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最近、地震のニュースをよく耳にします。いきなり揺れてヒヤッとした方も多いのではないでしょうか。
寒い季節に備えて災害対策を見直したいと考える方もいらっしゃるでしょう。
今回は、防災備蓄品の中でも衛生用品や女性向けのケア用品の備蓄に注目します。
食料や水等と比較すると優先順位が落ちる傾向にはありますが、避難生活をする場合や物流の非常時等には揃っていないと非常に困るものです。
あなたのご自宅と照らし合わせて、改めて防災備蓄を考えるきっかけになれば幸いです。
今回のアンケートでは最初に、回答者の自宅の防災備蓄品について、衛生用品や女性向け用品の備蓄品も準備しているかを尋ねました。
衛生用品や女性向け用品の備蓄品を準備していると答えた方は77.0%でした。
約8割に迫る高い割合で、コロナ禍において衛生環境に注目が集まっている影響も見られました。
防災備蓄品といえば食料や水を真っ先に思い浮かべ、まずそれらを用意する場合が多い傾向にありますが、実際に災害下においては紙製の衛生用品の流通がストップして手に入らなくなり、衛生面に影響が出る可能性もあります。
東日本大震災の時も、コロナ禍の始まりにも、トイレットペーパーやティッシュペーパーが極端に品薄になり苦労した方は多いのではないでしょうか。
もちろん、そのような場合には女性の生理用品についても品薄が懸念されます。
防災備蓄品についても、災害下での衣食住を想像し、衣食だけでなく「住」にも注目して、生きていく上でなくてはならないものを十分に考えておく必要があります。
防災備蓄品として衛生用品や女性向け用品を準備している方が多数いらっしゃることがわかりましたが、具体的に用意しているものは何かを尋ねてみました。
第1位は「生理用品(89.6%)」で、約9割の方が備蓄していることが分かりました。
災害下でもなくてはならないものの一つであり、自分自身の衛生面にも、避難所等で周囲に衛生面で迷惑をかけたり不快感を与えないためにも、普段から自分が使い慣れている生理用品を用意しておく方が多いようです。
ここで3点、注目したいポイントがあります。
1点目は、生理用品等の衛生用品は普段の生活で使いながら備蓄もキープしておくローリングストックが可能です。
その際には、避難時に持ち出す量や持ち出し袋への移し替えについても検討しておく必要があります。
2点目は、用途に応じて複数の種類の生理用品を備蓄する場合、家族で女性の人数が多い場合、家族それぞれ好みの商品が異なる場合等は、備蓄品の保管にも持ち出しにも場所を取るという問題があります。
3点目は、近年生理用品の多様化とともに吸水ショーツや布ナプキン等を使う方も増えていますが、避難所等では洗濯しづらい状況も考えられ、備蓄には紙製の使い捨て生理用品を用意しておく方が良いということです。
どのポイントにおいても備蓄しておく際に具体的な収納場所や段取り、かさばる場合の対応方法等をしっかり考えておく必要があるでしょう。
第2位「マスク(63.6%)」・第4位「ウェットティッシュ(55.8%)」・第11位「せっけん・手指消毒スプレー(32.1%)」等、コロナ禍の生活に必要な衛生用品を用意している方が多く見られました。
中でも特にマスクは不織布を使い捨てすることが予防対策として理想的とされ、災害時にも日々新しいものが必要となります。
避難所の救援物資で手に入る可能性もあるかもしれませんが、基本的には必要なものを自分で確保しておくことになり、箱単位で用意しておく場合が多いといえるでしょう。
こちらも、家族のメンバーごとにマスクのサイズが違う場合等、備蓄に場所を取ることが多いのではないでしょうか。
アンケートでは続いて、これから備蓄を準備したいと考えている衛生用品・女性向け用品について尋ねてみました。
第1位「携帯用トイレ(28.0%)」・第4位「汗拭きシート(21.0%)」等、災害時の衛生環境を守る用品を備蓄したいという意見が多く集まりました。
スプレータイプのドライシャンプーを用意したいという意見もありました。
避難所生活・車等での避難生活はもちろん、自宅の電気・ガス・水道が一つでも止まってトイレや入浴が困難になる時にも、これらの衛生用品は非常に役に立ちます。
基本の衛生用品である「トイレットペーパー(18.0%)」や「ポリ袋・ゴミ袋(15.5%)」、コロナ禍においても役立つ「ウェットティッシュ(17.5%)」や「せっけん・手指消毒スプレー(17.3%)」についても現在不足しているものを見直して準備したいという声が上がっていました。
第2位は「スキンケア類(24.5%)」でした。
スキンケアといえばメイクを含めた身だしなみを思い浮かべがちですが、それ以前に、冬の乾燥の季節等、ハンドクリームやフェイスケア・ボディケア用品がないと皮膚表面のキズや痒み等の肌トラブルを引き起こしかねません。
