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(2)ポジティブ思考
(3)器が大きい
なるほど……たしかに、これらすべての要素を兼ね備えている “聖人”のようなヒトなら、さぞかし万人から愛されるに違いない。ただ、こんな風に……いわば
「大谷翔平選手みたいなヒトになれるように頑張りましょう!」
……って言われてもねぇ(笑)。あまりに漠然としすぎてて……。もうちょっと現実味のあるアドバイスも、せめて一つくらいは欲しかった。
が、そこらへんのことはまあいい。それよか、今回のこの記事を読んで私の脳裏にまず浮かんだのは……はたして
「仕事がデキる人っていうのは、具体的にはどういうヒトのことを指すのか?」
……という “素朴な疑問”であった。
私はこれまで約30年間、「フリーランスの文筆家」としてメシを食ってきたため、正直のところ(本格的な)チームプレイで仕事をした経験があまりない。さらに、直に接する “仕事相手”は90%以上が「編集者」なので、私にとっての「仕事がデキる人」とは、ほぼイコール「デキる編集者」なのだ。そして、私にとっての「デキる編集者」とは、ズバリ!
「私にいらん迷惑をかけない編集者」
……よりいっそう自分本位な表現をしてしまえば、
「私に心地良く仕事をさせてくれる編集者」
……なのである。では、「私にいらん迷惑をかけない(心地良く仕事をさせてくれる)編集者」とは、具体的にどんなヒトなのか? そのいくつかを思いつくまま箇条書きにしてみよう。
・お金の管理をキッチリしてくれるヒト(=ギャラや経費の振り込みを期日どおりにしてくれる)
・発注時にギャラの提示をちゃんとしてくれるヒト(※その額面が予想より高ければモアベター!)
・取材や出張とかの仕切りが完ペキなヒト
・経費をガンガン使ってくれるヒト
・インタビュー中に余計な質問を差し込んだりして会話のコシを折らないヒト(=ライター側のインタビューが終わってから、抜けていた質問項目を追加してくれる)
・私の原稿の誤字脱字や矛盾点を的確に発見し、やさしく指摘してくれるヒト(※あるいは修正してくれるヒト)
・私より年下でもフレンドリーに接してきてくれるヒト
・出来の良くない原稿にはハッキリ「ダメ出し」してくれるヒト(※短期的にはムッとしてしまうこともあるが、長期的には私にとっても成長の糧となる)
とどのつまりが、
「裏方に徹することができる、ホスピタリティに優れた人物」
……ってことになるわけだが、そういう資質の持ち主が、必ずしも「編集」という現場以外でも「仕事がデキる人」になれるとはかぎらない。たとえば、営業職だと……こうした “控えめ”な性格はむしろマイナスに転じる可能性だってあるかもだし、「経費をのべつまくなしガンガン使っちゃうヒト」は……経理職だと明らかに “無能”のレッテルを貼られてしまう。
一言で「仕事がデキる」と言っても、その基準は部署や職種、業種ごとに千差万別──したがって、やたら「仕事がデキる人」という言葉を多用して、人間をバッサリと「白・黒」で識別してしまうのは……あまりに慎重さに欠けた “安易な発想”だと、私は思うのだが……いかがだろう。あえて「多用」することによって、 “炎上”へと導くひろゆき氏のような戦略もなくはないのだけれど……(笑)?
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