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私たちの生活に欠かせない存在となったコンビニ。全国に店舗を展開するチェーンであっても、実は地域によって販売している商品やサービスが違う場合があることをご存知でしょうか。地方コンビニのトリビアについて「ファミリーマート」広報に聞きました。
※本稿の内容はファミリーマートに限定したもので、その他のコンビニについては該当しない場合もあります。
※紹介した商品およびサービスは一部取り扱いが無い店舗もあります。
冬場のコンビニ定番メニューのおでん。ファミリーマートでは全国を7つの地域に分け、各地の嗜好に沿った異なるだしを使用しています。だしの味付けは以下の通り。
九州の焼きアゴ(アゴとは飛魚のこと)のように、地域の名産品であるものや、料理によく使われるものを使って仕上げられています。
おでんのだしだけではなく、購入した際に添えられる薬味も地域によって違いが。特徴的な薬味としては、東北地方の「しょうがみそ」、関西地方の「しょうが醤油」、中国・四国地方の「からしみそ」、沖縄県の「乾燥ネギ」などがあげられます。なお、沖縄県の乾燥ネギは、おでんメニューの一つである「沖縄そば」用とのこと。おでんのメニューに沖縄そばがあることにも驚きです……。
なお、全国的に取り扱いのある薬味には、「和からし」「味噌だれ」「柚子こしょう」があります。いろいろな薬味を用意することで、好みの味でおでんが楽しめますね。
地域によって味が変わる食べ物として有名なのが、うどんやそばのだし。関東が「醤油味で色も味も濃いめ」、関西が「だし風味で色も味も薄め」と味付けが異なります。それに合わせて、コンビニで販売されているざるそばのつゆも「北海道・東北・関東・北陸地方」「中部地方」「関西・中国・四国地方」「九州地方(※宮崎・鹿児島・沖縄除く)」「南九州地方」「沖縄県」で味を変えているようです。
例えば、「北海道・東北・関東・北陸地方」「中部地方」では使われない「昆布」が、「関西・中国・四国地方」「九州地方」「南九州地方」「沖縄県」ではつゆのだしに使用されています。
朝食やランチなどに購入する人の多いおむすび。こちらもファミリーマートでは、地域によって販売されている商品に違いがあるようです。
まずおむすびに使用される梅は、全国的には紀州南高梅を使用しますが、北陸3県のみ福井梅を使用。これは、おむすびは毎日のように食べる商品であるため、その土地に根差しているものが安心感があり手に取りやすいと考えたことが理由だといいます。地産地消の考え方のもと、北陸でブランド力の強い、全国とは違う梅を使用しているそうです。
また全国的に販売されている「とり五目」おむすびは、九州にはないそう。似たメニューとして、九州のご当地食である鶏めしをおむすびにした「鶏めし」おむすびを販売しています。
さらに、全国的には小豆(えんじ)色をした「せいろ蒸し赤飯」(赤飯おむすび)が一般的ですが、北海道で販売されているものはきれいなピンク色。基本的には小豆を使用して作られる赤飯のおむすびですが、北海道のみ金時豆を使用した甘納豆が入っているのだそう。どんな味なのか気になりますね。
ファミリーマートでは肉まんに添える調味料も、地域の嗜好性に合わせて変えています。関西・中四国・九州地方の店舗では「酢醤油」、北陸・関西・中四国地方の店舗では「からし」を付ける場合があります。
さらにはあんまんにも違いが。ファミリーマートではあんまんに「北海道産小豆のこしあんまん(ごま風味)」と「北海道産小豆のつぶあんまん」の2種類を取り揃えていて、店舗によってどちらを販売するのか選択することができるといいます(ただし、沖縄県は「つぶあんまん」のみ)。
基本的には地域の嗜好性に沿って、関東の店では「こしあんまん」、中部・関西の店では「つぶあんまん」を取り揃えている店舗が多いそうです。一部店舗ではどちらの商品も取り扱っている店もあるそう。2つのあんまんを取り扱う店に出あえたらラッキーですね。
ファミリーマートでは、四国地方限定で店の専用オーブンで仕上げたホットサンドを販売しています。なぜ四国限定なのかというと、2016年に統合した「サークルK」が販売していたホットサンドが、四国地方で好評だったからなのだそう。カリッと食感が魅力のホットサンド、ぜひ四国へ行った際に味わってみては?
どの店舗でも同じ商品を販売しているのかと思いきや、実はその地域の人に合わせた商品やサービスがたくさん。ぜひ旅行へ行った際は、その土地のファミリーマートを訪れ、ご当地らしさを楽しんでみてくださいね。