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「質問されたりインタビューされたりするとき、ちょっと違った答えを出したいっていう感じになっちゃう」
(二宮さんから「自分の魅力は?」と質問された際に)「どこに置いてもそれなりにちょうどいい」
(「理想の姿」を問われた際に)「誰かと一緒にいたりするときは、掛け算の右側みたいな人物でありたい」
「誰かのナンバー1になるよりも、多くの人の20番目くらいでいたい」
どれもこれも風間さんのどこか達観的な “人としてのスタンス”を如実に表す、「格言」と呼んでも差しつかえない金言ばかりだが、なかでも「掛け算の右側みたいな人物でありたい」というくだりは……独特かつ、じつに味わい深い説得力満点の表現だと、一文筆業者として首(こうべ)を垂れざるを得ない。
事実、「となりにたまたまいた風間さん」は、まさに「掛け算の右側」のごとく、絶妙な相槌のタイミングで私の話を最大限に引き出してくれるよう努めてくださり、すでに “売れっ子”であった俳優さんと並んで会話しているにもかかわらず、そのときの私は間違いなく「掛け算の左側」であった。
ちなみに、NHKの大河ドラマでは数々の俳優が「徳川家康」を演じてきたが、これは決して贔屓目とかではなく、私個人としては『麒麟がくる』(2020年)で風間さんが演じた家康が一番好きだったりする。そして、約260年も続いた江戸幕府を築き上げた “本物”の徳川家康も、案外
「シチュエーションに応じて存在感を自在に調整できる」
……風間俊介さんのような資質の持ち主だったのかもしれない。
▶ 田中みな実さんの一見過激な「恋愛観」が、じつはとても真っ当である件ついて