- 週間ランキング
ゴーヤはさわやかな苦味を楽しむ野菜ではありますが、独特の風味ゆえ、苦手な方もいるかもしれません。ゴーヤの苦味取りは、塩もみや茹でる方法などがありますが、一番良い方法はどれなのでしょうか?今回はゴーヤの苦味取りアイデア7つの紹介と、どの方法が一番苦味が抜けるかを検証してお伝えします。
ゴーヤの苦味の原因は「モモルデシン」という成分によるものです。
水溶性であるため、水にさらしたり茹でたり、塩もみして水分を抜いたりすることで苦味成分を減らすことができます。また薄切りにすることもポイント。切り口が増えることで、苦み成分が抜けやすくなります。
どの方法が一番苦味が取れるのか、後ほど詳しく解説、検証していきます。
ゴーヤの苦味取りの前に、下処理方法をおさらいしましょう。
ゴーヤは両端を切り落とし、縦に2等分します。
スプーンを使い、種とワタを取り除いてください。
ワタの苦味は少なく、また栄養成分も含まれるため、軽く取る程度でOKです。
ではゴーヤの苦味取りの方法を7つご紹介します。やりやすさや、作りたい料理によってやり方を選びましょう。またどの方法がベストなのかは、最後の検証結果を参考にしてください。
ゴーヤを切ってから水にさらすことで、切り口から水溶性の苦み成分が溶けだします。5分ほどでもOKですが、さらに苦味を抜きたい場合は10~15分、しっかり浸けておきましょう。
薄切りにしたゴーヤは、水をたっぷり張った容器に入れます。
5分ほど経ったら1枚食べてみて、まだ苦いようであればさらに5~10分ほど浸けます。ザルにあげ、水気を切ってください。
炒め物にする際は、食感の変化がない水にさらす方法が良いでしょう。
塩もみすることでゴーヤの水分が抜け、同時に苦み成分も溶けだします。塩はゴーヤに対して1~1.5%ほどの量を使いましょう。
薄切りにしたゴーヤ1本に対し、塩2g(小さじ1/3)を振ってよく混ぜ合わせます。
10分ほど置くと水気が出てきます。
手で水を絞って、和え物や炒め物に使いましょう。
塩もみしたあとに水洗いすると水っぽくなるため、基本的には不要です。塩気が気になる場合や、より苦味を抜きたい場合はサッと洗い、絞って使うのも良いでしょう。
塩だけでなく砂糖も加えることで、苦味が気になりにくくなります。
薄切りにしたゴーヤ1本に対し、塩2g(小さじ1/3)、砂糖小さじ2ほどを振って混ぜ合わせます。
10分ほど置くと、水気が出ます。
水を手で軽く絞りましょう。砂糖の甘みも調味料として、そのまま使えます。炒め物や和え物に活用できます。
熱湯をかけることで、苦み成分を抜きます。塩気をつけたくないときや、ゴーヤの食感を活かしたいときに向く方法です。茹でる場合に比べ、食感が残り栄養成分も抜けにくくなります。
薄切りにしたゴーヤをザルに入れ、たっぷりの熱湯を回し掛けます。
そのまま冷まし、よく水気をとってから使いましょう。和え物やおひたし、炒め物に使えます。
たっぷりのお湯で茹でることで、苦み成分が抜けます。塩を少々入れて茹でることで、薄く塩味もつき苦味が気になりにくくなります。
たっぷりのお湯1.5リットルに対し、塩大さじ1ほどを入れ、薄切りにしたゴーヤを入れます。
1分ほどでザルにあげ、そのまま冷ましてください。和え物やお浸しなどに使えます。
苦味をさらに抜きたい場合は3~5分茹でても良いですが、シャキシャキした食感がなくなり、また栄養成分も抜けやすくなります。
ゴーヤに塩を振って電子レンジで加熱すると、水分が抜けて苦味も抜けやすくなります。
ゴーヤ1本に対し塩2g(小さじ1/3)を振り、耐熱容器に入れて電子レンジ(600W)で1分ほど加熱します。水分が飛びやすいよう、ラップはかけずに加熱します。
水気を切り、炒め物にする場合はそのまま使い、和え物にする場合は粗熱が取れてから手で絞って使いましょう。
ゴーヤの苦み成分は、油とあわせることで気になりにくくなります。サラダ油やごま油で炒めたり、マヨネーズやツナ油漬缶と和えたりすると良いでしょう。
炒める場合は、1~2分ほど、サッと炒めると食感が残りやすくなります。
生のまま炒めても苦味が抜けますが、塩もみや水にさらすなどほかの方法とあわせて実行すると、より苦味を減らせます。
ゴーヤの苦味取りの7つのアイデアを紹介しましたが、一番苦味が抜ける方法はどれなのでしょうか?
