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年末は大掃除を兼ねて、冷蔵庫の収納を見直すいい機会。きちんと整理された冷蔵庫は食材を傷ませてしまったり、重複買いをしてしまうムダも避けられます。整理収納コンサルタントの金内さんに、収納に悩むお宅の冷蔵庫を実際に見ながら解説していただきます。
あなたの家の冷蔵庫、人に見せられますか。
自信をもって「はい! 」と言える人は少ないのではないでしょうか。
まとめ買いをした食材たちが冷蔵庫の奥のほうでひっそりと賞味期限切れをしていた……なんてことはあるあるレベル。調味料が液だれしていたり、カビがはえていたり……という経験をした人も少なくないはず!
今回は東京都在住Sさん宅の悩み多き冷蔵庫を見直し。整理収納コンサルタントの金内朋子さんがレクチャーします。
冷蔵庫内を整理しなければ……と思ってはいたものの、なかなか重い腰をあげるのが難しかったと話すSさん。冷蔵庫を整理するタイミングっていつなんでしょうか。
「取り出しづらくて困った時やすでに冷蔵庫にあるのに同じものを買ってしまった、なんて時がタイミングです。また、節約しなくちゃ! と思うことって生活の中で多々ありますよね。そんな時には冷蔵庫を整理するおすすめのタイミングです。もったいない2度買いを防ぐことができますし、持っている食材が見渡しやすくなり料理がしやすくなりますよ」。
まずは整理前の冷蔵庫を見て、問題点を把握していきましょう。
かなり食材が詰まっていますね。「食材のカテゴリ分けができていない点が問題です。例えば、ヨーグルトが色々なところに置かれていますよね。これでは在庫の把握が難しくなります。そのほか、調味料やドリンクなどもまとめて収納した方が取り出しやすくなります」。
定期的にネットスーパーを利用しているSさん。届いた食材をとにかく空いているスペースに入れているうちに、このような状態になってしまったようです。
冷蔵庫の一番上の棚には、牛乳のストックやワイン、日本酒といったボトルを。Sさんは小柄なため、冷蔵庫の最上段になると奥まで見えないといいます。「ならば」と金内さんが提案したのが、最上段をボトルや牛乳などを寝かせて収納する専用スペースにするという方法。これならば奥まで見る必要はなく、最上段特有の使いにくさが払拭されます。
2段目にはヨーグルトや味噌なとをしっかりカテゴリ分けして収納できています。不要なものを捨て、整理したことで鍋ごと冷やせるくらいの空きスペースが確保できました。
一見すっきり収納できているように見える野菜室。NGポイントはどこでしょうか。「野菜室を見てみると、結構傷んでしまっている野菜が眠っていますね。これはどこに何を入れるかルール分けできていないため、野菜が使い切れずに埋もれてしまった結果ですね」。
確かに野菜室内を整理しているうちに、袋から謎の液体が垂れる始末……。Sさんも悲鳴を上げていました。「やはり、野菜室もカテゴリ分けして整理し、使える量を買うことが肝心です」。
不要な野菜や果物を捨ててすっきり。さらに金内さんは、下の段の奥側には葉物野菜やまとめ買いした根菜類を、手前側にはきのこ類といった具合にカテゴリ分け。今後この状態を保つために、収納のルールを決めました。
忙しい日のために、冷凍食材を多めにストックしているSさん。「食材が多いので、どんな食材があるのか把握しにくいですね。既にあるものをまた買ってしまう重複買いの原因にもなりますし、食材の在庫がパッとわかるよう、収納方法を変更しましょう」。
金内さんが取り入れた方法は、立てて収納すること。これなら、どこに何があるのか一目瞭然。また、封が開いている袋は2段目に移動させるなど、カテゴリ分けも徹底されています。
今回、冷蔵庫の見直しの際に大量に発見されたのがこちらの保冷剤。いくつか持っておくと便利ですが、必要以上に持っていないでしょうか。冷蔵庫収納は、限られたスペースです。必要なものが収納できるよう、物を持ちすぎていないかもチェックしてみましょう。
見直し後は食材が見えやすくなり、収納スペースの余裕までできました。同じお悩みを持つ冷蔵庫をお持ちの皆さんも、食材のカテゴリ分けと見えやすい収納を意識して見直しにチャレンジしてみませんか。
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■お話を伺った方金内朋子(かねうちともこ)さん
整理収納コンサルタント・2級認定講師
首都圏を中心にクライアント宅での整理収納支援サービス提供、講座・教育機関にて保護者向けセミナー、雑誌やwebのコラムやメディア出演など、幅広く活動中。3LDKのマンションに子供4人と夫の6人暮らし。2014年ESSE「収納インテリアグランプリ」大賞受賞。2015年ワニブックス社「散らかし屋さんが片付けたくなる部屋のつくり方」を上梓。元片付けられない経験を活かし、多くの片付けられない人の共感を呼んでいる。
オフィシャルサイト: ヘヤコト