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タレントで女優の鈴木紗理奈(40)が、とある番組で毒づいた、まさに大阪のヤンキー娘さながらな放言が「的を射ている」と評判になっている……と、ネット版の夕刊フジが報じていた。
『「タレントもわざわざ来とんねん!」鈴木紗理奈の“正論”に納得の声』といったタイトルで、記事下のコメント欄では
「私に読む力がないからか? 何が言いたいのかよくわからない」
「確かに何を伝えたいのか読み取り難い文章ですね」
「小学生の学校新聞でももうちょいマトモな記事書くと思うねんけど」
……などと、思わぬ方向からツッコミが入っていたが(とりあえずは↑をクリックして読んでみてくださいw)、私はこの番組をたまたま観ていたため、同記事の内容もそれなりに把握することができたので、多少の整理整頓を加えて一連の経緯を解説したい。
夕刊フジが取り上げているのは、5月16日に放送されたバラエティトーク番組『今夜くらべてみました』(日本テレビ系)での出来事。映画『キセキの葉書』に主演し、昨年にはマドリード国際映画祭で最優秀外国映画主演女優賞を受賞した、「一流女優」と「バラエティタレント」の“二つの顔”を持つ鈴木は、バラエティ番組に番宣で出演する女優陣の“扱い”に対して言及。MCが常套句的に発する「今日は○○さんにわざわざ来ていただきました」といった紹介文句に、
「(バラエティ)タレントもわざわざ来とんねん!」
「こっちはな、外国人に褒められた賞とっとんねん!」
……と、苛立ちの意を表し、さらにはバラエティに馴染まないVIP枠な幾多の女優張本人に向けても
「(番組出演時の)声もちっちゃいな! 張れや!」
……と、怒りをぶつけた……なんてえところがおおよその流れである。どーです? ちゃんとご理解いただけましたでしょうか?
たしかに、口こそ悪いが鈴木の言っていることは、すべて正論だと私も感じた。番宣で、まるで別の星からやってきた女王様(もしくは王様)のごとくバラエティ番組に登場する有名俳優の面々に、MCやガヤの方々が、いきなり態度をコロッと豹変させヘコヘコ媚びる姿は、じつに見苦しいものがある(個人的には『めざましテレビ』で、番宣俳優やCDセールスアーティストとかが出演した際の、三宅さんや軽部のミーハー丸出しのヨイショっぷりが一番観ていて気持ち悪い)。
去年あたり、俳優の綾野剛(36)が、なにかのラジオ番組だかで、
「(バラエティ番組で)がんばるっていうか、こっちが本当に(番組に)お邪魔させていただいて。かつ宣伝までさせていただいているのに、斜に構えているやつのこと、あんまり好きじゃないっていうか…」
……みたいな、「自身がバラエティ番組で全力投球する理由」を語っていたが、こういう“もっともなロジック”を“お客さま”が発揮したくても、なかなか発揮しきれない空気をつくっているのは、むしろ番組側なのではなかろうか?
なぜ、「俳優」「アーティスト」……といったわかりやすい格好良さを持つ人たちだけを、勝手にタレントヒエラルキーの頂点へと押し上げる? 場を仕切るのも、端から盛り上げるのも立派な才能の一つなんだから、「俺の番組にようこそ」くらいの鷹揚なスタンスをもって、“乱入者”には接してもらいたい。