- 週間ランキング
料理に彩りを添えてくれるパセリ、皆さんは残さず食べていますか?飾りのように思われている方も多いかもしれませんが、実はパセリにはさまざまな栄養素が含まれています。今回は、パセリに期待できる効能・効果をはじめ、生パセリと乾燥パセリの栄養面での違いについても解説します。
パセリは美容や健康維持に欠かせない栄養素が含まれています。パセリを食べることで、次のような効能・効果が期待できます。
特に女性に多いと言われている貧血。貧血の原因は鉄不足であることが多いですが、100gあたりで比較した場合、パセリにはほうれん草の約3.8倍もの鉄が含まれています。一度に食べる量が異なるため、ほうれん草より鉄が摂りやすいとは一概に言うことはできませんが、鉄が豊富に含まれているパセリを上手にとりいれて貧血予防をしましょう。
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
意外かもしれませんが、パセリに含まれるビタミンCの量は野菜のなかでもトップクラスと言われています。ビタミンCは抗ストレスホルモンであるアドレナリンを生成するのに役立ちます。アドレナリンには血圧の上昇や心拍数の増加を促す働きがありますが、一方でストレスを緩和させる働きもあるのです。また、ビタミンCには免疫力を高める効果もありますので、風邪予防にもおすすめです。
パセリにはβ-カロテンが豊富に含まれており、その含有量から緑黄色野菜として定義されています。β-カロテンには体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあります。そのため、乾燥から肌を守り、肌の生まれ変わりを促進することによる美肌効果が期待できます。
パセリにはアピオールと呼ばれる精油成分が含まれています。これはパセリの香りの元となっている成分です。アピオールは胃液の分泌を促す効果があるため、食欲の増進につながると言われています。また口臭を予防する成分も含まれているので、食事の最後に食べるのもおすすめですよ。
生パセリと乾燥パセリは水分量の違いから、100gあたりのエネルギー量は大きく変わります。生パセリが100gあたり34kcalなのに対し、乾燥パセリでは100gあたり341kcalです。
水分がなくなることで栄養素は凝縮されますが、加熱により減少してしまう栄養素も存在します。ただし、乾燥パセリを一度に100gも食べることはまずないため、栄養価よりも色や香り、保存期間でどちらを使用するか選ぶのが良いでしょう。
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
前述したβ-カロテンは脂溶性ビタミンのため、油と一緒に摂取すると吸収率が上がります。一方で、ビタミンCは加熱をする壊れてしまいます。サラダにして、オイルドレッシングをかけると効率よく栄養が摂取できますよ。
パセリに含まれるアピオールは体にとってメリットがある一方で、大量に摂取しすぎると内臓に負担がかかり、吐き気などの原因になる可能性があります。また、子宮への刺激が強い成分とされているため、特に妊娠・授乳中は量にかかわらずなるべく控えたい栄養素です。それ以外の健康な方であれば、通常の食事に含まれる範囲であればあまり気にする必要はないでしょう。
パセリの効能は意外と知られておらず、料理の飾りと思っている方も多かったのではないでしょうか。パセリは緑黄色野菜の一つで、栄養もたっぷり。これからは料理にパセリが添えられていたら、残さずに味わってみてくださいね。