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沖縄県を中心に全国で展開している「ブルーシールアイスクリーム」をご存知ですか。アメリカ生まれ、沖縄育ちのアイスクリームで、「ブルーシール」の愛称で県民に親しまれています。アイスクリーム専門店のフォーモストブルーシール株式会社に、人気フレーバーのトップ5を教えてもらいました。
1948年、アメリカに本社を置くフォーモスト社が、沖縄に駐留する米軍関係者の生活に必要な乳製品を供給するために、沖縄県具志川市(現在のうるま市)の米軍基地内に創業したのがブルーシールのはじまりです。当時の商品は基地内でしか手に入らない貴重なもの。沖縄の人々にとっても、なかなか目にする機会が少ないものばかりだったそうです。
1963年に米軍基地から現本店のある浦添市牧港へと拠点を移動し、沖縄のアイスクリームとしての歴史を歩み始めました。当時はかなり高価な食べ物であったにもかかわらず、多くの人がアイスを楽しんでいたとのこと。1976年には、米国で優れた品質の酪農品に贈られるブルーリボン賞の称号"ブルーシール"にあやかり、社名をフォーモスト社から「フォーモストブルーシール」に変更。以来、「ブルーシール」の愛称で沖縄のアイスクリームとして広く親しまれています。
店舗によって取り扱う種類は異なりますが、定番フレーバー29種類と季節限定1種類、県内の大型3店舗でしか味わえない「フォーモストシリーズ」を含めると合計34種類をそろえるブルーシール。その特徴は、アメリカで生まれたオリジナルレシピをベースに、沖縄の高温多湿な気候風土に合わせてアレンジされてきている点です。さっぱりした味の中にもコクがある、「アメリカ生まれ、沖縄育ち」として定評があります。同社マーケティング部企画推進課の金城さんに、人気フレーバーのトップ5を教えてもらいました。
沖縄県北谷町の塩を使用した県産品アイスクリーム。バニラアイスに塩ちんすこうを合わせました。塩味がバニラの甘みを引き立て、「人気フレーバー3位の『バニラ&クッキー』沖縄版といった内容ですね。県民をはじめ観光客や米軍基地に駐留する外国人にも人気です」と金城さん。
写真映えする色合いのアイスクリームは、ラムネを加えたソーダシャーベットに果肉たっぷりのパイナップルアイスの組み合わせが特徴的な定番商品。「小さなお子様にも人気です」。
バニラアイスとココアビスケットを合わせた王道の人気フレーバーです。
金城さんが「実はミントブームの前から常にランキング上位のフレーバーです。沖縄にはミント好きが多いのかも?」と紹介してくれたのが、このフレーバー。ミントアイスにチョコチップを加えたさわやかな味わいです。
チョコレートアイスにクッキーと、キャラメルを組み合わせました。香ばしさと濃厚な味が楽しめます。
全国に展開しているブルーシールですが、県内の大型3店舗でしか味わえない特別な味「フォーモスト」シリーズがあります。金城さんに伺ってみると「かつて『パリジャン』シリーズと呼ばれ、通常商品よりも特別でリッチなアイスが販売されていました。そのパリジャンシリーズをブラッシュアップして仕立てあげたのがフォーモストシリーズです」と説明してくれました。味わえるのはブルーシール牧港本店、北谷店、豊崎店のみとなっています。
ブルーシールの中でも、県産品を使用した"ご当地フレーバー"が5種類あります。金城さんによると「1975年の沖縄国際海洋博覧会を機に沖縄県産フレーバーの取り扱いが始まり、2000年の沖縄サミットに合わせて紅イモフレーバーが作られたといわれております」とのこと。2012年に田芋とチーズケーキを合わせたアイスデザート「沖縄田芋チーズケーキ」が、翌2013年には沖縄本島北部・名護で無農薬栽培された茶葉を使用した香り豊かな「琉球ロイヤルミルクティー」が発売。県産フレーバーが続々と増えているようです。
金城さんにブルーシールアイスクリームをおいしく食べるための"おすすめ"を聞いてみました。「ブルーシール牧港本店や北谷町などの直営店限定で、自家製のアップルパイやブルーベリーチーズパイを販売しております。そのパイにブルーシールのアイスをのせて食べる『パイアラモード』も人気商品となっており、大変おすすめですよ」。
「沖縄のアイスクリームとして愛されるブランドでありたいという想いを込めて、アイスクリームを通して皆さまを笑顔にしていきたいです」と話してくれた金城さん。沖縄本島や離島だけでなく東京都内に5店舗、神奈川県と福岡県、新潟県にも1店舗ずつ直営店やフランチャイズ店があり、県外でも沖縄育ちのアイスクリームを楽しめるようになりました。
今年で創業71周年を迎えたブルーシールアイスクリーム。沖縄の長い歴史と新しさが混在するフレーバーの中から、自分だけのお気に入りを探してみてはいかがでしょうか。