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春から秋に出回るみょうがは、夏が旬真っ盛りです。みょうがは夏に摂りたい栄養素が詰まっており、さまざまな効能が期待されます。今回はみょうがの効能や、効果的な食べ方を管理栄養士が解説します。夏バテ予防や健康づくりに、ぜひみょうがの効能を役立ててくださいね。
みょうがは夏に期待したいさまざまな効能があります。とくに優れている点について解説します。
みょうがのさわやかな香りは「α-ピネン(アルファピネン)」という成分によるものです。α-ピネンには食欲増進効果があるといわれ、食欲が落ちやすい夏にはぴったりです。
みょうがにはポリフェノールの一種であるアントシアニン、ビタミンCなどの抗酸化物質が含まれます。
抗酸化物質は、細胞の老化の原因となる活性酸素の働きを抑えたり、取り除いたりする働きがあります。夏は紫外線のダメージを受けやすいため、このような抗酸化物質を積極的に摂取しましょう。
みょうがには、むくみ解消に役立つカリウムが含まれています。
夏は食欲が低下し、カリウムなどの栄養素が不足しやすくなります。意識的にみょうがなどの野菜を取り入れるようにしましょう。
みょうがは「ジョウカ(蘘荷)」という名前で生薬としても用いられています。解毒作用のほかに熱を冷ます作用があるとされており、熱がこもりやすい時期には最適でしょう。
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」,厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」,一般社団法人 福山市医師会「健康レシピvol.66 みょうが」
「みょうがを食べると物忘れがひどくなる」と昔からの言い伝えがあるようですが、医学的な根拠はありません。
その言い伝えの一説に、お釈迦様の弟子に由来する話があります。自分の名前を覚えられない弟子がいたそうなのですが、亡くなった際に墓に名もなき植物が生えたそうです。いつも名を荷っていたことから、その植物が「茗荷(みょうが)」と名付けられたということです。
みょうがの成分が影響するわけではありませんので、安心して食べて大丈夫です。
みょうがの成分や栄養素を効率的に摂りたい場合は、どのように食べると良いのでしょうか。
みょうがに含まれるカリウムやビタミンCなどは、水に流れ出やすい性質や熱に弱い性質があります。
これらの栄養素を少しでもムダにしたくない場合は、水にさらしたり加熱したりせず、生のまま食べましょう。
みょうがは乳酸菌を含む発酵食品と組み合わせるのがおすすめです。
みょうがに含まれる食物繊維は、腸の中で善玉菌が増えるのを助ける働きがあります。発酵食品に含まれる乳酸菌は、腸内で善玉菌として働くため相性が良い、というわけです。
納豆や味噌などが違和感なくあわせられるでしょう。
みょうがは夏に摂りたいさまざまな栄養素や成分が詰まった野菜です。独特の風味で料理のアクセントにもなるみょうが。ぜひたくさん取り入れてくださいね。
食欲が落ち気味のときでも食べやすい、みょうがを使ったおすすめレシピをご紹介します。
焼きなすのみょうが添え
なす、みょうが、かつおぶし、○和風だしの素(顆粒)、○しょうゆ、○酒、○塩
調理時間:20分
あじとみょうがのさっぱり丼
あじ(刺身用)、みょうが、ご飯、小ねぎ(あれば)、○しょうゆ、○酒、○みりん、いりごま(白)
調理時間:15分
みょうがと豚の梅炒め
豚こま肉、みょうが、梅干し、○ポン酢、○酒、○みりん、サラダ油
調理時間:10分