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Instagramで大人気の「#とびばこパン」。その名の通り、まるで跳び箱のような形がキュートです。販売元は大阪の製パン店「パンドサンジュ」。店主の門田充さんにとびばこパン誕生の秘密を教えてもらいました。
とびばこパンを考案した「パンドサンジュ(Pain de Singe)」は、大阪府堺市にある街の製パン店。2012年4月に店主の門田充さんがオープンしました。置いてあるパンは常時80種類ほどと、とびばこパン以外にも豊富なラインナップとなっています。
実は門田さんは元デザイナー。2009年まではインテリア事務所に所属し、会社員として勤務していたそうです。その後、33歳のときに思い立ち、同年からパン店で修業。2012年に同店の開店に至ったといいます。
とびばこパンは、ネーミングそのまま「跳び箱」の形をしたパン。門田さん自ら、店の顔となる商品を作りたいと考え、生まれました。天然酵母の菓子パン生地を使い、ほんのりとした甘さが特徴です。シリーズ品には、プレーンなスタンダードタイプのほか、「こしあん」「ちょこ」「カスタード」が入ったタイプ、期間限定(2018年9月末現在は「しましまふじりんご味」)などの商品も揃っています。価格は、基本のとびばこパンが1斤334円(税込)です。
門田さんにとびばこパン誕生のきっかけを聞いてみると、「息子が通っていた体操教室を見学したときに思いつきました。疲れていたので跳び箱がパンに見えました。跳び箱が得意だったわけでも、体操選手だったわけでもありません。すみません(笑)」との回答が。
もう少し詳しく聞いたところ、なんでもパン作りの修行をしていた際に、師匠に教えてもらった「天然酵母の菓子パン」の生地がとてもおいしかったとのこと。その生地を商品化できないかと考えていたといいます。デザイナーだった経験から、門田さんは「楽しくなるような形の商品であれば、人気が出るのではないか」と思いついたそう。門田さんにとって、「パン」と「デザイン」はどちらも「みんなの暮らしの中にあって身近なもの」であり似ているのだといいます。そうして、"みんなの暮らしの中にある身近なデザイン"を探していたところ、先ほどの「跳び箱」の発想に至ったのだとか。こうして、看板商品はできあがりました。
誰が見ても「跳び箱」だとわかるような形になるまでは、とても長い道のりでした。「イメージ通り焼きあがらない」「跳び箱のように見えない」など、最初は苦戦。ですが、ここは元デザイナーの腕の見せ所。跳び箱らしさは各段の数字を、少し"ドンくさかわいい"書体の焼き印を押すことで表現しました。
「納得のいく商品を作り上げるまでは何回も失敗しましたが、『絶対にお客さんに気に入ってもらえる良いパンができるはず』と、とてもポジティブに取り組んでいました」。
パンドサンジュは大阪に店舗を構えていますが、人気のとびばこパンは全国各地の百貨店やショッピングモールで開催される「パンフェア」などの催事で販売されることもあります。ここで、実際に購入した方がどうやって食べているのかいくつか例を紹介します。
とびばこパンを段ごとにスライスしていて、ますます跳び箱風に仕上げていますね。添えられているいちごジャムでジャムサンドにしてもおいしそう!
とびばこパンに具をはさんで、ボリュームのあるサンドイッチに。どこからどう食べようか迷う時間も楽しそう。フリルレタスを使うことで、ひらひらとかわいいアクセントになっています。
いつものワンプレートも、とびばこパンでこんなにキュートに。ysasas61さんは、トースターで焼く際に焼き目の差をつけ、とびばこパンの台形のフォルムを応用した富士山に見立てて焼くという上級アレンジをしています。朝から縁起のい富士山が拝める朝食、素敵ですね。
大阪府堺市の店舗のほか、各種催事などで出あえる可能性も。出店情報のチェックは公式WEBサイトから可能です。また「なかなか買いに行けないけど、どうしてもすぐに食べたい……」という人もご安心を。パンドサンジュのオンラインショップでも購入できますよ。
見た目がかわいく、味も甘くて幸せな気持ちになるとびばこパン。これがあれば、子どもも朝食を楽しみに早起きしてくれるかもしれませんね。