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専用レーンを進むと、受付台があり、そこに設置されているタブレット端末に名前と住所を記帳しお香典を出します。焼香もできますが、抹香をつまんで香炉に入れるタイプのものではなく、設置されたボタンを押すと、葬儀場の祭壇の遺影下に置かれたランプに明かりがともり、焼香があったことを知らせるという仕組み。
簡単に焼香ができてさっさと帰ることができるというのは、自分が遺族だったらあまりいい気持がしないという否定的な意見が多い中、高齢者や障がい者が足を運びやすくなるかもしれないシステムとして注目されているようです。
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例えば戦前は葬列が人の手から車に代わったことで立派な輿を乗せた霊柩車が登場し、人々を驚かせました。戦後になると祭壇メーカーによって次々と白木の祭壇が開発されるようになりますが、それが一般に浸透すると見栄えのする祭壇を飾ることが立派な葬儀であると思われる風潮がうまれました。
90年代頃からは葬儀会館が次々と建てられ、葬儀の場所は自宅から葬儀会館へと移ります。葬儀社もインターネットで選べるようになり、他社との差別化が必須となります。その人らしい葬儀、つまり個性化が求められるようになったのも時代の流れでしょう。
故人らしい式で送ってあげたいという気持ちを形にできる演出は遺族や近しい参列者には嬉しいことかもしれませんが、葬儀は結婚式とは違い、あくまで厳粛なものにすべきという考えも根強くあるようです。
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変化の波は霊柩車だけにとどまりません。白木の祭壇から花を中心とした生花祭壇へと変化。その生花祭壇も、「健康」「元気」をイメージするヒマワリや、棘があるから喪のシーンではタブーとされていたバラなどの花材が使用されるようになり、洋風モダンなスタイルが大衆受けするようになってきました。
かつては「故人は車が好きだったから、最期はより高いグレードの車種で送り出したい」という遺族からの要望も多数あったようですが、華美を敬遠し、シンプルに送りたいという人が増えているせいか、祭壇や棺にも簡素化の影響がでているようです。
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