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たとえば温泉旅行の場合、宿でごはんを食べないと他に食べる場所がない時ってありますよね?
それが、京都の場合、観光地でありながら大都市でもあるので、朝から街が動いています。普通に会社や学校に行く人も多いため、朝ごはんを食べる所も交通手段も早朝からあるんです。
なので、 早起きして”観光&外で朝ごはん”が叶う! ここが「京都で朝活」を推すポイントです。
全国に約3万ある稲荷神社の総本社。地元の方からは「 お稲荷さん 」と親しまれています。千本鳥居が有名ですが、現在は稲荷山全体で約一万基もあるとか。 鳥居は願いが「通る」に通じるとされ、「通った」お礼に参拝者が鳥居を奉納したため、数がどんどん増えていったそうです。 同じものがずっとある訳ではなく、古くなったものが取り払われた場所に随時新しいものが建てられていて、タイミングによっては鳥居の建立作業を間近で見ることもできます。
重要文化財に指定されている本殿には、下社・中社・上社ならびに摂社である田中社・四大神の五社が一宇相殿に奉祀されています。
宇迦之御魂大神の宇迦(うか)とは食物のことで、稲の魂の神様。五穀豊穣を司り、米一粒から多くの実りをもたらすことから商売繁盛の神様としても信仰されています。
伏見稲荷大社ではたくさんの年中行事が行われています。稲の神様なので、春は特に祭礼が多いです。
伏見稲荷大社は、稲荷山全体が神域です。京都は名所が多いので一日にいろいろ行きたい方は、「 本殿から千本稲荷を通って奥社奉拝所まで 」のルートを。お時間のある方は、ぜひ「 お山巡り 」を!全部を回ると歩くだけで約2時間かかりますが、それだけの価値があります。
ちなみに、私は四つ辻から上のお社もひとつひとつ参拝し、途中で休憩しながら巡っていたため、4時間ほどかかりました。ですので、ゆっくり見て回る派の方は半日かかると思って頂くといいのではないでしょうか。
おすすめの時間帯はふたつ
どちらも登っているあいだに太陽が高くなっていき、鳥居の間から差し込む日差しがだんだんと変わっていく様子を味わうことができます。
四つ辻から先は、時計回りに「一ノ峰」「二ノ峰」「三ノ峰」と進むのが正式なルートですが、上り坂がきついため、逆から回る方もいらっしゃいます。体力に自信がある方は、ぜひ時計回りで!
※御朱印を集めている場合は、本殿・奥社奉拝所・御膳谷奉参所の3か所で頂けます。
奥社奉拝所の敷地内にある「 おもかる石 」。灯籠の前で願い事をして、石の頭を持ち上げた時に感じる重さによって叶うかどうかを占います。昼間は行列のできる「おもかる石」も、朝早いと並ばずに挑戦することができます。
いよいよ「お山巡り」のスタートです。この鳥居を抜けた左手に、証券マンや投資家の信仰をあつめる「値上がりの松」があります。
だんだんと鳥居のサイズも大きくなり、山深い中に分け入っていくというイメージです。足元はスニーカーなど歩きやすい靴で行かれることをおすすめいたします。
完全にトレッキングや森林浴の世界ですが、ふと見るとキノコが生えていたりして、癒しもあります。
頑張って四つ辻まで行くと、絶景ポイントが!稲荷山でいちばん見晴らしのいい場所があり、京都市南部が見渡せます。ここまでで、けっこう「登り切った」感があるので、四つ辻で引き返す方も多いです。
三つ辻、四つ辻のところには休憩所や土産物店もありますが、10時にならないと開かないのでご注意ください。
こちらは御幸奉拝所。四つ辻から急こう配の石段を登った先にあります。「お山巡り」のルートから少し外れるため、立ち寄る方は少ないと思うのですが、途中にある茶店で絵ハガキを出すことができます。稲荷郵便局の職員が集荷にきて、伏見稲荷の風景印を押してくれるので、お山巡りの記念にいかがでしょうか?
山頂までは、急な石段が続きます。改めて写真を見ると、朝日が差し込んで陽だまりが美しいけれど、登っている時はかなり必死でした。
ようやく、山頂です。立札に「上社神蹟」とありますね。稲荷山には7つの神蹟があり、一ノ峰に鎮座するのは上社神蹟(かみのやしろしんせき)です。
奉納された小さな鳥居がうず高く積まれた向こうに、ご神体が見えます。スコーンと抜けた青空に、山の上まで登ってきた達成感がありました。
登ったら、今度はくだりです。鳥居は山頂に向かって建てられているので、ここからは裏側を見ながら進む形になります。二ノ峰、三ノ峰と通って、ふもとに着いた頃にはお昼近くになっていました。
境内にある喫茶店で、庭園を見ながら抹茶を中心としたスイーツを食べることができます。料金は観光地価格で少しお高めですが、「 稲荷大社に献上されている宇治抹茶と生菓子 」などこの場所ならではのメニューが充実しています。
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裏参道から稲荷駅に行く途中にある、 足湯とカフェのお店 。お山巡りで疲れた足をほぐしながら、甘いものを食べるという至福の時間を味わえます。
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伏見稲荷大社は、観光客だけでなく、地元の人も日常的にお参りする場所です。朝の時間帯は、出勤前に立ち寄る方やランニングついでに参詣していく方なども多く、地域に根差した神社であることが分かります。
早起きは三文の得と言いますが、まだ冷たい空気のなか出かけてみると、昼間とは違う凛とした表情のお社や誰もいない千本鳥居を見ることができます。そして、当たり前の話ですけど、前後に人がいないと、森の静寂の中で「自分の歩く音を聞く」ことができます。これが、なんだか自分も自然の一部な気がして特別な体験に思えました。
皆さんも「伏見稲荷大社での朝活」をぜひ試してみてください。
出典・参考
- JR東海「そうだ、京都 行こう。」特集ページ
- 祭の日
- 京都プラザホテル
- おとなの神社入門(新装版)宝島社 2020年
余暇プランナー
小さい頃の夢は「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンター、ライターのtomokoです。本業は演劇と外画アニメの演出をしています。子供向けの番組を数多く担当しているからか、小さな子供とすぐ仲良くなれるのが特徴。よく一人旅に出るので独身と間違われますが、既婚です。旅先では美術館や博物館に行くことが多いです。どうぞ宜しくお願い致します。
【京都】朝活のススメ① 伏見稲荷大社で朝のお山巡り <春の祭礼情報あり!>