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株式会社ウェルクスは、2019年10月に全面実施される「幼児教育・保育の無償化」について、保育士・幼稚園教諭の有資格者を対象にアンケート調査を実施。その結果、反対が67.1%にのぼることがわかりました。
ちょうど1年後の2019年10月に全面実施される「幼児教育・保育の無償化」をご存知でしょうか。幼稚園・保育園に通う子どもがいる家庭の家計に大きくかかわりますね。まずはどのようなものなのかを解説します。
幼児教育・保育の無償化(以下、幼保無償化)とは、すべての子どもに質の高い幼児教育を保障することを目指すもので、自民党が掲げた政権公約の1つです。2019年10月に全面施行されることが決まっています。
2019年4月から5歳児のみ幼保無償化が施行開始、2019年10月からは3~4歳児と一部の0~2歳児の幼保無償化全面実施が予定されています。
保育料が無償になるかどうかは、現在受けている「保育の必要性の認定」による3つの区分別に条件が異なります。
幼稚園や認定こども園に通う3~5歳児の保育の必要性のない子どもの場合、以下の3パターンに分かれます。
幼稚園や保育園、認定こども園に通う3~5歳児の保育の必要性のない子どもの場合、以下の5パターンに分かれます。
0~2歳児は、住民税非課税の世帯の場合に限り、認可保育サービスが無償化の対象となります。認可外の保育サービスに関しても同様に、住民税非課税世帯の場合に限り月4万2,000円を上限に保育料補助が受けられます。
株式会社ウェルクスによると、幼保無償化には少子化対策や女性の社会進出の後押しなどさまざまなメリットがある反面、保育園や幼稚園で働く保育士・幼稚園教諭には多くのデメリットも生じるとしています。
同社が保育士・幼稚園教諭の有資格者を対象に、幼保無償化についてのアンケート調査を実施したところ、反対は67.1%にものぼりました。
反対と答えた人が抱く幼保無償化についての不安は、74.0%が「業務負担の増加」、69.7%が「保育の質低下」、51.1%が「待機児童の増加」と回答しています。株式会社ウェルクスは「これらの不安要素はすべて保育士の人員不足によって引き起こされる可能性が高い」としています。
幼保無償化は該当する家庭にとってはありがたいことですが、現場で働くスタッフが不安を抱えているという現状が浮き彫りになりました。大切な子どもが長い時間を過ごす幼稚園や保育園だからこそ、働くスタッフにとってもよい環境であってほしいですね。