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料理の途中でクッキングシートがないことに気付いて困ったことはありませんか?そんなとき、家にあるもので手軽に代用できる方法があります。「オーブンで使いたいときは?」「フライパンに敷きたいときは?」などの状況別に合わせて、クッキングシートの代用法と、注意したいNG代用法について解説します。
そもそもクッキングシートには、大きく2種類の役割があります。
ひとつ目は、食材と調理器具をくっつかないようにすること。オーブンの天板に敷く、またはフライパンの底に敷くことで、上に載せる食材がくっつかず、きれいに焼き上げることができます。またケーキの型に敷くことで、焼きあがったケーキをきれいに型から外せます。
ふたつ目は、落とし蓋の役割です。落とし蓋は木製やステンレス製などさまざまな素材のものがありますが、クッキングシートも落とし蓋として使用できます。クッキングシートを使った落とし蓋は、使い捨てできるので洗い物が減り、衛生的でもあります。
このようにクッキングシートは常備しておくと便利ですが、なくてもほかのもので十分に代用できます。その代用の仕方について次から詳しく解説します。
まずはオーブンで食材を焼く場合の代用法をご紹介します。
クッキーやパンなど、天板を使ってオーブンを食材で焼く場合、「アルミホイルに油を塗る」または「天板に直接油を塗る」の2つの方法があります。
アルミホイルの場合、天板の上にアルミホイルを敷き、油を塗ります。
そのあとは上に食材を載せて焼くだけ。油を塗ることで、アルミホイルと食材がくっつかないようする働きをしてくれます。
アルミホイルを使うことで、天板が汚れず洗い物が減るというメリットも。
油はサラダ油を使い、アルミホイルの上に小さじ1/2~1ほどの量を垂らし、キッチンペーパーなどを使って塗り広げます。
べったり塗らず、薄く広げる程度でOK。油はバターやマーガリンでもよいですが、香りが食材についてしまうため、香りがついて欲しくない場合はクセのないサラダ油を使う方がいいでしょう。
クッキーやパンだけでなく、オーブンで加熱するお菓子全般、またハンバーグや魚料理などをオーブンで加熱するときにもこの方法で代用できますよ。
または天板に油を直接塗る方法でも代用できます。この場合も、サラダ油を薄く塗り広げて食材を上に載せて加熱します。
ただし天板に直接食材を載せることで、天板が汚れてしまったり、一部焦げ付いてしまったりする恐れがあります。洗う手間がかかり、洗う際に天板が傷ついてしまう可能性があるため、アルミホイルがあればアルミホイルを使う方がいいでしょう。
アルミホイルがない場合や、天板が汚れる心配のない食材のときはこの方法で問題ありません。
ホールケーキ、パウンドケーキなどの型を使って焼く場合、型に油を塗って小麦粉をはたく方法があります。
型に油を塗り、小麦粉をはたくことでクッキングシートの代用になります。
油はサラダ油を使って型に薄く塗り広げ、小麦粉は茶こしやふるいを使って上から薄く振り、余分な粉は落としておきましょう。型に油を塗るだけよりも、さらに小麦粉をはたくことで、生地をよりきれいに外しやすくなります。
油はバターやマーガリンでもよいですが、バターやマーガリンの香りをつけたくない場合はサラダ油を使いましょう。
クッキングシートの代わりにコピー用紙を切って代用する方法がありますが、コピー用紙は食品用ではないためおすすめできません。
紙を水分や油分に長時間浸したり、長時間の加熱をすることで紙に含まれる化学物質が食品に移行しやすくなることが知られています。(※)このような基準は食品衛生法によって細かく定められているため、食品用でないもので代用する方法は控えておきましょう。
※参照:厚生省告示第370号(昭和34年12月28日)食品、添加物等の規格基準 第3 器具及び容器包装(令和2年4月28日改正)
魚や肉をフライパンにくっつかないように焼きたい場合、油を塗ってくしゃくしゃにしたアルミホイルを敷く方法があります。
アルミホイルに薄くサラダ油を塗り、一度くしゃくしゃにしたものを広げるとクッキングシートの代わりになります。くしゃくしゃにすることで、アルミホイルと食材がくっつく面積が減り、よりくっつきにくくなることと、余分な脂を落とすことができます。
フライパンに直接油を塗って食材を焼いてもよいですが、とくに魚はくっつきやすく身が崩れてしまいやすいものです。このように魚の下にクッキングシートやアルミホイルを敷いて焼くことできれいに焼き上がり、また洗う際の手間を減らせます。
または、「フライパン用のホイル」というものもあります。油を塗らなくても食材がくっつかず、きれいに焼き上がりますよ。よくフライパンで魚を焼く方は、用意しておくと便利でしょう。
天ぷら敷紙は食品用ではありますが、クッキングシートの代わりは期待できないでしょう。
天ぷら敷紙の役目は、天ぷらなど揚げ物の油を吸うことです。食材をくっつかないようにする働きは期待できないことと、高温の加熱で焦げてしまう可能性があります。アルミホイルで代用するのがいいでしょう。
落とし蓋として使う場合、くしゃくしゃにして穴を開けたアルミホイルか、厚手のキッチンペーパーで代用できます。
アルミホイルで代用する場合、一度くしゃくしゃにして広げながら丸い形に整え、箸などで数か所穴を開けます。
くしゃくしゃにすることでアクがアルミホイルにくっついてアク取りの手間が省けます。また穴を開けることで空気が通りやすくなるので、落とし蓋として機能しやすくなります。
繰り返し使えるタイプの厚手のキッチンペーパーも、落とし蓋の代用になります。適度に空気を通すため、穴を開けずにそのまま使えます。
細かい使い方はこちらも参考にしてみてください。
落とし蓋はなぜ必要?「あ、ない!」そんな時はコレで代用!おすすめ3選
煮物のレシピを見ていると、ときどき工程で登場する落とし蓋。料理に必要なものであるとはわかっているけど、具体的になぜ必要なのかは知っていますか?またいざ使うときにない場合、家にある何かで代用することは可能なのでしょうか。知っているようで知らない落とし蓋について解説します。
続いて、クッキングシートの代用として、やってはいけないNG代用法を解説します。
電子レンジでの加熱にアルミホイルは使えません。火花が出て、発火や発煙、電子レンジの故障の原因になります。食材と皿がくっつかないようにクッキングシートの代用をしたい場合、電子レンジ加熱OKの皿などに油を塗って代用しましょう。
オーブン加熱をする際にラップを使うと、ラップの耐熱温度を超えて溶けてしまう場合があります。天板や型にラップがくっついて取れなくなってしまったり、食品にくっついて食べられなくなったりしてしまいます。ラップではなく、アルミホイルを使って代用しましょう。
通常のクッキングシートは使い捨てですが、繰り返し使えるシリコン製のクッキングシートというものがあります。耐熱温度が200~230度程度あるため、耐熱温度を守ればオーブンでも使用できます。
繰り返し使えるので経済的ですし、クッキングシートをうっかり切らしてしまう心配もありません。クッキーやパンなど、よくお菓子作りをする方は、持っておくと重宝するでしょう。
クッキングシートの代用法はさまざまありますが、中には気をつけたい代用法もあります。今回紹介した代用法や注意点を参考に、クッキングシートの代用をしてみてくださいね。