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じゃがいもは長持ちするといいますが、具体的にはどのくらい日持ちするのでしょうか?この記事では、じゃいもを保存するときのポイントや、じゃがいもの日持ち、正しい保存方法について解説します。日持ちは常温・冷蔵・冷凍・調理後のパターンに分けて詳しく解説するので、参考にしてみてくださいね。
まずはじゃがいもを保存するときに気をつけるポイントについて解説します。
じゃがいもを保存するときのポイントは以下の通りです。
・暗くて風通しのよい、涼しい場所で保存する
・冷蔵庫で保存する場合は、冷蔵室より温度の高い野菜室で
・保存するときは新聞紙を被せるか包む
このような点に気をつけると、じゃがいもを長く日持ちさせることができます。
長く保存していたり、保存法が誤っていたりすると、じゃがいもは次第に傷んできます。傷んで食べられなくなると、以下のような特徴が現れます。
・触るとぶよぶよとやわらかい感触
・汁が出ており、触るとヌルっとする
・酸っぱいニオイなど、変なニオイがする
ほかにも、芽がたくさん出ている場合や、皮が濃い緑に変色していている場合なども食べられません。
このような状態にならないよう、正しく保存し、早めに食べきるように心がけましょう。
次からは、常温、冷蔵、冷凍、調理後のパターンに合わせて、保存方法と日持ちの目安をそれぞれ紹介します。
じゃがいもは常温での保存が一番長く保存できるのでおすすめです。
常温保存の場合、3~4か月以上と長く保存が可能です。
しかし、20度以上になると芽が出てきやすく傷みも早くなるため、夏場に長く保存したい場合は、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
3~4か月はあくまでも目安のため、じゃがいもの様子を確認し「芽が出はじめた」「やわらかくなってきた」などのサインが出てきたら、早めに食べきるようにしてください。
常温の場合、以下のように保存しましょう。
・風通しのよい部屋で保存する
・10度付近が好ましい
・日光を防ぐため暗い場所に置き、新聞紙を包むか被せる
じゃがいもは湿気を嫌うため、通気性のよい場所で保存します。温度は10度付近が好ましいため、なるべく涼しい部屋に置くようにしてください。
またじゃがいもを日光に当てると、皮が緑に変色してしまいます。じゃがいもの皮の緑色の部分には、ソラニン、チャコニンという天然毒素が含まれ、吐き気や下痢、おう吐、腹痛、頭痛、めまいといった症状が出る原因となります。(※)
皮の変色を防ぐため、暗い場所や新聞紙で日光を防ぐようにしましょう。もし緑色になってしまった場合は、緑の部分がなくなるまで厚く皮を剥いて食べるようにしてください。
20度以上になると、じゃがいもの芽が出たり傷みが早くなるので、気温の高い夏場に長く保存したい場合は冷蔵庫の野菜室で保存します。
冷蔵庫で保存した場合の日持ちの目安は、約2~3か月です。常温で保存した場合と同じように、「やわらかくなってきた」「芽が出てきはじめた」などのサインが出てきたら早めに使い切りましょう。
じゃがいもは低温を嫌うため、冷蔵室より温度の高い野菜室で保存します。低温で保存するとじゃがいもが低温障害を起こしやすくなり、傷むのが早くなってしまいます。
また冷蔵庫内は乾燥しやすいため、新聞紙やキッチンペーパーに包んだうえでポリ袋に入れて保存します。新聞紙やキッチンペーパーが濡れてきたら交換するようにしましょう。
じゃがいもは必ず野菜室で保存しましょう。低温保存すると起きてしまう問題は、低温障害だけではありません。
低温で保存したじゃがいもを、揚げたり炒めたりなどの高温調理をした場合、「アクリルアミド」という有害物質の量が増える可能性があります。アクリルアミドを大量に摂取するとで、神経障害を起こすことや、発がん性がある可能性があることがわかっています。(※)
アクリルアミドの害を避けるためにも、
・常温か冷蔵庫の野菜室(6~8度)で保存する
・もし低温で保存した場合、高温調理(120度以上)は避け、煮るか茹でるようにする
以上のことに気をつけましょう。
※参照…農林水産省 食品中のアクリルアミドに関する情報,農林水産省 アクリルアミドとは何か
じゃがいもの皮を剥いたものや、皮を剥いてカットしたものは水にさらして冷蔵庫で保管します。この場合も野菜室で保存するのがいいでしょう。
水にさらすことでじゃがいもの変色を防ぐことができます。水は毎日変えるようにし、2~3日を目安に使い切ってください。
じゃがいもは冷凍すると食感がパサパサとしてしまうため、冷凍には向きません。ですが茹でてつぶしたマッシュポテトの状態であれば冷凍が可能です。
マッシュにするなどして冷凍保存したじゃがいもは、1か月を目安に食べきるようにします。常温や冷蔵保存に比べて保存期間が短くなることと、冷凍方法がマッシュだけと限られてしまうため、冷凍保存するメリットは少ないでしょう。
マッシュしたじゃがいもが余ってしまった場合や、料理を時短したい場合などに冷凍保存を活用するといいでしょう。マッシュしたものは、ポテトサラダやコロッケ、ポタージュなどに使えます。
先述のように、じゃがいもを生のまま丸ごと冷凍したり、茹でたり煮たりしたものをそのまま冷凍したりするのは食感が変わるのでおすすめできません。
茹でるか電子レンジで加熱したものをつぶし、冷ましたものをラップで包んで冷凍用保存袋に入れて凍らせます。解凍するときは必ず電子レンジなどを用いて加熱しましょう。
最後に、じゃがいもを調理した後の日持ちの目安と保存方法をお伝えします。
じゃがいもはでんぷんが多く、雑菌が繁殖しやすいといわれているため、調理後のものはあまり日持ちしません。
ポテトサラダの場合は翌日には食べきるようにし、炒め物や煮物などは2~3日を目安に食べきるようにしましょう。
酸っぱいニオイや味がする、粘り気が出ているなどのサインが出ている場合、傷んでいることが考えられるため処分しましょう。
調理したじゃがいもは、粗熱が取れたらすぐに冷蔵庫に入れて保存してください。水分が多いと傷みやすくなるため、煮物や炒め物は出来る限り汁気を飛ばしましょう。煮物は毎日火を入れることで雑菌の繁殖を防げます。
食感が変わるため冷凍保存は向きませんが、例えばカレーを冷凍したい場合はじゃがいもをつぶしてしまうと食感が気になりにくくなります。おたまの底などでつぶしてしまうといいでしょう。
じゃがいもは正しく保存すると、長く日持ちさせることができます。肉じゃが、ポテトサラダ、カレーと定番料理に活躍してくれるじゃがいも。上手に保存して、長くおいしく楽しんでくださいね。