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眠い時にコーヒーなどで摂るカフェイン。
そのカフェインの効果は何時間続くのか、飲んでからどれくらいで効果があらわれるのかは知っていますか?
また、カフェインは何時間くらいで抜けるのか、寝る何時間前くらいなら飲んでも良いのかなど、実は意外と知らない方も少なくありません。
今回の記事では「カフェインの効果と時間」について、現役薬剤師が解説します。
カフェインの効果が続く長さは、非常に個人差があります。
カフェインは主に肝臓で代謝されるので、お酒の強さに個人差があるように、カフェインの効果の長さにも大きな差が出やすいのです。
一般的に、カフェインは摂取してから10〜30分で効果を感じ始めます。そして、約4時間程度持続して8時間ほどで体内から半減してくといわれています。
しかし、上記で解説の通りカフェインは効き目に個人差が大きい成分なので、場合によっては長くて1日以上持続する方もいます。
普段からコーヒーやお茶を飲んで夜眠れない方は、もしかするとカフェインの代謝が遅い体質なのかもしれません。
カフェインには、交感神経を活発にして神経を活性化する働きがあり、眠気を抑えたり、疲れが取れて元気になるような感覚にしてくれます。
利尿作用もあるので、むくみを抑えたり、頭痛に良い影響がでることもあります。
そのため、眠気を減少させ集中力や注意力が向上し、一時的なパフォーマンスの向上が期待できるというメリットがあります。
一方で、睡眠に悪影響を与えるほか、依存性と中毒性があるなどのデメリットもあります。
カフェインが身体から抜けると、倦怠感や脱力感、眠気、中にはイライラや気分が落ち込むような症状が出る可能性があります。
このような症状が強く出る場合、カフェインの依存性や中毒性の影響を受けている可能性があります。
あまりに気になるようであれば、専門医に相談してみることをおすすめします。
カフェインの効果や代謝には個人差があるので、普段からコーヒーやお茶を摂っている方は自身の「カフェイン感度」を正確に把握しておくとよいでしょう。
そうすることで、どのくらいの量なら眠れなくならないかなどが分かり、睡眠とのバランスが取りやすくなります。
一般的には4~8時間ほど効果が継続する傾向にあるため、睡眠への影響が気になる方はなるべく午後を過ぎたらカフェインを摂取しないようにしてみるとよいでしょう。
カフェインは、交感神経を刺激するため興奮作用があります。
睡眠のメカニズムは、交感神経とは反対の副交感神経というリラックスする方の神経が活発になり眠りやすくなるので、カフェインを摂ると睡眠を妨げやすくなります。
普段から眠りにつきにくい方や中途覚醒してしまう方、朝早く目が覚めると二度寝出来ない方は、カフェインの摂る時間や量をご自身の体調に合わせて調節していきましょう。
日頃から眠りが浅かったり睡眠に不安があったりする場合は、少なくとも寝る6~8時間前からは摂らないよう心がけましょう。
カフェインを摂ると眠りにくいと感じている方は、なるべく午後を過ぎたらコーヒーやお茶を飲まないようにしてみてください。
また、朝にカフェインを摂取することで、自律神経のバランスがとれて夜に眠りやすくなる場合もあります。
カフェインの効果持続時間は一般的には4~8時間ほど続くため、コーヒーであれば午前中に1杯、午後に1杯と、時間を空けて摂ることをおすすめします。
カフェインは一般的に多くても1日当たり200〜300mg(コーヒー2、3杯)までにしておくのが良いとされています。
カフェインの効果が続く時間も考えて、連続で飲みすぎないようにこころがけましょう。
カフェインを多量に摂り過ぎてしまうと、めまいや吐き気、過剰な興奮やその後に伴う不安感、不眠、下痢などが起こることがあります。
また、興奮作用が続くと血圧が上がりやすくなったり、妊婦の場合は胎児の発育に影響が出る場合があります。
あまりに多量に摂取すると、場合によっては命に係わることも。そのため、カフェインの摂り過ぎには注意するようにしましょう。
カフェインは、コーヒーやエナジードリンクなどの「カフェイン量が記載されているもの」以外にも含まれています。
例えば、緑茶やほうじ茶、玄米茶、烏龍茶、紅茶、抹茶、玉露、コーラ、チョコレートなどにも含まれています。
中でも、玉露や抹茶は、一杯あたりのカフェイン量がコーヒーよりも多い場合があります。
チョコレートの場合は、高カカオや抹茶味のチョコレートにカフェインが多く含まれている場合があります。
普段からカフェインを意識的にとっていないけど眠れなかったり興奮したりする、そういった場合は、知らず知らずのうちにカフェインを摂取していることがあるので気をつけましょう。
今回の記事では、薬剤師が「カフェインの効果や持続時間」について解説しました。
カフェインは適量であれば日々の生活に良い影響がありますが、摂りすぎると体に悪影響を与えてしまうこともあります。
自分の体はカフェインの代謝が速いのか遅いのか、またカフェインに対し強いのか弱いのかを良く把握し、適切な量を摂取するようにしてみてください。