「再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)」とは、太陽光や風力といった再生エネルギー産業の育成・発展のために徴収されている費用だ。この「再エネ賦課金」は毎春改定され、「再エネ賦課金」が電気料金に上乗せされはじめた2012年以降、毎年増え続けている。
こうした背景をふまえ、今回トレンド総研は、20~30代の男女500名を対象とした「電気料金」に関する調査を実施した。

「再エネ賦課金」制度自体を知らなかった人が過半数に
今回、この「再エネ賦課金」の認知度について調査をおこなったところ、「名前も内容も知っていた」人は約5人に1人(22%)にとどまっており、過半数(53%)の人は「そのような制度があること自体、知らなかった」と回答した。

また、「再エネ賦課金」は年々上昇しており、2012年度当初では標準的な家庭(※)で年間700円台だったものが、2019年度には年間10,000円台近くにまで昇る額になる見通しだ。この事実についても、調査回答者の87%と大多数は「知らなかった」と答えた。
(※標準的な家庭における電力使用量を300kWh/月とした場合)

生活者の84%が「再エネ賦課金の上昇は家計の負担になる」と回答
そこで、あらためて標準的な家庭における「再エネ賦課金」の利用者負担額(年間約10,000円)について、どのように感じるかを聞いたところ、63%が「高いと思う」と答えた。 

「再エネ賦課金」は、今後も増え続ける可能性があると言われている。「再エネ賦課金」が増えると、家計の負担につながると感じるかを質問すると、「現在の金額ですでに負担に感じる」が29%、「今後増えると負担に感じる」が55%という結果に。合計すると84%もの人が「再エネ賦課金」の上昇が家計の負担につながると感じているようだ。

「再エネ賦課金」を抑制するためには、どのようにすればよいのか?
上記の調査結果をふまえて、今回はエネルギー分野に詳しい政策アナリストの石川和男氏に、「再エネ賦課金」を抑制するためにはどのようにすればよいか伺った。

重要なのは、特定のエネルギーに偏ることなく、火力、原子力など、さまざまな発電方法をミックスした電源構成=「エネルギーミックス」だ。発電方法によってメリット・デメリットは大きく異なる。コスト・環境負荷・安定供給・エネルギー自給率の向上など、さまざまな点をふまえて、発電方法をバランスよくミックスする必要があるとのことだ。

まずはエネルギーに対する正しい理解を得ることが重要。自分の「再エネ賦課金」をチェックしたり、資源エネルギー庁のホームページで公開されている情報をチェックしたりしながら、日本のエネルギー問題について、ひとりひとりがしっかり考えていくことが大切だという。

早速検針票に記載されている「再エネ賦課金」の料金をチェックし、資源エネルギーへの関心を高めていくことからはじめてみてはいかがだろうか。


【参考】
※トレンド総研
http://www.trendsoken.com/

※資源エネルギー庁
https://www.enecho.meti.go.jp/

情報提供元: 美容最新ニュース
記事名:「 燃料費下落の影で上昇し続ける「再エネ賦課金」。2019年度の負担額は年間約1万円に