も徐々に深まりつつあり、鋏をはじめとする文房具から財布・マウス・スマホケース……まで、さまざまな左利き用アイテムが続々と開発されているらしい。が、そういうグッズをマメに探す行為自体が、私としてはおっくうでしかたないのである。どう考えても、初老のおっさんが叫き立てる不毛な逆ギレでしかないわけだが(笑)?