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頻繁に使うのに、洋服ほどはこまめに洗わないリュック。特に夏場は蒸れるので汚れが気になる人も多いのではないでしょうか。乾くのが遅い、洗うのが大変……とリュックの洗濯は腰が重くなりがちですが、簡単に洗える方法はあるのでしょうか?洗濯マニアのライター・ハナが解説します!
リュックといえば日常的に使うものなのに「洗ったことがない」「洗えると思っていない」という方は多いのではないでしょうか?
実は、ほとんどの布製のリュックは洗えます!素材によっては洗濯機で簡単に洗える場合も。
それもそのはず、リュックは普段使い用だからこそ、水に強く、耐久性も高い素材で作られているものが多いのです。
洗濯する時にまず確認するのは、洗濯表示マークの有無。マークがあれば表示に従ってください。
こちらのマークがついていれば、洗濯機で洗うことができます。リュックは型崩れしやすいのでウール洗い用のコースが最適です。
手洗い推奨のマークが付いている場合は洗濯機で洗うと型崩れやダメージの原因になる可能性が高いので、手洗いをおすすめします。
ただ、カバンやリュックの場合は洋服と違って自宅で洗濯するという前提で作られていないため、洗濯表示マークが付いていない場合がほとんど。その場合は素材によって判断します。
綿などは水に強く、洗濯機で洗えるイメージですが、リュックに使われる綿や帆布は防水加工されていることも。洗濯機で洗ってしまうと防水加工が取れて柔らかくなってしまったりと風合いが変わってしまいます。濃い色の綿や麻は色落ちしやすいので、個別に手洗いしたほうが安心です。
水で洗うとシミになりやすいので、洗うのには適してしません。
洗濯機の場合でも手洗いでも同じですが、リュックに付いている付属品(紐や飾り物)、クッション材など、外せるものは全てはずして別の洗濯ネットに入れて洗います。
これは汚れ落ちのムラをなくし、ダメージを防ぐ為です。
また紐は洗っているうちに結目が締まって型崩れの原因になりますし、アクセサリーは布地を傷つけてしまう可能性があるので、面倒ですが全部はずしましょう。
クッション材に使われているポリウレタンは、どんなに大切に扱っても劣化してしまう素材です。洗濯機で洗った途端に、ボロボロと崩れてしまう場合があるので、はずせる場合ははずしましょう。
はずせない場合は手洗いで様子をみながら洗います。
リュックに付いているファスナーや金具など、金属の性質によってはアルカリ性に弱く、アルカリ性の洗剤で洗うと変形や変色してしまう場合があります。
また市販されている弱アルカリ性の洗剤には漂白剤や蛍光剤が入っていることが多いので、汚れはよく落ちますが、色落ちするなど風合いが損なわれることがあります。
洗剤は中性洗剤、できればおしゃれ着用洗剤を使うことをおすすめします。
白い布やキッチンペーパーを手に巻きつけて水に濡らし、洗いたいリュックに押し当てます。
もし色が付いてしまったら、色落ちしやすい素材なので洗濯機で洗う場合は他のものと一緒に洗わないようにしてください。できれば手洗いで様子をみながら洗うことをおすすめします。
リュックにはポケットがたくさん付いているものがあり、中にレシートやペンなどが入ったままになっていることが多いです。事前に全部のポケットを確認しましょう。
またリュック内部に埃などが溜まっている場合は、事前に掃除機で吸い出しておきましょう。
汚れが目立つ箇所には中性洗剤の原液を汚れに少量つけて、洗濯ブラシや使い古した歯ブラシなどでこすり洗いしておきます。
洗濯ネットに入れてウール洗い用のコース(*)で洗っていきます。洗濯ネットに入れることで、外せなかったリュックの金具が洗濯槽に当たり、傷がつくのを回避することができます。できるだけ厚めの洗濯ネットがおすすめです。
洗剤は中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)。お好みによって柔軟剤を入れます。
