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色々な料理に使いやすく、保存がきくことから家に常備することが多い「じゃがいも」。そのじゃがいもを冷蔵庫に保存している人いませんか?
冬場は常温保存しているけれど、温度が上がる夏場は傷まないように冷蔵庫に入れている、そんな人いませんか?あるいは買ってきた野菜はとにかく冷蔵庫へなんて人もいるかもしれませんね。
でも、じゃがいもは、冷蔵庫で保存するのは避けたい食材だったんです。
じゃがいもを冷蔵庫に入れない方がいい理由は、ふたつあります。
加熱すると、ホクホクとした食感がおいしいじゃがいも。でも冷蔵庫で長期間保存してしまうと、冷蔵庫の中で次第にじゃがいもの水分が失われてしまいます。
水分が失われたじゃがいもは変色したり、小さく縮んだようにシワシワに。中には「す」が入ったように空洞になってしまうものも。そうなってしまったじゃがいもの食感は、加熱してもボソボソした感じでおいしく味わうことができません。
あまり知られていないですが、特に注意したいのがこちらの理由。実は低温(冷蔵庫の温度)で保存していたじゃがいもをそのまま120℃以上の温度で調理すると、「アクリルアミド」という有害物質が多く発生するということが近年の研究でわかってきました。
少し難しい話なのですが、低温で保存するとじゃがいもに含まれる「でんぷん」が「糖」に変化します。その糖が120℃以上の温度で調理することで、じゃがいもに含まれる「アスパラギン」というアミノ酸の一種と結合して、「アクリルアミド」が発生するというわけです。
イギリスの食品基準庁(FSA)ではその理由から、じゃがいもを冷蔵庫で保存するのは禁止しているんだそうですよ。ちょっとびっくり!ですよね。
今、すでに冷蔵庫にじゃがいもを保存している人は、120℃以上にならない調理法、具体的には油を使わずに「茹でる」「蒸す」を選んで。そうすれば「アクリルアミド」の発生する量は抑えられるそうなので、ご安心を。
じゃがいもを長持ちさせるには、水分は大敵。買ってきた時にポリ袋に入っているものは、中で汗をかいたように水滴ができてしまうので、まずは袋から取り出し、新聞紙や紙製の袋、ダンボールなどに保存しましょう。
じゃがいもを保存する上でもうひとつ気をつけなくてはならないのは、光にあてないこと。
光にあたると、光合成を起こして皮が緑色に変色します。緑色に変色してしまうと、芽に含まれることで知られている有毒物質「ソラニン」が多く生成されてしまいます。ソラニンは嘔吐や下痢などの症状を引き起こす食中毒の原因になりますので、緑色に変色したじゃがいもを食べるのは避けましょう。
風通しが良い冷暗所を選べば、暑い夏の時期でも1週間〜10日程度はおいしく保存することができます。