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緑色があざやかで、料理のアクセントにもピッタリのブロッコリー。ダイエット向きの食材としても人気が高いですよね。そんなブロッコリーには、実際にどのくらいのカロリー・糖質が含まれるのでしょうか?ダイエット時におすすめの食べ方と併せて管理栄養士が解説します。
ブロッコリー100gあたり、1株(250g)あたり、1房(15g)あたりのカロリー(エネルギー量)と糖質の量は以下の通りです。
ブロッコリー100gあたりのカロリーは37kcalです。市販されている生のブロッコリーはだいたい1株250g(廃棄率:35%、廃棄部位:茎葉)で、可食部は163g。そのときのカロリーは60kcal、糖質の量は2.4gです。
またブロッコリーは小房にカットしてから調理することが多いですが、1房の重さは約15g(可食部10g)です。可食部10gあたりのカロリーは4kcal、糖質の量は0.2gとなります。
ブロッコリーは緑黄色野菜の仲間です。緑黄色野菜とは、可食部100gあたりのカロテン量が600μg以上の野菜(トマト・ピーマンなど一部この条件に当てはまらないものもあります)を指します。緑黄色野菜にはカロテン以外のビタミンやカルシウムなどのミネラルも多く含まれています。
ブロッコリーのカロリーと糖質の量を、ほかの緑黄色野菜100gあたりの量と比較したものが以下の表です。
ブロッコリーは100gあたり35kcalのにんじんと同じくらいのカロリーです。また糖質の多いかぼちゃより低いカロリーではありますが、今回比較した緑黄色野菜の中ではやや高めの値を示します。これはトマト・ピーマン・ほうれん草は水分量が90%と多い一方で、ブロッコリーの水分量は86.2%と比較的少ないことが影響していると考えられます。
また糖質に注目するとブロッコリーの糖質量は1.5gと、最も糖質量の多いかぼちゃ(100gあたりの糖質17.1g)よりも15g以上も少ないことがわかります。これは、ブロッコリーには食物繊維が多く含まれていることが理由として挙げられます。ブロッコリーは緑黄色野菜の中でも低糖質な野菜といえるでしょう。
ブロッコリーは緑黄色野菜の中ではやや高めのカロリーであるものの、穀類や肉類などほかの食材と比較すれば低カロリーです。また食物繊維はダイエット中には特に不足しがちなので、日ごろから積極的に取り入れていきたいですね。
そのほか、ブロッコリーにはビタミンやミネラルなどの栄養も豊富に含まれています。詳しくは以下の記事をご確認ください。
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身体にいいイメージのあるブロッコリーは、実際にどのような栄養素が含まれているのでしょうか?また、冷凍や加熱調理によって含有量に変化があるのかも気になりますよね。今回はブロッコリーの栄養をはじめ、調理による栄養成分値の変化や栄養をムダなく摂るコツなどついて、管理栄養士が解説します。
形が似ていることから、ブロッコリーと比較されることの多いカリフラワー。100gあたりのカロリー、糖質の量を比較すると以下のようになります。
ブロッコリーよりも水分量が多いことから、カリフラワーのカロリーはおよそ9kcal低くなります。一方で糖質はブロッコリーの方が0.8g少ない値に。これは食物繊維の違いが影響していると考えられます。
というのも糖質は「炭水化物」から「食物繊維」を差し引いた値で算出しており、ブロッコリーの食物繊維は100gあたり5.1g、カリフラワーの食物繊維は100gあたり2.9gです。ブロッコリーの食物繊維はカリフラワーの1.8倍ほど多いため、糖質量が少なくなるというわけです。
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ブロッコリーは基本的に加熱してから食べますが、調理法にはさまざまな種類があります。ゆで・電子レンジ・焼き・油いため調理したときのブロッコリー100gあたりのカロリーは以下の通りです。
・生…37kcal
・ゆで…30kcal
・電子レンジ調理…57kcal
・焼き…84kcal
・油いため…109kcal
ブロッコリーは加熱方法によって水分量が変わり、それに伴い重さも変化するため、100gあたりで比較するとカロリーにも違いが生まれます。これは調理によってカロリーが増えたり減ったりしているわけではありません。ただし、油いための場合には調理油(1gで9kcal)のカロリーも含まれるため、使う油の量が増えれば増えるほどカロリーはグッと高まる結果に。
また、ビタミンCなどの水に溶けやすい栄養素は茹で調理で失われやすくなります。そのためレンジ加熱や蒸し調理など、水を使わずに加熱する調理法を活用すると栄養を効率的に摂ることにつながります。以下の記事ではレンジ加熱する際の詳しい手順を解説しているので、気になる方はぜひご覧ください。
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※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
文部科学省から公表されている日本食品標準成分表にはつぼみ(花蕾)の部分のカロリーしか記載されていません。成分分析がされていないため、茎部分の正確なカロリーはわからないのが現状です。
しかし茎には食物繊維が豊富で、ほかにもビタミンCやアミノ酸、ポリフェノールなど健康に役立つ栄養素も含まれているというデータもあります。
ブロッコリーの芯は皮を厚めに取り除けば口当たりよく食べることができるため、捨てずにつぼみと一緒に調理に使うのがおすすめですよ。
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ブロッコリーといえば房の部分を食べるイメージがありますが、芯(茎)も栄養満点で負けないくらい美味しいことを知っていますか?何も知らなければつい捨ててしまいがちな部分ですが、活用方法をご紹介します!
※参照:上田京子ほか(2015).「ブロッコリーのビタミンC,S-メチルメチオニン,ポリフェノール 含有量の部位別解析と細胞機能への影響」『日本食品科学工学会誌』62(5)242-249
ブロッコリーを使った料理における、1人前あたりのカロリー・糖質の量をいくつかご紹介します。蒸したり茹でたりするレシピだとカロリーを抑えることができるため、ダイエット中にはおすすめです。
反対にアヒージョのように油をたっぷり使う料理は高カロリーになりやすいため、夜遅くに食べるのを避けたり、残ったオリーブオイルを食べないようにしたりするなど工夫をするとよいでしょう。
また今回紹介するミルクスープなど汁ごと食べられる料理だと、水に出ていくビタミンやミネラルを余すことなく摂ることができますよ。
ブロッコリーときのこのフライパン蒸し
ブロッコリー、しめじ、○にんにくチューブ、○白ワイン、○洋風スープの素(顆粒)、オリーブオイル、ハーブソルト(なければ塩)、こしょう
調理時間:10分
ブロッコリーのポーチドエッグサラダ
ブロッコリー、卵、酢、○マヨネーズ、○粗挽き黒こしょう、○パルメザンチーズ、塩・こしょう
調理時間:15分
ベーコンとブロッコリーのミルクスープ
ベーコン、ブロッコリー、洋風スープの素(顆粒)、牛乳、塩・こしょう、バター
調理時間:10分
ブロッコリーとえびのアヒージョ
むきえび、ブロッコリー、にんにく、塩、こしょう、オリーブオイル
調理時間:20分
ブロッコリーは低糖質でカロリーも高くないため、ダイエット中にも取り入れやすい食材です。また栄養価の高い緑黄色野菜であることも魅力のひとつ。つぼみだけでなく茎にも栄養がしっかり含まれているので、さまざまな料理でブロッコリーを丸ごと味わってみてくださいね。