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「京都刀剣御朱印めぐり」は、京都市内にある刀剣ゆかりの4つの神社で特別な刀剣御朱印を授与してもらえるイベントです。 2015年の夏から不定期で実施されており、 2023年の3月1日から9月3日まで 第12弾が開催されています。
刀剣御朱印は毎回デザインが変わり、どれもオシャレなので集めるのが楽しく、近年増えている刀剣女子の中には何度も参拝する方もいるほどです。また、それぞれの神社の刀剣にまつわる授与品があったり、奉納された刀の展示が行われていたりなど、平常時の参拝でも充分に楽しめます。
Photo by C.Wakisaka
建勲神社(けんくんじんじゃ)は、京都市北区にある標高112mの船岡山という小山の上に建てられた神社です。 織田信長にゆかりのある神社 として有名で、桶狭間の合戦の出陣前に信長が舞った「敦盛」の一節を詠んだ歌碑もあります。船岡山は聖徳太子の文献や清少納言の枕草子に出てくるほど有名な地でもあり、本殿のある山頂エリアからは比叡山や大文字山を見渡せる隠れ絶景スポットです。
一般的に 大願成就や難局突破、産業指導の神、災難除けの神 として信仰されている建勲神社。正確には、国家安泰と万民安堵の大生の神として織田信長を祀っています。神社ゆかりの刀は桶狭間の戦いの戦利品である 「宗三左文字(そうざさもんじ)」 と、本能寺の変で消息不明となった 「薬研藤四郎(やげんとうしろう)」 で、どちらも織田信長の愛刀です。
https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=415
粟田神社(あわたじんじゃ)は、京都の東の玄関口にあたる粟田口にある神社。主祭神として祀られているのは厄除け・病除けの神ですが、古くから東山道・東海道を行き来する人々が旅の安全を願い、道中の無事を感謝するために参拝し続けた歴史から、 旅立ちの守護と旅行安全の神 として厚く信仰されてきました。
また、かつて粟田口は多くの刀工が暮らしていた地であり、末社の「鍛冶神社(かじじんじゃ)」に鍛冶の神様とともに2名が祀られています。天下五剣に数えられる 「三日月宗近(みかづきむねちか)」 を打った三条小鍛冶宗近と、豊臣秀吉の愛刀だった 「一期一振(いちごひとふり)」 を作刀した粟田口藤四郎吉光です。粟田神社ではこの2振りに、三条小鍛冶宗近が稲荷の神霊の協力を得て打ち上げたと言われる 「小狐丸(こぎつねまる)」 がゆかりの刀として挙げられています。
https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=227
七条にある京都国立博物館の側にある「豊国神社(とよくにじんじゃ)」は、 豊臣秀吉ゆかりの神社 。全国にある豊国神社の総本社で、 出世開運・良縁成就の神 として崇敬されています。階段を登った鳥居の先には左手に豊臣秀吉の像があり、伏見城から移築した唐門が正面にどっしりとそびえ立っています。
豊国神社ゆかりの刀は、粟田口藤四郎吉光の 「骨喰藤四郎(ほねばみとうしろう)」 です。豊臣秀吉に献上され大阪夏の陣でも無傷で残っていましたが、明暦の大火で焼身となり、明治維新以降に豊国神社に奉納されたという複雑な歴史を辿ってきました。
https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=433
京都市の南側伏見区にある「藤森神社(ふじのもりじんじゃ)」は、平安時代以前に神功皇后が神まつりを行ったのが始まりと伝えられる皇室ゆかりの神社。 勝運と馬の神様 を祀っているため競馬ファンも多く参拝し、紫陽花の名所としても有名です。
ゆかりの刀として挙げられるのは、 「鶴丸国永(つるまるくになが)」 という平安時代に打たれた刀。織田信長や伊達家など、持ち主が目まぐるしく変わっていった歴史を持っており、藤森神社もそのひとつです。鶴丸国永は現在皇室に献上されているため、なかなか目にする機会がありませんが、 藤森神社の宝物殿で写しが展示 されています。参拝時にはぜひ立ち寄ってみてください。
