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1980年に大塚製薬が『ポカリスエット』を発売しました。この品は、さまざまな場面で水分補給を行うための飲料として開発されたのですが、日本初のスポーツドリンクといえると思います。ポカリスエットの成功で、多くのメーカーでスポーツドリンクを販売することとなりました。
1980年代は自動販売機が普及し、多くの飲料メーカーが品ぞろえを増やすため、さまざまなジャンルの飲料を発売しました。そのため、スポーツドリンクも各社から販売されていました。今回はその中から印象に残ったスポーツドリンクを紹介していきます。
■NCAAスポーツドリンク(サントリー)
『NCAAスポーツドリンク』は1981年に発売されました。NCAAとは全米大学体育協会(National Collegiate Athletic Association)の略称であり、サントリーがNCAAから名称使用権を獲得して使用したという経緯があります。
「がんばった人にはNCAA」というキャッチコピーを覚えているかたも多いかと思いますが、1993年のサッカーJリーグ開始に伴い、Jリーグ協賛のスポーツドリンク『Jウォーター』と交代し、終売となりました。
■ポストウォーター(キリン)
『人間科学飲料』というキャッチフレーズで発売されたのがこの『ポストウォーター』。一般的なスポーツドリンクとは異なる風味で、好みが分かれた品だったと思います。
ポストウォーターというと、写真の『フラスコボトル』が記憶にあるかたも多いと思います。人間『科学』飲料ということで、理科実験で使うフラスコの形のガラス瓶を製作しています。
この品の発売当時は500mlのペットボトルが解禁されておらず、どのメーカーもガラス製のワンウェイ瓶を使用していたので、このようなユニークなガラス瓶を作ったのだと思います。バブル期だったので、何でもアリということもあったのでしょう。
■印象に残るスポーツドリンクたち
前述のとおり、さまざまなメーカーからスポーツドリンクが販売されましたが、その中でも印象に残った品をいくつか紹介したいと思います。
まずはポッカの『維力』(ウィリー)です。中国河北省運動保健食品飲料研究開発中心が開発した中国自然植物エキスを使用したスポーツドリンクでした。
ペプシの『ウィルソンスポーツドリンク』はスポーツ用品メーカーのウィルソンの名前を冠したスポーツドリンク。ウィルソンのテニスラケットは有名プロテニスプレイヤーも使用しているのでおなじみのメーカーですね。
ヤクルトの『ストライカー』は商品名こそサッカー用語ですが、実はこのパッケージ自体がプロ野球・ヤクルトスワローズの当時のビジターユニフォームの柄なのです。おまけにイラストの野球選手は当時のヤクルトの強打者、若松勉氏がモデルといわれています。
ロッテの『クイッククエンチ』は同社のガムの風味をスポーツドリンクにしたもの。パッケージもガムと同じデザインになっています。