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株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩、以下インテージ)は、全国の15歳から79歳の男女(2,513人)を対象に2023年6月26日~6月28日に実施した夏休みに関する調査結果を公開します。
・今年の夏休み期間にかける予算は平均60,146円。昨年の50,269円から約1万円アップ、1.2倍に増加。「予算を昨年より減らす」回答者の多くが、理由に「物価上昇」をあげた
・具体的な過ごし方(複数選択)としては「海外旅行(2%)」が前年比2.5倍と大きく伸長した。国内旅行は「宿泊あり(19%)」「日帰り(11%)」とも微増にとどまる
・海外旅行に関する意識を全員に聴取したところ、過半数が「不安がある」もしくは「やや不安がある」と回答した
・「国内旅行(宿泊あり)」予定者の利用交通機関は、「自家用車(39%)」が前年比6pt減少。一方「新幹線(19%)」「長距離バス(4%)」利用予定がそれぞれ増加し、多くの人が一緒に乗り込む公共交通機関利用が回復傾向
・旅行予定者のうち「新型コロナウイルス再拡大があった場合に中止・変更を検討」回答者は4割弱
今年の夏休み期間(7月16日~9月30日)にかける予算の総額についてたずねました。平均金額は60,146円と昨年から約1万円の増加(前年比120%)となりました(図表1)。
予算が増える理由(自由回答)としては「コロナが5類になり心理的制限がなくなった」「3年間旅行を我慢していたので予算を増やした」などがあがりました。
一方で、「ガソリン代や色々な物価上昇のため(やむを得ず増やす)」といった回答も散見され、減る理由として数多くあがった「物価高で旅費を圧縮」「節約のため」とともに、予算が増える人・減る人両方の背景に昨今の物価上昇があることが浮き彫りとなりました。
次に、夏休みをどう過ごすかを見てみましょう。複数選択で予定を確認したところ、最も多いのは「自宅で過ごす(38%)」、次いで「近場に出かける(24%)」となりましたがいずれもわずかに減少に転じています。
昨年から大きく増えた項目としては「海外旅行(2%)」。渡航先として多く回答があったのはアジア圏、その他アメリカ合衆国やヨーロッパなど遠方渡航者も。
「国内旅行(宿泊あり)(19%)」、「国内旅行(日帰り)(11%)」もやや増加し、新型コロナウイルスの5類移行を受け「今年の夏はアクティブに過ごしたい」という層が一定いることが推察されます(図表2)。
海外旅行については、前年比2.5倍となったものの、コロナ禍前の水準まで戻るかというとやや鈍い印象が否めません。背景には何があるのでしょうか。
図表3は、海外旅行に関する意識を全員に聞いた結果です。今回の調査と、4月(5類移行前)に実施した調査を比較すると、ほぼ変動がありません。
いずれも「不安がある」「やや不安がある」は合わせて過半数となり、「不安はない」「あまり不安はない」合計数を大きく上回りました。不安が根強く残っていることが分かります。
先に示した自由回答から見て取れる費用の問題と併せて、海外旅行への抵抗感が依然ぬぐえない側面があることが、海外旅行回復の足取りを重くさせている要因かもしれません。
続いて、国内旅行(宿泊あり)ではどのような動きがありそうか、利用予定の交通機関を確認しました。
「自家用車(39%)」は昨年から6.2ptと大きく減少。増えたものとしては「新幹線(19%)」「長距離バス(4%)」など。長距離バスは2倍近い増加率となりました。パーソナルな移動手段である自家用車から、避けていた公共交通機関へ移行する流れが見て取れます。
また、飛行機利用に着目すると、「JAL・ANA(15%)」は1.4pt減少、一方「LCC(5%)」は1.5ptアップと、増加に転じました。節約志向の高まりや、お金をかける対象を精査する生活者意識が表れた結果と言えそうです(図表4)。
最後に、旅行を予定している人に、新型コロナウイルス再拡大が夏休み期間にあった場合、予定の中止や行き先・日程等の変更を検討するかどうかを確認しました。結果、全体の4割近くの人が「中止・何らかの変更を検討」と回答。
この数字を多いと見るか少ないと見るかは難しいところですが、ポストコロナが進む中でも新型コロナウイルスがいまだ少なくない影響を生活者にもたらしていることがうかがえます(図表5)。
[コメント]生活者研究センター センター長 田中 宏昌
「ようやく夏休みが戻ってきたのかな」とデータを眺めて思いました。振り返れば年末・年始、お花見、さらにはGWと人の動きは堅調に回復に向かっていましたが、この夏休みも「昨年よりも予算を増やして帰省や旅行を!」という気運が高まっているようです。
とは言え、海外旅行については回復途上とも言える状況で、その理由や背景も調査結果から垣間見られました。国内旅行は、コロナ禍で人気だった自家用車が減り、公共の交通機関へのシフトが確認できますが、一方でLCCや長距離バスの利用意向が増え、物価高による節約志向が映し出されていますね。
「移動手段などは節約しつつホテルや旅先での食事やイベントは満喫したい」そうしたメリハリの利いた夏休みになりそうです。
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使用したデータ
【インテージのネットリサーチによる自主調査データ】 https://www.intage.co.jp/service/research/net/
調査地域:日本全国
対象者条件:15~79歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=2513 ※ウエイトバック集計あり
調査実施時期: 2023年6月26日(月)~6月28日(水)
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【株式会社インテージ】 https://www.intage.co.jp/
株式会社インテージは1960年に創業。世界9か国に拠点を持ちマーケティングリサーチ/インサイト事業でアジアNo.1*のインテージグループを牽引し、国内外の企業・団体のマーケティング活動をトータルサポートしています。
「生活者理解の深化」と「データ活用の高度化」により顧客ビジネスの未来創造を支え、「Create Consumer-centric Values ~お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」という事業ビジョンの実現を目指しています。
*「ESOMAR's Global Top-50 Insights Companies 2022」に基づく(グループ連結売上高ベース)
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■株式会社インテージ 広報担当:下河原(しもがわら)/依田(よだ)
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