ケアができずに肌の抵抗力が落ちていると、避難生活で受ける外的刺激によって湿疹等の更なる問題につながる怖さもあります。
最悪の場合、ただの刺激への反応か感染症か区別がつきにくい症状も出てくるかもしれません。
災害下で必要なものと言われてパッと思い浮かべにくいスキンケア類ですが、健康を守る上で重要な役割を果たすものとして考えておくと良いでしょう。
また、印象的なのが「防犯ブザー・笛(18.8%)」です。
がれきで逃げられなくなった時に居場所を知らせて救助を待つという意味でも大きな役割を果たしますが、災害下のパニック状態で犯罪が起こりやすい環境においては危険から身を守る大切なグッズとなり、女性は特に準備しておきたいものでしょう。
災害時には何らかの理由で自宅から離れて避難場所で過ごさなければならないことが多々あります。
これまでに考えてきたさまざまな衛生用品や女性向けの用品は、避難場所で過ごす上でも必要不可欠なものが数多くあります。
そこで、備蓄品だけでなく持ち出し用の分も準備をしているか尋ねました。
衛生用品・女性向け用品について備蓄品以外に持ち出し用を準備していると答えた方は36.5%でした。
4割弱は持ち出し用を準備しているとはいえ、備蓄品を用意していた8割弱と比べると約半数にまで減ってしまっています。
この状況には4つのパターンがあります。
とはいえ、避難場所でもなければどうしても困る衛生用品・女性向け用品もあります。
つまり、上記4つのどの場合においても、何を持ち出すかを厳選し、非常時に安全に効率よく持ち出せるように考えておくことが大切になってきます。
必要不可欠なものを厳選して持ち出し品を準備するにあたって知っておきたいのが、実際に準備している方の意見です。
そこでアンケートでは、持ち出し用として準備している衛生用品・女性向け用品について尋ねてみました。
第1位は「生理用品(54.1%)」で、約9割の方が備蓄していることが分かりました。
持ち出しという観点から、避難所等での状況についてもう一歩踏み込んで考えてみましょう。
持ち出し用に生理用品を用意して避難先に持っていくメリットは数多くあります。
かさばって持ち出すのが大変に感じがちな生理用品ですが、避難時に自分で持っておくことで安心した衛生環境をキープできる場合があります。
また、避難所によっては生理用品の廃棄ができない場合も多々あるようです。
「ポリ袋・ゴミ袋(45.9%)」を用意する際には、中身が見えず臭い防止効果のある袋を持っておくと安心ですし、なにかと多用途に使えそうです。
第2位「マスク(52.7%)」・第4位「ウェットティッシュ(43.8%)」・第10位「せっけん・手指消毒スプレー(24.0%)」等、感染症予防対策は避難先でも必須です。
事前に持ち出し用として準備している方が多く見られました。
逆に、市販の非常用持ち出し袋のみ用意している方や、コロナ禍以前から災害対策グッズを揃えている方には、感染症対策グッズが盲点になって用意できていない可能性があります。
マスクは箱単位・ウェットティッシュは大袋単位になり、かさばりがちではありますが、感染症対策グッズは必要分足りているか今一度見直しておきたいポイントの一つです。
今回は衛生用品・女性向け用品の備蓄に注目していますが、原点に立ち返ると、防災備蓄はまず食料や水を用意する場合が多いでしょう。
非常食の備蓄は「最低3日分×家族の人数分」必要と言われ、さらに水は1週間分が理想とも言われます。
これらだけでも箱単位・大袋単位の荷物になることになり、さらに衛生用品・女性向け用品のかさばる備蓄と合わせると、かなりの荷物量になります。
そこで、アンケートでは、衛生用品・女性向け用品を食料や水等に加えて備蓄すると自宅スペースが圧迫されると感じるかを尋ねました。
衛生用品・女性向け用品の備蓄と食料・水等の備蓄を両方すると自宅スペースの圧迫を感じると答えた方は56.1%でした。
半数を超える方が必要な備蓄であっても収納スペースの圧迫が気になるようです。
防災備蓄がいくら大切なものだからとはいえ、その荷物量が普段の収納スペースや生活スペースを圧迫したり、出し入れや動線を不便にしてしまうのは本末転倒です。
かといって自宅のスペースは限られていて、多少不便でもぎゅうぎゅうでも置いておくしかないという悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
かさばる備蓄品を自宅の収納スペースに保管しておくと日々の生活が不便に感じる方や、備蓄品の置き場所確保のために収納スペースがもっと欲しいと感じる方は、トランクルームを活用して備蓄品を保管したり、シーズンオフの荷物等すぐ使わないものを預けて自宅のスペースを広げる方法があります。