https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=447
京都刀剣御朱印めぐりは、4社のどこからでも始められます。 それぞれの神社の授与所で刀剣御朱印をいただいていき、4社目で最後の御朱印をいただく際に記念品がもらえる仕組みです。期間内であれば1日で回る必要もありません。
結論から言うと、1日で4社すべてを回れます。 おすすめは、最初に建勲神社を訪れて粟田神社→豊国神社→藤森神社の順番で回るルートです。 特に建勲神社は階段がきついので、体力が十分あるうちに行っておきたいところ。粟田神社の後に休憩も兼ねて三条か祇園でランチタイムを過ごすと良いでしょう。
不定期ではありますが、過去の傾向から7月下旬と1月中旬からスタートが目安となります。 第11弾が2022年7月30日スタート。第12弾は2023年3月1日から7月2日とイレギュラーの開催期間でしたが、期間延長により9月3日までとなったため、夏の開催期間はほぼ例年通りと言えます。
次の開催が気になる方は7月と1月が近づいてきたら、情報を集め始めてみましょう。
菅原道真公を御祭神として祀る全国にある天満宮・天神社の総本社である「北野天満宮(きたのてんまんぐう)」も刀剣ゆかりの神社です。創建以来、皇室や公家、武家や商人などの多くの人々からの崇敬を受けてきたこともあり、奉納された宝物の中には歴史的にも貴重なものが数多くあります。
学問の神様として有名な菅原道真公は、実は武芸にも優れた人物でした。そのため、北野天満宮には約100振りの刀剣が納められています。中でも一際目を引くのは、 「鬼切丸(おにきりまる)」 と呼ばれる平安時代の太刀。かつて源頼光の家臣が鬼を切った際に付けられた名で、逸話を残すたびに名を変えながら奉納されるまで源氏の家系に相伝され続けてきた名刀です。
「大覚寺(だいかくじ)」は、平安のはじめに嵯峨天皇の離宮として建立された寺。東側に大沢池という大きな池があるのが特徴で、時代劇定番のロケ地としても有名です。
大覚寺に収蔵されている刀は、 「膝丸(ひざまる)」 と呼ばれる太刀で、北野天満宮にある鬼切丸と同じ刀工により打たれました。鬼切丸同様に膝丸にも逸話があり、1.2mもある大きな土蜘蛛を切ったとされています。また、膝丸は源義経の手に渡ったこともあり「薄緑(うすみどり)」という名でも親しまれた源氏由来の刀です。
現在の大覚寺では、 膝丸をモチーフにした授与品が提供 されています。嵐山方面に向かう刀剣ファンは、ぜひ参拝してみてください。
https://www.google.com/maps/d/embed?mid=1bq9A6so548AMk_G2aZyV9FCp6FDOJcI&hl=ja&ehbc=2E312F
「京都刀剣御朱印めぐり」で訪れるスポットは4社だけと少なく、書き置きをもらう形式なので御朱印帳を用意する必要もありません。
気軽に始めやすくて達成感もあるので、京都観光の一案としてぜひ検討してみてください。
https://www.veltra.com/jp/japan/kyoto/?sid=1554
出典・参考
余暇プランナー
1987年生まれの和歌山県在住のフリーライター、C.Wakisakaと申します。季節の風景・歴史・スイーツが好きで、カメラを持ってよくおでかけしています。関西を中心に一人旅や家族で日帰り旅行をするのが大抵ですが、時には夜行バスを使っての東京への弾丸日帰り旅行も。海外旅行はマカオ・パリ・南ドイツ周遊の経験があり、特にドラクエの雰囲気やメルヘンらしさを感じられるドイツを愛しています。「行ってみたい!」と思える情報を発信できればと思っています。
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