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東西に長い静岡県の中でも東寄りの関東に近い位置にある三島市。三島大社は三島駅からも徒歩圏内の市街地にあります。
一度は平家との戦いに敗れ伊豆に流された 源頼朝が信仰 し、鎌倉幕府を開いた後も何度か参詣しています。 北条政子が奉納したと伝わる国宝 の「梅蒔絵手箱及び内容品一具」は、およそ3年半にわたって復元され、800年前の最高技術を結集させたものとして知られています。
総門、神門、舞殿、拝殿、本殿といった主な建物はほぼ銅板の本葺きで仕上げられています。
参道は池の中を通っていて、朱色の太鼓橋の先にかわいらしい厳島神社があります。
こちらも 北条政子の寄進 で建てられ、安産・裁縫上達のご利益があり、さらに辨天様とも称され芸事上達の信仰もあるといいます。
https://www.mishima-kankou.com/spot/1605/
三島市は水の街で、 うなぎがおいしい ことで有名です。
源兵衛川は「水の都・三島」を代表する水辺スポットです。
富士山の伏流水です。
飛び石があり、川辺ではなく川の上を せせらぎ散策 できます。ほとんどが浅瀬なので、裸足にサンダルなら水の中を歩くことができます。
三島駅からも三嶋大社からも徒歩で5分から10分ほどの場所です。
https://www.city.mishima.shizuoka.jp/ipn009239.html
三島市の南側には、伊豆の国市があります。伊豆箱根鉄道なら、およそ20分で韮山駅か伊豆長岡駅、どちらからでも歩いて10分ほどで願成就院に着きます。三島駅が起点ですが、源兵衛川からであればひとつ南の三島広小路駅から乗ってもいいです。
この願成就院には、 運慶作の国宝の仏像 が3体あります。
まず、 阿弥陀如来仏 ですが、ちょっと珍しい、縵網相の説法印を表しています。「まんもうそう」というのですが、指と指の間に水かきが付いているという、 仏の32相のひとつ です。これは少しでも多くの人を救い上げるためにそうなっているそうです。仏の32相にはほかに、足が偏平足になっているとか、手が長いとか、身体も手足も全て黄金色に輝いているとか、いろいろあります。
人間の特徴でいうとやや女性に近く、けっして美人でなくても偏平足で手足の指がキレイで長く歯並びが美しくオーラが強い女性ならかなり仏に近いといえます。
もう1体見逃せないのは 毘沙門天像 です。玉眼が美しく、今にも動き出しそうな躍動感です。奈良からやってきた運慶が関東の武士をイメージして彫ったといわれています。手に持っている宝塔には、人間界で活躍した軍師や高僧が住み、毘沙門天にアドバイスしているといいます。おそらく・・・諸葛孔明や黒田官兵衛、空海や慈覚大師がいるかもしれません。
もう1体の 不動明王3尊像 も素晴らしいです。
伊豆半島の付け根といえば熱海から三島を経て沼津ですが、熱海や三島は神奈川に接するエリアで、東京からも近い場所です。
三嶋大社の国宝「梅蒔絵手箱及び内容品一具」の実物は現在東京国立博物館に保管されていますが、忠実なレプリカが拝見できます。
伊豆の国市の願成就院の近くには、ロープウェーで山を登って絶景が楽しめることで人気の「伊豆パノラマパーク」もあります。
三嶋大祭りは毎年8月に開催されています。三島駅から三嶋大社あたりまでの市街地全体がお祭り会場のようになります。今年2022年は終わりましたが、話題の三嶋スカイウオークと併せてぜひ寄ってほしいスポットを紹介しました。
余暇プランナー
仏像と歴史好きな、社寺建築の仕事をしていたおじさんです。全国の社寺、仏像を見て回り、古代から戦国の時代を空想しています。 空想しすぎて小説を書き、文学賞もらっちゃいました。旅ライターと小説家の2刀流おじさんです。