アンケートでは、自宅スペースを空けたり備蓄品を保管するためにトランクルームを利用することは有用だと思うかを尋ねました。
自宅スペースを空けたり備蓄品を保管するためにトランクルームを利用することは有用だと思う方は4割強(42.3%)でした。
半数弱の方にとって良い方法だと判断されたとはいえ、必要な備蓄で収納スペースが圧迫されると感じる方の割合より大幅に少ない割合となりました。
これまで当コラムで行ってきたアンケートでは、トランクルーム利用をためらう理由のトップはやはり「お金がかかる」ことでした。
その悩みの解消・軽減の手段として、必要最低限の部屋サイズを選ぶことで利用料金を低く抑えたり、キャンペーン等を活用してお得な料金で利用する方法等があります。
これらの方法について、今回のアンケート回答者がどのように感じるかを尋ねました。
(トランクルーム各社HPをご確認の上意見を伺っています。)
特に多く挙がった意見は次の5点でした。
総じて良い評価の方が多数であり、使わないと判断した方はスペースが足りている方・今のところ必要と感じていない方・近くにない方等が主でした。
自宅での保管と同じ屋内型のトランクルームで、多彩なサイズから使う方のニーズや予算に合ったものを選べるのが人気です。
■User's Voice
トランクルームのサイズのところでも備蓄品に合ったサイズが選べるという話題が出てきましたが、備蓄品保管のためにトランクルームを活用することについては実に多様な意見があります。
アンケートでは、備蓄品をトランクルームに預けたり、備蓄品を家で保管するスペースを空けるために使用頻度の少ない荷物・すぐ使わない荷物等をトランクルームに預ける方法をどう思うか尋ねてみました。
特に多く挙がった意見は次の5点でした。
最後の2つは回答者によって意見が別れました。
災害時に備蓄品をすぐ使える場所に置いておきたいと望む方は、自宅に置くことが前提で、トランクルームに置くとしても災害時に徒歩ですぐ行ける圏内にあってほしいという意見でした。
逆に、平屋建ての家で水害を考慮して高層階にあるトランクルームを使う等、立地を検討すれば自宅より備蓄品置き場に最適と感じる方も多いようでした。
これは、3点目に挙げたリスク分散の考え方につながります。
備蓄品が自宅とトランクルームの両方にあれば、両方が被災してしまわない限り、どちらかもしくは両方の備蓄品を使うことができ、利用できる確率が高まります。
防災の観点では、自宅でないトランクルームを使うからこそ備蓄品が守れる場合があるのです。
防災の観点でトランクルームを活用するには、手元に置いておきたい備蓄品・自宅に置くと狭くなり困る備蓄品・リスク分散のため複数箇所で保管したい備蓄品等を分析し、方針を考えてから活用することが有効です。
その方針に応じて、トランクルームに備蓄品を預けるか、スペースを空けるために自宅の荷物を預けるか等が決まってきます。
もちろん、災害時に安全に歩いていけるトランクルームが理想でしょう(立地によってはリスク分散の考え方から離れたトランクルームの方が良い場合もあります)。
収納ピットでは毎年数多くの出店計画があり、今後も店舗数がどんどん増えていく予定です。現在まだ店舗がない地域の方も、今後のサービス拡大にどうぞご期待ください。
■User's Voice
調査結果を受けてのまとめ
今回はアンケート結果をもとに、災害時の備蓄品、特に衛生用品と女性向け用品の備蓄に目を向け、保管のスペースの悩み、トランクルームの活用による荷物保管についてもお話しました。
食料や水等に比べれば優先順位が低くなりがちな衛生用品や女性向けの用品ですが、備蓄品の調査を通じて改めて必要性を感じるものがあったかもしれません。
「備えたいものはキリがない」とはいえ、優先順位が低くてもなかった時に非常に困るものは見落とさないように心がけ吟味しておくと安心です。
また、防災の観点では「自宅に置かないからこそ備蓄品が守れる」場合があるトランクルームの活用が、さらに強固な災害対策につながる選択肢となるかもしれません。
【調査概要】
調査対象:トランクルームユーザー調査
回答数:400サンプル
回答期間:2022年10月11日から10月14日までの4日間
調査方法:インターネットによるユーザーリサーチ
■会社概要
社名 :株式会社アンビシャス( https://www.ambitious8.biz/ )
所在地 :〒542-0081 大阪市中央区南船場1丁目3-5 リプロ南船場8F
代表者 :代表取締役社長 徳永 暢也
資本金 :4,000万円
設立 :創業:平成17年10月28日、設立:平成18年7月25日
事業内容:トランクルーム投資「収納ピット」FC本部の運営
運営サービス「収納ピット」(https://www.syuno-pit.biz/)
不動産コンサルティング業