筆者はゴーヤの苦味が大好きなのですが、苦手な家族の協力も得て、一覧表にしてみました。筆者と家族による主観にはなりますが、参考にしてみてください。
食べ比べてみた結果、一番苦味が抜けて食べやすかったのは「塩+砂糖もみ」の方法でした。ゴーヤがとにかく苦手な方にもおすすめできる方法だと思います。
どの方法も、生の状態に比べると苦味が抜けていましたが、抜け具合にはっきりと差が出ていました。
以下、それぞれの感想をさらに詳しくお伝えします。
一番苦味を感じなかったのは「塩+砂糖」でした。苦味が抜けているだけでなく、砂糖の甘みが加わることで、さらに苦味を感じにくくなりました。
家族も「これなら食べられる」と高評価。甘さもすごく甘いというわけではなかったので、このあと和え物にしても違和感なく食べられました。
苦味の程度は1位と同じくらい抜けていました。砂糖の甘さがない分、ゴーヤの風味が少し残っています。
苦味が好きな筆者は少し物足りませんが、家族は「ちょっと苦味を感じる」と言っていました。
茹でたことで食感はやわらかくなってしまいますが、噛む力の弱い小さな子どもにはちょうど良いかもしれません。また茹で時間をさらに短く調整しても良いでしょう。
ゴーヤに甘みをつけたくない場合にもおすすめできる方法です。
1位2位ほどではありませんが、かなり苦味が抜けていました。塩もみしたあとに電子レンジにかけたのですが、塩もみしただけの場合に比べ、苦さが抑えられています。
筆者はやや物足りない苦味、家族は「苦味は感じるがギリギリ食べられる」とのこと。食感は茹でたときと同じくらいやわらかめでした。茹でる手間が惜しい方は、電子レンジが手軽でしょう。
生のゴーヤをそのまま炒めただけなのに、かなり苦味が減っていて驚きました。塩もみしたものを炒めるなど、ダブルで苦味抜きをするとかなり苦味を減らせそうです。
筆者はまあまあ満足する苦味、家族は「ギリギリ…なんとか食べられるけど苦い」と言っています。
炒めるだけでOKなので、ゴーヤチャンプルーなどは苦味抜きせずに作っても良いのかもしれません。
塩もみしたゴーヤは、生のゴーヤに比べると苦味が抜けていますが、苦味があるとはっきりわかります。
筆者にとってはほど良い苦味。筆者はこのくらい苦さが残っている方が好きです。家族には苦かったようで、食べている途中でギブアップ。
このあと味つけすれば苦味は気になりにくくなるとは思いますが、苦手な方は別の方法で苦味を抜いた方が良いかもしれません。
生のゴーヤにたっぷりの熱湯を回しかけました。食感が残りシャキシャキ感は良いのですが、苦味は結構感じます。
家族はこれも食べている途中で苦いとギブアップ。筆者はほどよく楽しめる苦さでしたので、ゴーヤ好きの方には良いでしょう。
電気ケトルでお湯を沸かせば、鍋を出す手間なく簡単にできるのも魅力に感じました。食感を残したいときに良いでしょう。
水に5分ほどさらしましたが、食べ比べた中で一番苦味を感じました。筆者も苦いと思いましたし、家族も苦すぎて無理だったようです。
とはいえ、生のゴーヤを食べるよりは、はるかに苦味は抜けています。シャキシャキ食感も楽しめるため、ゴーヤ好きの方で食感を楽しみたい方にはおすすめできます。
また、このあと炒めるなどの調理をすると、さらに苦味が抜けるでしょう。
最後に、何もしていないゴーヤもお試し。何も苦味を抜かない状態のゴーヤは、苦味だけでなく青臭さもダイレクトに感じ、「ザ・ゴーヤ」という印象。ゴーヤ好きの筆者でも、ちょっと苦すぎる、という感想でした。
ゴーヤの苦味抜きアイデア7つのうち、一番苦味が抜けたのは「塩+砂糖」の方法でした。
とはいえ、苦味の抜け具合は好みにもよります。お好みや作業のしやすさによって、苦味抜きの方法を選んでくださいね。
ゴーヤが好きな方も苦手な方もおいしく食べられる、おすすめのレシピをご紹介します。
ゴーヤの肉詰め
合いびき肉、ゴーヤ、薄力粉、○しょうゆ、○酒、○薄力粉、○しょうが、○こしょう、ケチャップ(好みで)、サラダ油
調理時間:20分
ゴーヤとベーコンの洋風炒め
ベーコン(スライス)、ゴーヤ、塩、○洋風スープの素(顆粒)、○酒、○にんにくチューブ、○粉チーズ、オリーブオイル、塩・こしょう
調理時間:15分
豚バラとゴーヤの味噌炒め
豚バラ肉(薄切り)、ゴーヤ、○しょうゆ、○酒、○味噌、○みりん、○砂糖、○にんにくチューブ、ごま油
調理時間:10分