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和食の定番・焼き鮭。忙しい日の食卓でも大活躍してくれる一品ですが、「パサパサとした食感になる」「思ったより固くなってしまう」といった悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。この記事では、フライパンで塩鮭を美味しく焼く方法を管理栄養士が解説します。
塩鮭の焼き方をご紹介する前に、まずはおいしい塩鮭の選び方をご紹介します。
塩鮭といっても、ラベルを見ると「紅鮭」「銀鮭」「白鮭」などいろいろな種類があります。これらは同じ鮭でも生息地や味の特徴などが異なっており、リーズナブルで脂のりが良いのは「紅鮭」や「銀鮭」です。肉厚で身が引き締まったものが好みなら「紅鮭」を、身が柔らかなものが好みなら「銀鮭」を選びましょう。
塩鮭を選ぶ際には「塩分」も確認しておきたいところ。パッケージのラベルシールを見てみると、鮭の名前の横に「甘口」や「中辛」、「辛口」などの記載があります。一般的に甘口は魚の重量に対して塩の濃度が3%未満、中辛は3〜6%、辛口は6%〜10%のものを指しています。
好みもありますが、そのまま焼き魚として味わう場合は「中辛」がおすすめです。「辛口」のものはお茶漬けにしたり、米と一緒に炊き上げて炊き込みご飯にしたりするとおいしくいただけます。
鮮度がいい鮭は、皮が銀色に光っていて、身にハリとツヤがあります。スーパーで鮭を選ぶときは「皮の色・身のハリとツヤ」をチェックするようにしましょう。
塩鮭を上手に焼き上げるコツは4つあります。
鮭についた水分をペーパータオルで拭き取り、酒をふりかけてしばらく置きます。この下処理をすることで、魚特有の臭みが消え、美味しく焼き上がります。
熱したフライパンに鮭をのせると一気に火が入り身がかたくなってしまうため、冷たいフライパンの上にのせ、徐々に火を通します。
盛り付けの際に上になる面を先に焼いて、きれいな焼き色をつけましょう。皮は焼き色がつくくらい焼いたほうが美味しくなります。
保存性を高めるために、塩鮭は塩(または塩水)に漬けて水分を出して作られています。もとの水分量が少ないだけに焼くとパサパサしてしまいがちですが、少量の水を加えて蒸し焼きにすることで水分を補い、蒸気で火を通すことでふっくら仕上がります。
冷凍の塩鮭を使う場合、冷凍したままだと中まで上手に火が通りにくいため、冷蔵庫に入れて自然解凍しましょう。急ぎの場合は電子レンジの解凍機能を使って解凍してもOKです。解凍後は水分が出やすいので、焼く前に水分を拭き取ります。
それでは、塩鮭の焼き方を解説します。
1. 塩鮭をペーパータオルで包み、水分を拭き取る
2. バットやお皿にのせ、酒(1切れあたり小さじ1程度)をふりかけて5分ほど置く
下処理が終わったら、いよいよ塩鮭を焼いていきます。
1. 皮目を下にして、塩鮭をフライパンに並べる
フッ素樹脂加工されたフライパンであればそのまま、鉄のフライパンの場合はくっつかないように魚焼き用のアルミホイルを敷いて塩鮭を並べます。この際、皮の見える面を下にして並べましょう。油を入れる必要はありません。
2. 中火にかけ、4~5分ほど焼く
4〜5分焼くと、フライパンに接した面がほんのり白っぽくなってきます。これが確認できたら裏返すサインです。
3. 鮭を裏返し、水大さじ2を加えて蓋をする
フライ返しなどを使って鮭を裏返し、水大さじ2程度を入れて蓋をします。水分がなくなるまで焼きましょう(目安約3分)。
4. 蓋を開け、盛り付けたら完成
箸で簡単にほぐすことができ、ふっくらやわらかく仕上がりました。
魚焼きグリルで焼く場合も、フライパン同様の下処理を行ってから焼きましょう。
魚焼きグリルの網は温めておかないと身がくっついてしまうので、塩鮭を入れる3分前に点火して中火で温めます。焼き時間は、両面グリルの場合は塩鮭を入れてから中火で8〜10分、片面グリルの場合は表裏それぞれ4分が目安です。皮のあたりは脂が多くこげやすいので、焦げてきたらアルミホイルを皮の上にかぶせて焼きましょう。
魚焼きグリルで焼くと、フライパンで焼くのとは違った香ばしさが楽しめますよ。
朝食やお弁当に使い勝手のいい塩鮭。ぜひ焼き方をマスターしておいしく味わってくださいね。