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玉ねぎは、カレーやシチュー、サラダにみそ汁など、さまざまな料理に出番が多い野菜です。料理によって切り方がさまざまなので、どう切ってよいかわからない場面も多いのではないでしょうか。この記事では、料理別の玉ねぎの切り方を解説します。さらに切り方のコツや下処理の方法も併せてお伝えします。
玉ねぎを切るときは、いくつかのポイントを押さえておくとスムーズかつおいしく調理ができます。
玉ねぎは切る方向によって、火の通り方や食感が変わります。
玉ねぎの繊維に沿って切ると、火の通りはゆっくりですが、形が崩れにくく食感も残ります。一般的にレシピに書かれている「薄切り」「くし切り」などは、ほとんどが繊維に沿って切るものです。
どんな料理にも合いますが、とくに玉ねぎの食感を残したい料理や、炒め物、スープ、カレー、サラダなどに向いています。
玉ねぎの繊維を断ち切るように切ると、細胞が壊れるので火の通りが早くなり、玉ねぎの甘みを早く引き出せ、食感はやわらかくなります。
スープや煮込み料理など、玉ねぎの甘みを味わいたいときや、炒め物などで素早く火を通したいときに向いています。レシピには「繊維に沿って切る」と書かれていた場合でも、これらの特徴を活かしたいときは、あえて断ち切るように切ってもOKです。
玉ねぎを生で食べる場合、辛みが気になるときは水にさらすと気になりにくくなります。辛み成分は水に溶け出やすいので、たっぷりの水に浸けておきましょう。
あまり長く浸けてしまうと、玉ねぎの香りや栄養素が抜けすぎてしまうので、浸ける時間は5~10分程度にします。
玉ねぎを切ったときに涙が出ないようにするには、玉ねぎをよく冷やしておきましょう。
涙が出るのは、玉ねぎに含まれる「硫化アリル」という成分によって目が刺激されるためです。玉ねぎを冷やしておくことで、硫化アリルが揮発するのを抑えられるので、切る前に玉ねぎを冷蔵庫に入れておきましょう。
また切れ味の悪い包丁を使うと、玉ねぎの繊維が壊れやすくなり硫化アリルが出やすくなってしまいます。よく切れる包丁を使うようにしてください。
続いて玉ねぎを切る前の下処理方法をお伝えします。
玉ねぎの皮は、ヘタを切って半分に切った状態で剥くと、切り口から実と皮の間に指や包丁が入りやすいので簡単に剥くことができます。
根元の芯は、三角に切り取りましょう。
みじん切りをするときは、この部分を残しておくとばらけにくく、切りやすくなります。
玉ねぎの切り方を、料理別にお伝えします。
くし切りはカレーやシチュー、ポトフ、肉じゃがなどの煮込み料理に向いています。長く煮ても煮崩れしにくく、玉ねぎの存在感も楽しめます。
半分に切った玉ねぎの切り口を下にして置き、繊維に沿って中心に向かうように4~6等分します。
玉ねぎの大きさや、使いたい料理に合わせて等分を変えてください。
薄切りは食感が残りやすいので、サラダやスープ、炒め物に向いています。サラダのときは極薄切りにし、スープや炒め物は1~3mm程度と、厚さを変えて切りましょう。
半分に切った玉ねぎの切り口を下にして置き、繊維に沿って薄く切ります。
切り終わりで玉ねぎが切りにくくなったら、玉ねぎを倒してから切ると切りやすくなります。
角切りはスープや煮込み料理などに使われ、ほかの食材と形を合わせたいときに向いています。ミネストローネなどのスープや煮込み料理に使われます。
半分に切った玉ねぎの切り口を下にして置き、奥側を1cmほど切り落とさないようにしながら、1cm幅に切り込みを入れます。
横から2~3か所、切り込みを入れます。
繊維を断ち切る方向に、1cm幅で切っていきます。
大きめの角切りにしたい場合は、横から切り込みを入れずに切ってOKです。
みじん切りは、ほかの食材と玉ねぎをなじませたいときに向いています。ハンバーグのように中に混ぜ込む料理や、ミートソースやキーマカレー、ソース作りなどに使われます。
みじん切りは芯がついたまま行います。半分に切った玉ねぎの切り口を下にして置き、芯に向かって、芯を切り落とさないように薄く切り込みを入れていきます。
横から2~3か所、切り込みを入れます。
繊維を断ち切る方向に、薄切りしていきます。
ヘタの方に近づいたら、ヘタを起こすように倒して最後まで刻みます。最後の方が大きくなってしまった場合、再度細かく刻んでください。
刻み終えた玉ねぎをさらに細かくしたい場合は、切った玉ねぎを中央に寄せ、端から刻んでいくのを繰り返します。
輪切りはバーベキューやオニオンリングなど、玉ねぎの食感や存在感をそのまま楽しみたいときに向いています。
輪切りにする場合は、玉ねぎのヘタを切り落としてから皮を剥きます。
玉ねぎを寝かせ、端から1cm程度の幅に切ります。玉ねぎが転がりやすいので、しっかりと押さえて切ってください。
バーベキューにするときは、爪楊枝を側面から中心部分まで刺してください。
半月切りは、厚めならバーベキューや焼肉に、1~3mm程度の薄めなら炒め物に向いています。
半分に切った玉ねぎの切り口を下にして置き、繊維を断ち切るように、端から切っていきます。根元は切り落とさないまま切る方が、ばらけにくく切りやすくなります。
バーベキューや焼肉に使うときは、爪楊枝を刺してください。
玉ねぎはさまざまな切り方があり、切り方によって食感や味わいが大きく変わります。使いたい料理や好みに合わせた切り方を知り、毎日の料理をスムーズに行いましょう。