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三峯神社の歴史は古く、神話の時代まで遡り、古事記にも登場する日本武尊が起源となります。
日本武尊が東征中、甲斐国(山梨県)から碓氷峠(群馬県)に向かう途中に立ち寄った三峰の地の山川の美しさに感動し、平和を願って 伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉册尊(いざなみのみこと)の国生みの神様を祀った ことがこの神社の始まりとされています。
三峯神社の「三峯」とは雲取山、白岩山、妙法ケ岳の3つの峰を指しています。
中世以降は日光系の修験道場となり、関東各地の武将から崇敬を受けるようになりました。しかし、1352年に足利氏に敗れた新田氏が当山に身を潜めたことから、足利氏に社領が奪われて衰退することになります。
1500年代に修験者の月観道満が廃寺となった地に堂舎を再興させて、京都の聖護院より「大権現」を賜り、以後は 聖護院派の天台修験の関東総本山として隆盛 するようになりました。
このころは神社ではなく寺院色が濃かったようですね。
江戸時代になると、 秩父山中に生息する狼を、猪などから農作物を守る眷族(けんぞく)、神使(しんし)として「お犬さま」として崇められる ようになりました。
三峯神社のある荒川上流地域は、かつてはニホンオオカミの生息地であり、地域一帯にオオカミ信仰がある地域でした。
オオカミが盗賊や災難から守ってくれる神様と解釈されていたそうです。「お犬さま」ですが犬ではなくてオオカミなんですね。
明治時代に入ると神仏分離によって寺院が廃されて「三峯神社」に改称されました。大正末期に秩父宮が参拝したことをきっかけに信徒が全国的に増えて、現在に至ります。
【電車で行く場合】
三峯神社は秩父の山奥になるので、最寄り駅からバスに乗り換えて行くことになります。
【車で行く場合】
国道140号線から三峰神社に行く道は幅が狭く、すれ違いが困難な場所もありますので気を付けてください。
参拝は自由 。社務所の受付時間は9:00~17:00。
境内は大変広い敷地になりますので、最低60分以上の滞在時間は必要です。
境内は無料 です。
注意が必要なのは、ワンちゃんなどのペットは境内に入ることができません。盲導犬・介護犬は入場可能です。
300円・500円(3種類あります)
https://www.mitsuminejinja.or.jp/
三峯神社のご祭神、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉册尊(いざなみのみこと)をお祀りしています。江戸時代前期の造営で、総漆塗り、極彩色と彫刻が施されており、とてもきらびやかな建物です。
拝殿の下には「龍の目」があります 。平成24年の辰年に突如龍の姿が浮かび上がってきたそうです。
じっくりと眺めていると敷石に赤い目をした龍が浮かび上がってきます。 この龍をスマホの待ち受けにすると縁起が良いと評判 になっています。
拝殿の前に立つ2本の大きな杉の木、これこそが 三峯神社の中でも最強のパワースポット といわれるご神木です。
樹齢800年にもなる巨大な杉の木は、その胴回りの太さに圧倒されます。木に直接触ることもできるので、触れてみてパワーをもらいましょう。なんか氣が体内に取り込まれる感じがします。
氣をもらったらお守りを買っていきましょう。 「氣守」といって、ご神木の入ったお守り です。ご神木のパワーをしっかり持ち帰るようにしていきましょう。
境内の入り口の鳥居は珍しい「三ツ鳥居」になっています。文字通り三つの鳥居があるんです。
正式な通り方があって、まず中央から左をくぐって、戻ったら右をくぐります。その後左をくぐって、最後に中央を進んでいきます。
また、鳥居の両脇には狛犬ではなくオオカミ(お犬さま)です。先述したようにオオカミ信仰の神社ですので、お出迎えもオオカミなんですね。
三ツ鳥居の先に見える大きな山門が隋身門です。
220年前の江戸中期に仁王門として建立されましたが、明治時代の神仏分離令の際に、仁王像を撤去して隋身門となりました。
ちなみに仁王門は仏教での呼び名であり、隋身門は神道での呼び名になります。
拝殿から山中の方へ向かう参道を進んでいくと、「縁結びの木」があります。
一見すると一本の木なのですが、よく見てみればヒノキとモミが寄り添って立っているのがわかります。
この寄り添っている姿が 「縁結び」にご利益がある と言われており、恋愛成就の祈願はたくさんの参拝客が訪れています。
本殿から帰りの道中の高台にあります。ここから三峰神社奥宮を遥拝することができます。
眼下には 奥秩父の山々の景色を一望 することができ、天候によっては雲海を眺めることもできます。
この神社がいかに標高が高く、奥深い山の中にあるということが実感できる場所でもあります。
三峯神社・宝登山神社とともに秩父三社の一つで、秩父地方の総鎮守であります。
創建は二千年前とも言われており、ご神木は樹齢1000年を超えるケヤキになります。
境内にある 左甚五郎作の「つなぎの龍」や「お元気三猿」などの彫刻も見どころ の一つです。市街地の中にあり、アクセスもしやすい場所にあります。
https://localplace.jp/t100120695/
秩父のシンボルともいわれる武甲山の麓にある羊山丘陵の斜面に広がる広大な公園です。
ここは何といっても 芝桜が有名 です。広さ約17,600㎡の敷地に約40万株の芝桜が植えられており、春の季節になると一面花のじゅうたんの美しい景色を見に多くの観光客が訪れてきます。
https://www.city.chichibu.lg.jp/1853.html
冬になると寒さの厳しい奥秩父の山中に姿を現す大自然が作り上げた氷のオブジェです。
岩肌から湧き出る湧水によって、 高さ8m、幅約30mもの氷柱 が作り上げられます。
夜にはライトアップもされ、幻想的な世界を楽しむことができます。
1月中旬から2月下旬ころまで が氷柱の見られる時期になります。寒いので防寒対策はしっかりしてお出かけしてください。
https://navi.city.chichibu.lg.jp/p_flower/1403/
秩父といえば「長瀞ライン下り」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
国の特別天然記念物に指定された秩父長瀞の岩畳のなかを船頭さんのガイドに導かれながら、 荒川の川下り を楽しむことができます。
季節によってそれぞれ趣が異なり、のんびりと楽しむこともできれば、突然スリル満点の急流個所もあって、退屈しない時間を過ごすことができます。
https://www.chichibu-railway.co.jp/nagatoro/boat.html
三峯神社は日本武尊が創建と神話時代の伝説が残る歴史ある神社であり、秩父の山奥で標高1,100mと大自然に囲まれた人里離れた場所にあります。
たどり着くまでも大変な道のりですが、そこにたどり着いた先がとても神秘的であるからこそパワースポットと呼ばれる由縁なのかもしれません。
もう参拝しただけでも大自然の力をいただいた気持ちになり、心がリフレッシュされ、すっきりとした気持ちで帰路につくことができますよ。
休日は是非お出かけしてみてください。
出典・参考
余暇プランナー
元旅行会社勤務で今は山の中の観光施設で働きながら旅ライターを行っています。元々旅行好きで大学も地理学専攻と根っからの地理マニアです。大自然の絶景と寺社仏閣などの歴史建築が大好きで、連休などあればすぐに車中泊で出かけてしまいます。その他登山やランニングなどとにかく家に引きこもっていることが苦手で、常に自然の中で過ごしていることが私の癒しになっています。