- 週間ランキング
最近、テレビCMやSNSでよく見かける「#洗濯愛してる会」。大人気の若手俳優5人が会を結成し、"洗濯愛"を表現しています。花王株式会社の担当者に結成の秘話などを伺いました。
メンバーは、同会リーダー的存在の「トーリくん」(松坂桃李さん)、洗剤の消臭力にこだわる「スダくん」(菅田将暉さん)、実験大好き科学マニアの「カッくん」(賀来賢人さん)、ムードメーカー「ショータロー」(間宮祥太朗さん)、人にも衣類にもやさしい「スギノ」(杉野遥亮さん)の5人。洗濯を心から愛しているメンバーで結成された"謎の社会人サークル"として、それぞれ洗濯に関する得意分野を研究し、不定期に集まって語り続ける活動を行うという設定です。
CM動画では、洗濯好きな5人が集まって「アタックZERO」の魅力を確認しながら紹介しています。洗濯というイメージにありがちな「女性が洗濯物を干すシーン」はなく、新形状「ワンハンドプッシュ」を試したり、洗浄力や消臭力の高さを確認したりと男性が洗濯を楽しんでいる様子が特徴的です。花王株式会社・ファブリックケア事業部の山本理恵さんに、5人の男性俳優を起用した理由や結成理由などを教えてもらいました。
山本さんは5人を「芝居が上手でキャラクターがかぶらず、それぞれが独自の世界観を持っています。商品の特徴をストーリーの中で嫌味なく伝えていただけると考えました」と起用理由を説明します。5人の若手俳優による会話劇で、俳優が登場するというインパクトとアタックZERO製品が持つ魅力を伝えたいと考えたそう。
広告ではたくさんの人たちに見てもらうため、目を引いて「振り向いてもらう」ことに重きを置きました。「屋外や交通広告などを多用して商品と俳優を大きく露出させるという、従来の洗剤広告とは異なる手段を取り入れました。こういったクリエイティブな広告展開によって、『今までにないすごい洗剤が出たんじゃないか』と思ってもらい、手に取ってもらうことを考えました」と山本さん。「一度使っていただければ、商品力で勝負できると自信を持っています」。
なぜ「#洗濯愛してる会」が結成されたのでしょうか。その理由を山本さんは「ユーザーメッセージとして伝えたかった」と話します。「アタックZEROは、伝えるべき商品特徴がたくさんあります。しかし伝えたいメッセージをメーカー側だけでなく、洗剤や洗濯に詳しい人たちを主人公にして"消費者発信のメッセージ"とした方が伝えやすくなると思い、洗濯愛してる会を結成しました」。
ネーミングの理由は「分かりやすく、かつチャーミングで、少しだけ共感がある」こと。「実際に結成はしていないけれど、現実的に『洗濯を愛している人』たちは世の中にたくさんいると思います」。
「花王史上最高の洗浄力」を誇る新製品の発売に、ハッシュタグの設計にも強くこだわったという同社は、SNSで話題化することや情報拡散を視野に入れてハッシュタグを設計。実際にSNS上では「#洗濯愛してる会」のタグ付けで、俳優が載ったアタックZEROの広告や商品写真が多く検索・投稿されています。
山本さんは「商品名以上に、広告を絡めたこのキーワードがより広く拡散していると感じていますし、キーワードと合わせて商品の露出も高まっていることは非常に意義があると思っています。消費者が検索したくなる、発信したくなるような"自分ごと化"ができていることは、狙い通りですね」と、商品と俳優ともに"愛されている"と実感している様子。洗濯を愛している人たちが表面化した良いきっかけにもなっています。
2019年5月17日現在、「#洗濯愛してる会」のハッシュタグをつけたインスタグラムへの投稿数は2211件。この数について山本さんは「メーカーから発信したハッシュタグを、皆さんが自ら投稿してくださっていることは大変ありがたく、同時にアタックZEROを知っていただく良いチャンスを頂いていると思っています。今後も商品写真とともに投稿してくださる方がもっと増えるとうれしいです」と感謝。「皆さんにハッシュタグ投稿をしていただけるような企画をさらに考えていきたいと思っています」と話してくれました。
ちなみに「#洗濯愛してる会」とは別にもうひとつのハッシュタグがあることをご存知でしょうか? その名も「#洗濯愛してる会の5人を愛してる会」。このハッシュタグは、なんとメーカー側からではなく、一般の人たちによって作成されたもの。「メーカーからの発信が、受け手である一般の皆さんからまた新しく発信されることはSNSならではの面白みだと感じています」と山本さん。従来の洗濯洗剤の広告宣伝と異なるアプローチだからこそ、できる"ワザ"なのかもしれません。
ちなみに「洗濯愛してる会」は今後、メンバーが増える可能性もあるとか? 「ねぇ、洗剤変えない?」と呼びかける「#洗濯愛してる会」の5人。これからの活動も楽しみです。