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まず紹介するのは、2022年に亡くなった女王 エリザベス2世ゆかりの「ウィンザー城(Windsor Castle)」 。ロンドンのパディントン駅もしくはウォータールー駅から約40分でアクセスでき、1066年からイギリス王室の居城として使用され続ける由緒正しいお城です。
この城の必見ポイントは、何と言っても 「ステート・アパートメント 」でしょう。各国の要人たちを迎える黄金のセレモニーホールや、ヴァン・ダイクやルーベンスの絵画などが飾られたヒストリックルームは、まさに豪華絢爛。
イギリスのゴシック建築の最高傑作の1つに挙げられる 「セント・ジョージ礼拝堂」 も敷地内にあり、壮大な石造りの丸天井や輝かしいステンドグラスを見学できます。エリザベス2世と夫フィリップの墓もあり、イギリス王室ファン必見の観光スポットです。
https://www.rct.uk/visit/windsor-castle
「ウォリック城(Warwick Castle)」は、ウォリック伯爵によって建造された エイヴォン川沿いの崖の上にある城 。元々この地には914年に北方からの侵攻に備えたアルフレッド大王の娘が築かせた砦があり、ノルマン人によるイングランド征服後のウィリアム1世の命を受け、後にウォリック伯爵となる忠臣が築いた城塞がこの城です。
当初は木造だった城は、13世紀後半から石材での再建が進められ、現在と形となったのは15世紀。それ以降ウォリック伯爵位と共に歴史を歩み続けてきたウォリック城ですが、1978年にマダム・タッソーグループが買い取ったことで、現在はエンターテインメント施設として一般公開されています。
城内では 中世の武器や貴族の豪華な生活の様子が蝋人形と共に再現されており、城壁の塔からの眺望も見応え充分 。イベントも頻繁に開催されており、ティーハウスでアフタヌーンティーをゆったり楽しんでみるのもおすすめです。
「リーズ城(Leads Castle)」は、美術評論家のコンウェイ卿が『世界で最も愛らしい城』と称えた美城。 ロンドンのヴィクトリア駅から約1時間10分のベアステッド駅からアクセスできます。
900年以上の歴史を持つリーズ城は、中世とチューダー時代に7人もの女王に所有された歴史があり、女性との縁が深い城です。時代の経過と共に存続が危ぶまれましたが、1920年代に最後の所有者となったレディ・ベイリーによって救われます。彼女は死ぬ間際まで城の修復や改装に注力し、1930年代にはイングランド有数のカントリーハウスの1つとして有力な政治家やヨーロッパの王族、映画スターたちをもてなせるほど、リーズ城を蘇らせたのです。
豊かな自然に囲まれたリーズ城は、のどかな雰囲気の中で堂々とした佇まいで来訪者を迎えてくれます。イギリスとフランスの様式が合わさった 「ダイニング・ルーム」 や中世の様子を再現した 「パンケティング・ホール」 をはじめ、迷路や庭園なども楽しめる観光スポットです。
「アランデル城(Arundel Castle)」は、長年にわたりイギリス最古参の公爵位ノーフォーク公爵家が住み続ける城。 11世紀にイングランドを整復したウィリアム1世が国王に即位した際にこの地を下賜された臣下によって築かれ、時折国王に返還されながらも現在までノーフォーク公爵家の本拠地として使用され続けています。
1000年以上の歴史を刻み続けるアランデル城では、荘厳なステートルームやビクトリア朝とエドワード朝のバスルームが備え付けられたベッドルームなどが見学できます。 ヴィクトリア女王夫妻が宿泊した部屋や、第4代当主トマス・ハワードの処刑命令が記載されたエリザベス1世の親書があるライブラリーも必見 です。 エキゾチック雰囲気が漂うコレクターアールズガーデンも魅力的 なので、ぜひ庭園散策も楽しんでみてください。
https://www.arundelcastle.org/
「ヒーバー城(Hever Castle)」は、エリザベス1世の母親であるアン・ブーリンが幼少期を過ごした城 です。元々は1383年に建てられた要塞で、15世紀から16世紀にかけてブーリン家により邸宅へと生まれ変わります。ところが1557年以降、何度も所有者が変わり続けたことで衰退。20世紀初頭にウィリアム・ウォルドーフ・アスターが購入して修復されたのが現在のヒーバー城です。
城内には アン・ブーリンの寝室やヘンリー8世の寝室を含め、どの部屋も木のぬくもりを感じるチューダー朝時代の雰囲気が再現 されています。中でもロングギャラリーのステンドグラスには、ヒーバー城のさまざまな所有者の紋章が描かれているので要チェック。5,000本以上のバラが咲くローズガーデンやアン・ブーリンの時代と同様にレイアウトされたチューダーガーデンなどがある庭園もぜひ散策してみてください。
https://www.hevercastle.co.uk/
イギリスを鉄道で周遊する際には、ブリットレイルパスの利用を検討しましょう。今回のようにロンドンの近郊を巡る場合には、「ブリットレイルロンドンプラスパス(BritRail London Plus Pass)」がおすすめです。
ブリットレイルロンドンプラスパスは、ロンドンを中心にイングランド南東部で使えるパスで、設定した日の鉄道が乗り放題となります。 有効期限は最初に使用する日から1ヶ月で、その間に利用したい日を選ぶ仕組みです。日数は3日・4日・5日で、連続した日付でなくてもOK。 最初に利用開始手続きを済ませれば、その後は直接列車に乗り込めるようになるので、いちいち切符の購入に悩まずに済みます。 席種はファーストクラスとスタンダードクラスがありますが、全路線にファーストクラスがあるわけではない点は留意しておきましょう。
https://www.acprail.com/rail-passes/britrail/britrail-london-plus-pass
https://www.google.com/maps/d/embed?mid=1zPq7iZeX8XS3q-Tpf1W7W3had29iZGU&hl=ja&ehbc=2E312F
Photo by Pixabay
イギリスの城と言えばバッキンガム宮殿が特に有名ですが、ロンドン周辺にも魅力的な城はたくさんあります。今回紹介した以外にも鉄道を使って日帰りで行ける場所はあり、城からイギリスの歴史に触れるのも面白いでしょう。
城好きの方は、ぜひイギリスの城巡りに挑戦してみてください。
出典・参考
余暇プランナー
1987年生まれの和歌山県在住のフリーライター、C.Wakisakaと申します。季節の風景・歴史・スイーツが好きで、カメラを持ってよくおでかけしています。関西を中心に一人旅や家族で日帰り旅行をするのが大抵ですが、時には夜行バスを使っての東京への弾丸日帰り旅行も。海外旅行はマカオ・パリ・南ドイツ周遊の経験があり、特にドラクエの雰囲気やメルヘンらしさを感じられるドイツを愛しています。「行ってみたい!」と思える情報を発信できればと思っています。
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