*……おしゃれ着コース、おうちグリーニング、ドライコースなど名称は洗濯機によって違います。説明書にてお確かめください
脱水時間を選べるようなら設定は1分にしてください。
あとはスタートボタンを押すだけ。洗い終わったら放置することなく、すぐに影干しで自然乾燥させましょう。
リュックを洗濯機で洗う時に特に注意しておきたいポイントを解説します。
ナイロンやポリエステルの場合は他のものと一緒に洗っても大丈夫です。
ただし、ポリエステルは汚れを再付着しやすい素材なので、汚れがひどいものと一緒に洗ってしまうと黒んだようになる場合があります。汚れの度合いを見て単独で洗うかどうか判断しましょう。
綿や麻の場合は色落ちししやすく、リュックの場合は色落ち処理をされていない場合もあるので、他のものと一緒に洗うことは避けましょう。
乾燥機は基本的には使いません。
ナイロンなどは熱に弱いですし、金具が高温になり変色や変形してしまう可能性があります。
コインランドリーで自動投入される洗剤のほとんどは中性洗剤です。
そのため、洗濯機で洗えるリュックはコインランドリーでも洗えますが、コインランドリーでは脱水時間や洗い方などの細かい指定ができないので、注意が必要です。
安心して洗えるのは、こちらの洗濯表示マークのついたものです。
もちろん、洗う時は必ず洗濯ネットを使用してください。
乾燥機は使用しません。
※内部に白っぽい膜がはったように見えるものは防水加工がされており、脱水時間が長いとボロボロと剥がれ落ちてしまうことがあるので、脱水時間を調整できないコインランドリーでの洗濯には向きません。
洗濯機を使わず手洗いする場合、おしゃれ着用洗剤を使ってつけ置きするのが一般的です。ただしおしゃれ着用洗剤は優しく洗えるものの、汚れ落ちがあまりよくありません。
普段使いするリュックを手洗いする場合には汚れ落ちがちょっと不安……。
そんな時におすすめなのが食器用洗剤です!
食器用洗剤は皮脂などの油汚れをとてもよく落としますし、蛍光剤や漂白剤が入っている心配もありません。泡切れもよいので洗剤が生地に残る心配も少なくおすすめです。
洗う前は洗濯機で洗うのと同じように、内部のゴミなどをしっかり取っておきます。
①容器に水をはり、リュックをしっかり水につけます。
②柔らかいスポンジに食器用洗剤をつけてリュックを洗っていきます。背中部分などは特に皮脂で汚れがちなので、しっかり洗いましょう。
③部分的に汚れが気になる時は使い古した歯ブラシなどを使ってこすり洗いします。
④全体に満遍なく洗えたら、シャワーで水を使って泡が出なくなるまですすぎます。
⑤脱水は洗濯機を使います。脱水の設定は長くても1分までにしておきます。
クッション材が入っているなど、脱水機を使うのが不安な場合はタオルなどで水気を拭き取る程度にしておきましょう。
リュックを干す場合、洗濯機で脱水した場合は形を整えるために、中に新聞紙などをくしゃくしゃに丸めたものをつめます。新聞紙がない場合はゴミ袋などを膨らませて入れてもOK。リュックの形を整えたあとは平干し用ネットなどを使って陰干しの平干しします。
早く乾かしたい場合は中の新聞紙を1度取り換えると数時間で乾きます。
洗濯機で脱水できなかったものは、ポタポタ落ちる水が切れるまでポールなどを使ってリュックを逆さに干します。半乾きになったら、先ほど同じように新聞紙を丸めたものを詰めて形を整え、完全に乾くまで干します。
仕上がりはシワもなくきれいです。
しっかり汚れが取れてきれいに洗えました。
部分的な汚れは消しゴムや水をつけたメラミンスポンジなどを使って汚れを擦り落とすこともできます。ただし擦った場所だけ色落ちしてしまう場合があるので、目立たない場所で試してから、汚れを落とすようにしてください。
リュックを洗うのはそれほど難しくありませんが、立体的で型崩れしやすいので干し方は要注意です。
干す時にはしっかり形を整えてるようにして干すと、シワもなく新品同様にきれいに仕上がります。
ナイロンやポリエステルは水にもダメージにも強いので、匂いや汚れが気になる時はぜひチャレンジしてみてくください。匂いもきれいに落ちますよ。