イオンリテール株式会社はこのほど、朝日共販株式会社が開発した海藻「アカモク」を使った商品を発売しました。プライベートブランド(PB)「トップバリュ」からの発売で、アカモクは健康機能成分を豊富に含んでいることから、健康食品素材として大きな注目を集めています。


研究を行った愛媛大学の菅原卓也教授によると、アカモクは日本沿岸域に広く分布しているホンダワラ科の海藻。海藻のねばねば成分として知られている食物繊維「フコイダン」とカロテノイドの一種である「フコキサンチン」を豊富に含んでいます。血糖値や血中コレステロールを抑えるほか抗アレルギー効果、抗酸化作用などが報告されています。


アカモクと生ワカメ、モズクの栄養成分を比較。アカモクにはミネラルと食物繊維、フコイダン、フコキサンチンが豊富なことが分かった(菅原卓也教授提供)

研究で菅原教授らは、マウスにアカモク抽出物を配合した飼料を与える実験を行いました。その結果、アカモクに含まれる成分が花粉症やアレルギー性鼻炎の症状を顕著に抑制する効果を新たに確認。2018年5月からは、農学部と農学研究科の学生17人がアカモクを使った製品開発に着手し、しらすを加工販売する朝日共販株式会社と「佃煮」「ドレッシング」「ふりかけ」「食べるラー油」の4品を共同開発しました。

愛媛大学が産学連携で共同開発したアカモク4商品は、税込み540円。朝日共販株式会社で購入可能です。


しらすを加工販売する朝日共販株式会社と愛媛大学農学部の学生17人による産学連携によるアカモク商品の開発風景(菅原教授提供)

菅原教授は「アカモクは、機能性成分として知られている食物繊維の一種であるフコイダンやカロテノイドの一種であるフコキサンチンを豊富に含んでおり、健康食材として非常に注目されています。我々の研究では、この季節の不快感を改善する効果があることも明らかになっています。アカモクを食べて、健康な毎日を送りましょう」と話してくれました。


トップバリュで販売している「味付あかもく」(イオンリテール株式会社提供)

イオンでは2018年12月に、愛媛県佐田岬で収穫できるアカモクの新芽部分のみを使用した海藻加工品「あかもく」を発売。2019年2月発売の国産焼きあごだしで味付けをした「味付あかもく」は、そのまま豆腐や納豆などに添えて食べることができます。

価格は1パック100g入りでそれぞれ198円(税抜)。全国のイオンで購入できます。イオンリテール広報部の大瀧和孝さんは「プレーンタイプに加え、あごだし使用の味付けタイプも発売となりました。お客様からの反響も大きく、今後も販売を強化していきたい商品です」とPRしています。


海藻加工品のアカモク(イオンリテール株式会社提供)

東北地方のごく一部地域でのみ食用とされてきたというアカモク。今後は全国のイオンでも購入できます。


情報提供元: トクバイニュース
記事名:「 愛媛大学研究で花粉症に抑制効果と話題の「アカモク」、トップバリュから発売