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さつまいもを食べるとき、「皮」の部分を捨ててしまっていませんか?実は、さつまいもの皮にはさまざまな栄養素が含まれているので「皮ごと食べる」が正解なんです。この記事では、さつまいもの皮に含まれる栄養素と、皮ごと食べるのにおすすめのレシピを紹介します。
さつまいもは皮の部分にも栄養が含まれるため、栄養をしっかり摂りたいなら皮まで食べるのがおすすめです。皮は食べても身体に悪影響を与えるものではありませんので、安心して食べられます。
ただし、皮の部分は繊維質で消化にやや負担がかかるため、消化器官が未発達な小さなお子さんや、胃腸の調子が悪い方はたくさん食べない方がよいでしょう。
さつまいもの皮に含まれる栄養素と、その効能について解説します。
さつまいもの皮には、便秘解消に役立つ食物繊維が含まれています。
さつまいもを皮なしで食べた場合、食物繊維の量は100gあたり2.2gほど。それに比べ、皮付きのまま食べると100gあたり2.8gほどの食物繊維が含まれています。皮がついたまま食べることで、食物繊維を0.6gほど多く摂ることができるのです(※1)。
厚生労働省によると、15~64歳までの女性が1日に摂取すべき食物繊維の量は18g以上とされているので、皮を食べるだけで増える量としては多いといえるでしょう(※2)。
食物繊維は便の材料となってくれるだけでなく、腸の中で善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えるのにも役立ちます。
さらに、糖や脂質の吸収を妨げる働きもあるため、ダイエット中の方や、血糖値やコレステロール値が気になる方は積極的に補いたいものです。
※1 参照:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
※2 参照:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
さつまいもに含まれるクロロゲン酸は、ポリフェノールの一種で抗酸化作用があります。抗酸化作用により、老化や動脈硬化、免疫機能の低下の原因となる活性酸素を取り除いてくれる働きが期待できます。
クロロゲン酸はいわゆる「アク」の成分で、皮付近に多く含まれるため、皮付きのまま食べる方がクロロゲン酸を効率よく摂ることができます。
さつまいもの皮の鮮やかな赤色は、ポリフェノールの一種であるアントシアニンの色です。アントシアニンは赤ワインなどにも含まれており、さまざまな健康効果が期待されています。
クロロゲン酸と同じような抗酸化作用だけでなく、視力改善の効果なども期待されています(※)。パソコン作業などで目をたくさん使う方は、意識して摂りたい栄養素です。
※参考:中川裕子 柳考志 小西徹也 松郷誠一,「生理活性植物 因子アントシアニンの色 と構造」,J. Jpn. Soc. Colour Mater., 79 [3] , 113-119 (2006)
続いて、さつまいもを皮ごと楽しむのにおすすめのレシピをご紹介します。皮の食感が気にならずにおいしく食べられる料理を選びましたので、ぜひ作ってみてくださいね。
少量の油で揚げ焼きして、フライパンひとつで作れる大学芋です。スティック状に切るので火の通りが早く、10分ほどで完成します。甘さも控えめなので、普段のおやつにぴったりです。
さつまいも…1本(約250g)
○砂糖…大さじ1
○みりん…大さじ1
○しょうゆ…小さじ1
黒いりごま…適量
サラダ油…大さじ2分の1
1. さつまいもはよく洗い、皮付きのままスティック状に切る。5分ほど水にさらし、水けを切っておく。
2.フライパンにサラダ油をしき、弱めの中火でさつまいもを炒める。
3.さつまいもに火が通ったら○の調味料を回し入れて煮絡める。皿に盛り、黒いりごまをふる。
冷凍しておけば、お弁当のおかずとしても役立ちます。冷凍する場合は2週間を目安にし、電子レンジで加熱して食べてください。
さつまいもと枝豆を合わせるだけのスピードメニュー。枝豆にも食物繊維が豊富なので、たっぷり食物繊維を摂取できます。
さつまいも…2分の1本(約125g)
枝豆(冷凍)…ふたつかみ(約70g)
マヨネーズ…大さじ2~3
粒マスタード…小さじ1
塩…少々
黒こしょう…少々
1. さつまいもはよく洗い、皮つきのまま1cm角に切る。5分ほど水にさらし、水けを切っておく。枝豆は流水で解凍し、さやから取り出しておく。
2. さつまいもを耐熱容器に入れ、水を大さじ1(分量外)ふり入れる。電子レンジ(600W)で3分ほど、竹串がスッと通るまで加熱する。
3. 粗熱をとったさつまいも、枝豆、マヨネーズ、粒マスタードを合わせ、塩、黒こしょうで味を調える。
さつまいもは電子レンジでなく、茹でてもOKです。やわらかく加熱することで、マヨネーズとよく絡んでさらにおいしく仕上がります。ベーコンやツナ、大豆の水煮やきゅうりを入れてもおいしくいただけますよ。
さつまいもの皮に含まれる栄養や、皮ごとおいしく食べられるレシピを紹介しました。皮まで食べることは栄養を効率的に摂れるだけでなく、食品ロスを減らすことにも繋がります。
旬のおいしいさつまいもは、ぜひ皮ごと食べてみてくださいね。