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色々な料理に使えると人気が急上昇中のサバ缶。毎日の料理で頼りにしたいものの、スーパーでは最近品薄になっている印象ではないでしょうか。原材料のサバが、今年の秋は不漁だというニュースもあります。サバ缶や秋サバの販売状況について、総合スーパー「イオン」を展開するイオンリテール株式会社に聞きました。
長期間ストックがきいて便利なサバ缶。イオンリテールによると、今年は例年を上回る人気で、売れ行きも好調だといいます
「店頭での陳列種類に関しては、可能な限り品揃えできるよう手配していますが、加工のスピードが需要に追いついていない現状です。そのため、状況により品揃えが変わることがあります」。
なぜサバ缶がここまでブームになったのでしょうか。その理由を聞くと、「便利さの他に、健康を意識して食生活を改善する人が増えていることが背景にある」とイオンリテールでは考えているようです。サバ缶に含まれているという「オメガ3脂肪酸(DHAやEPA)」が注目され、魚をさばかずとも手軽に摂取できるサバ缶の需要が高まっているというわけです。
また、サバはもともと私たちが食べなれている魚であり、商品自体に抵抗が少なく食べやすいということも人気を後押しする要因だといいます。
サバ缶の材料となるのは、当然ながらサバです。このサバ、2018年秋は不漁というニュースも見聞きしますが、実際の状況を一般社団法人漁業情報サービスセンターに聞きました。
「サバの漁獲量ですが、今年は全国的に不漁ぎみでした。例えばサバの主要な漁獲エリアである青森県八戸では秋サバの漁獲シーズンである9月、昨年は3,804tの漁獲量だったのに対し、今年は611tでした。10月中旬に入ってからようやく獲れ始めたという状況です」。
店舗での入荷状況や価格はどうなっているのでしょうか。おのずとサバ缶の供給数や価格にも、将来的な影響がありそうです。イオンリテールによると、「あくまで10月前半までの状況ですが、サバの水揚げ量は昨年の7割ほどと聞いています。それに準じて相場の方も影響を受けているといった状況です。しかしながら、秋サバのトップシーズンは11月になりますので、まだ今年のシーズン全体としてどうなるかは分かりません」。
10月時点で昨年よりも不漁であるサバですが、実は今年豊漁だったサンマも、シーズンに入るまでは不漁と予測されていたそうです。ですが蓋を開けてみると例年になく水揚げ量が多く、昨年よりも安価な価格で販売する店も多くありました。なお、現時点での秋サバの店頭価格については、魚の大きさや脂のりによっても変わってくるため一概には言えないとのことでした。店頭販売状況については、秋サバの旬までもう少し様子を見た方が良さそうですね。
ブームにより改めて存在が見直され、もはや定番食材ともなってきたサバ缶。今後品薄が続いたり、材料高騰による価格上昇があったりした場合には、その他の缶詰、例えばさんま缶などで代用するなどしてはいかがでしょうか。とはいえ、秋サバの旬ももうそろそろ。秋の味覚をしっかり堪能してくださいね。